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大王製紙/グループ会社の新築工事にCNF配合コンクリート活用


 大王製紙は、CNF(セルロースナノファイバー)の用途開発のため、清水建設と共同で、大王グループのダイオーロジスティクス(DLC)本社ビル(写真)の新築工事にCNF配合コンクリートを活用し、コンクリート打設時の施工性が改善できることを確認した。
 大王製紙のCNF水分散液『ELLEX(エレックス)-S』は、静置状態では高粘度で、力がかかると粘度が低下するという特性を持つ。この特性を活かした用途展開として、コンクリートのほか塗料、インキ、化粧品などに粘度調整剤として配合し、流動性の改善につなげる使い方が期待されている。
 今回の取組みでは、DLC本社ビルの新築工事で実際に『ELLEX-S』を配合したコンクリートを活用。門塀、土間、境界壁、機械基礎などに使用したところ、コンクリートの流動性がよくなった結果、打設時の施工性を改善できた。清水建設からは、「コンクリート打設時間の短縮、現場労務の改善を図ることができた。施工性、出来型ともに良好で、基準以上の強度も確認できた」との評価を得た。
 大王製紙はこの結果をもとに、今後もコンクリートへのCNF配合効果を検証し、『ELLEX-S』の粘度調整剤としての用途拡大につなげていく考え。 あわせて、自動車、家電製品などさまざまな分野への用途展開も進めていく。

 

(FUTURE 2022年6月13日号)

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