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日本製紙/鈴川ECの発電事業をバイオマス専焼化NEW


 日本製紙はかねて、三菱商事パワー㈱および中部電力と共同で設立した鈴川エネルギーセンター㈱(=鈴川EC)におけるバイオマス専焼発電の事業化を検討してきたが、このほどバイオマス燃料(木質ペレット)の調達条件に合意、プロジェクトファイナンスを組成し、バイオマス専焼事業の開始を決定した。
 同事業は、鈴川ECが静岡県富士市に保有する発電設備(定格出力11.2万kW、2016年9月運転開始)の燃料を、石炭から木質ペレットへ変更し、バイオマス発電所を運営するというもの。バイオマス燃料混焼仕様の既存ボイラー・タービン発電機・燃料運搬コンベヤなどの重要設備を活用し、燃料貯蔵設備などを新設して、22年6月から木質ペレット専焼の発電を開始する予定。
 同バイオマス発電所は、生物由来の木質ペレットを燃料に使用することで、CO2の排出を抑制するとともに、再生可能エネルギーの課題である、間欠性のない安定的なベース電源としての役割を果たす。さらに、再生可能エネルギー比率の向上を含む、国が目指すエネルギーミックスの実現に寄与する。鈴川ECの木質資源調達力や活用技術を生かし、バイオマスによる電力の安定供給に貢献していく。

 【鈴川ECの概要】
 設立:2013年9月4日
 所在地:静岡県富士市
 資本金:約32億円(三菱商事パワー70%、日本製紙20%、中部電力10%)
 事業内容:発電所の保有運営および電力販売
 役員:代表取締役・谷垣俊行(三菱商事パワー火力発電事業第二部長)
 取締役・保坂達巳(日本製紙エネルギー事業部長代理)▽同・海野剛(三菱商事パワー火力発電事業本部長)

 SGEC森林認証木材を国立競技場に供給

 また日本製紙は、11月30日に完成した国立競技場に、同社社有林から産出されたSGEC森林認証木材を供給した。国立競技場には全国47都道府県の木材が使用されているが、日本製紙が供給した認証木材は、スタンド観客席を覆う大屋根に岩手県のカラマツ材と宮崎県のスギ材が、外周部の軒庇には島根、福岡、熊本、鹿児島各県のスギ材が採用された。
 日本製紙は全国に約400ヵ所、約9万haの森林を所有し、持続可能な森林経営を行っている。2003年からは、同年に発足した日本独自の森林認証制度、SGEC(緑の循環認証会議)を活用し、制度第1号となる森林認証を富士山麓の北山社有林(静岡県富士宮市)で取得、以降、07年までにすべての国内社有林で取得を完了している。
 木材流通・施業管理を担うグループ会社、日本製紙木材でも、04年に同認証制度のCoC認証を取得し、17年には北山社有林のSGEC森林認証材(ヒノキ)を、静岡県富士山世界遺産センターの展示棟木格子プロジェクトに供給した。同プロジェクトは、「認証材を使用した建築物」として国内で初めて「SGEC/PEFC CoCプロジェクト認証」を取得している。

(FUTURE2020年1月6日号)

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