業界ニュース

2006年

王子製紙/TOBは予定株式数の11.2%で不成立に
王子製紙は8月2日から9月4日までを期間とし、1株800円で北越製紙の普通株式の公開買付を行った結果、応募株券の総数が買付予定数に満たなかったため、応募株券の全部について買い付けを行わず、TOBは不成立となった。
買付予定株式数は1億81万8,239株で、期間中に応募のあった株券は1,125万4,829株、予定の11.2%にとどまった(発行済株式数の5.3%)。TOB不成立により、これら応募のあった株式はすべて返還する。
これによって王子製紙の所有株式数と所有割合は、公開買付者が561万5,045株(所有割合=2.66%)、特別関係者が88万9,616株(同=0.42%)、合計で650万4,661株(3.08%)となる。これは、北越の05年度有価証券報告書に記載された総株主の議決権数(16万933個)に、その後の第三者割引増資によって発行された普通株式5,000万株に係る議決権数(5万個)を加算した数を基準に算出したもの。
なお王子製紙では、今回の件による07年3月期業績への影響はないとしている。
この結果、当面の焦点は北越製紙と三菱商事、日本製紙グループ本社との提携問題に移る。また、王子製紙が打ち出す「自社内でのS&B」が、どのような内容になるかも注目される。
いずれにせよ、この34日間に起こった一連の出来事は王子・北越両社だけでなく、同業他社や多くのステークホルダー、株式業界、産業界全体に大きなインパクトを与えたことは間違いなく、その影響は今後、広い範囲で出てくると思われる。

(詳細は Future誌9月18日号 で)

北越製紙/TOB不成立にコメント、自主独立をアピール
北越製紙は、王子製紙によるTOBが不成立となったことを受けて、9月5日付で次のようなコメントを発表した。一部抜粋して要旨を紹介する。
「本公開買付は、当社取締役会の賛同を得ずに開始されたという意味で敵対的であっただけでなく、当社の多くの株主、顧客、取引先、地域社会および従業員などのステークホルダーに対しても敵対的なものだった。また独占禁止法上も重大な問題を抱えていた。さらに王子製紙が自ら設定した回答期限を待たずに増資の撤回を条件とする条件付経営統合提案なるものを公表したり、その後に当社との水面下での協議を書面にて申し入れながら、突如としてそれを一方的に反故にして本公開買付を開始したりするなど、資本市場を混乱させるような不誠実な行動をとられたことについては極めて遺憾。しかし当社は王子製紙のこうした一連の行動にもかかわらず、労使の相互信頼関係を重視した自主独立経営こそがより高い企業価値を実現すると確信し、ステークホルダーに対して自主独立経営による企業価値の向上を説明してきた。
公開買付の結果は、王子製紙の一連の行動に対して、当社の株主が明確にこれを拒否しただけでなく、企業の品格と社会的責任が厳しく問われたものであり、今後のわが国の資本市場においては、単なる表面的な目先の買収価額だけが重要なのではなく、株主はもとより、顧客、取引先、地域社会および従業員などのすべてのステークホルダーの信頼を得ることによる企業価値向上が最も重要だということが改めて確認されたものと認識している」
また同社はコメントの最後に、今後も自主独立経営を維持していくことを付け加え、「健全な競争を通じて紙パルプ業界の秩序の回復と発展に努める」と締めくくった。

(詳細は Future誌9月25日号 で)

日本製紙、北越製紙/戦略提携で年間85億円の効果を見込む
日本製紙と北越製紙は、戦略提携に関しての共同検討を開始する。9月12日付で検討に入る覚書を締結、両社の間で最大限の提携効果を目指し、これを三菱商事がサポートする。
本格的提携は07年度からとなるが、早急に両社から適任者を選んで「検討委員会」「部門別小委員会」を立ち上げ、今年11月末を目途に提携契約の締結を行う。そして次年度から順次、提携内容を具体化させ効果を出していく予定だ。
両社は「戦略提携の共同検討開始に関する合意」と題するレポートの中で、「日本製紙グループ、王子製紙の2大メーカーを中心としながら、ユーザーによる選択、地域独自性の発揮を可能にする存在感ある第三勢力も交えた健全な国内市場競争環境」を作り出すべきであり、また「海外市場進出のため、より強い競争力、資本投入を実現できる機動的なアライアンスが構築できる環境」の実現が重要だという認識で一致した。
その根拠として、以下の2点を日本の製紙メーカーの在るべき経営戦略とする。
(1)高効率の大型一貫臨海(含:準臨海)工場の強化により、国内生産拠点から海外市場を目指す。日本の主要印刷・情報用紙(生産)工場の国際競争力は中国、アジア勢と十分勝負できる
(2)国内市場は健全な競争の中で適正利潤を確保し、植林、古紙活用、温暖化ガス対策、エネルギー高度利用などの課題に引き続き取り組み、社会的責任を果たす
両社がこれから予定している主な検討内容は次の通り。
○日本製紙・石巻工場N6号抄紙機(07年度稼働予定)、北越製紙・新潟工場N9号抄紙機(08年度稼働予定)の両大型新設オンマシンコーターのスムーズな立ち上がりと、収益への早期貢献を実現するため、既存設備も含めたOEM生産委託、操業、物流、原材料調達などの面における具体的協力関係
○環境、植林、古紙利用、エネルギーおよび製紙技術開発など紙事業における共通課題の克服、ならびに白板紙事業、特殊紙事業および飲料用紙容器事業などの事業分野における具体的協力関係
これらの提携により、見込まれる効果は次の通り。
(1) 最新鋭抄紙機の投資効果早期発現への相互協力<効果額:35億円>…成長品種である軽量塗工紙分野における相互OEM生産委託→委託側:供給力拡大による販売機会の増大、受託側:新設備早期フル操業化の実現
(2) 原燃料の購入における相互協力<効果額:42億円>…チップ:両社計で40隻以上の世界最大のチップ船団をフル活用し、共同配船を展開。パルプ:製紙用パルプの相互融通。古紙:古紙高度利用技術の水平展開。その他:重油・薬品などの共同調達
(3) 生産体制、物流合理化における相互協力<効果額:8億円>…○地域別最適生産体制へのシフト→関東圏は北越製紙の供給にシフト、東北・関西・九州圏は日本製紙の供給にシフト ○物流協業化→協業化の推進:コンテナ・トラックなどの融通。輸送手段:輸送手段は両社とも、環境にやさしい鉄道貨物輸送が主体。供給責任:ユーザーからの信頼感が増大
以上の合計で年間85億円の提携効果を見込んでいる(北越製紙のN9マシンが本格稼働した後を想定)。
かなり濃密な提携内容であり、「企業を超えた生産体制の再構築」と「技術・知的財産の両社による水平展開」を謳っている。

(詳細は Future誌10月9日号 で)

王子製紙/500億円かけ富岡でS&Bを実施
王子製紙の国内における塗工紙新設備は、富岡工場に設置されることが正式に決定した。総投資額は約500億円で、新設備稼働に伴い同工場内にある6台の抄紙機を停機させる予定。
設置するのは年産能力35万tの薄物塗工紙生産設備で、完成は08年末の予定。また停機する6台の抄紙機の合計年産能力は約30万t。したがって新設備が稼働すれば、従来より5万tの能力増強が図られることになる。「今回の富岡工場のスクラップ&ビルド計画の実施により、当社が課題としていた最新鋭設備導入による構造的コストダウンを実現することが可能となる」(王子製紙)としている。
なお塗工紙生産設備の新設に先立ち、すでに古紙リサイクル処理設備の増強と、新エネルギーボイラーの導入を決定している。「これらの設備投資により、富岡工場は塗工紙生産工場として国内トップクラスのコスト競争力を持つ工場となる」(同)という。
新設備の概要は次の通り。
<設置場所>王子製紙富岡工場(徳島県阿南市)
<完成時期>2008年末
<生産品種>軽量コート紙、微塗工紙
<設備の形式>オンマシンコーター(ワイヤー幅:10m)
<生産能力>年産35万t
<投資額>500億円
なお王子製紙富岡工場の05年生産実績は、印刷・情報用紙=約58万4,600t(このうち4分の3は塗工印刷紙)、雑種紙=約1万2,300t、合計約59万6,900t。また今回発表されたS&Bが完了すれば、同工場の年産能力は約65万tとなる。

(詳細は Future誌10月9日号 で)

レンゴー/八潮のバイオマス焼却発電設備が竣工
レンゴーはかねて、八潮工場(埼玉県八潮市)でバイオマス焼却発電設備の建設工事を進めていたが、このほど竣工した。同社は地球環境保護の重視を企業活動における重要な指針の一つと位置づけ、環境保全に向けた取り組みを積極的に進めている。この設備は製紙工程から排出されるスラッジを燃料とすることで、化石燃料の消費削減とCO2の発生抑制に貢献する。
八潮工場は、同社製紙部門の基幹工場として年間約80万tの板紙を生産しており、工程において多くの製紙スラッジが発生する。今回の設備導入により、これらを燃料エネルギーとして有効活用できるようになり、工場からのCO2排出量は年間4,200t程度削減される見込み。またガス使用量が年間およそ350万節減されることなどから、約3億円の投資効果を見込んでいる。
レンゴーでは「今後とも、廃棄物の有効利用やCO2をはじめとする地球温暖化ガスの排出削減など、環境負荷低減に向けた省資源・省エネルギー化への取り組みを継続していく」とコメントしている。
<設備概要>バイオマス焼却発電設備1系列。出力:4,200kW、着工年月:2005年6月、竣工日:06年8月30日
セロハンを値上げ
また同社では、10月1日納品分から一般セロハンと乳白セロハン全品種を値上げする。上げ幅は10%(1連=500当たり約800円)以上。
原油価格高騰によるエネルギーコストの上昇に加え、主原料である溶解パルプが世界的なレーヨン需要増大により値上がりしていること、また苛性ソーダなどの主要薬品の価格も引き続き高騰していることなどが値上げの理由。また同社では、これらのほかに環境対策コストや老朽化設備の更新が大きな負担となっていることも理由の一つとし、セロハン事業を取り巻く環境は昨秋の価格改定などで一時的に改善されたものの、その後一段と厳しさを増していると述べている。

(詳細は Future誌9月18日号 で)

日本大昭和板紙/芸防工場に石炭ボイラーを新設
日本製紙グループの日本大昭和板紙は、生産会社である日本大昭和板紙西日本の芸防工場に、石炭を主燃料とするボイラーを新設する。これにより同工場ではオイルレス化が実現する。投資額は103億円で、完成は08年12月の予定。価格が高騰する重油から燃料を転換してエネルギーコストを改善し、芸防工場の収益基盤を強化する考え。
日本製紙グループでは、4月にスタートした第2次中期経営計画の柱として燃料のオイルレス化を進め、エネルギーコストの改善に取り組んでいる。日本大昭和板紙ではこれまで、日本大昭和板紙東北と日本大昭和板紙吉永の2工場にバイオマスなどを燃料とするボイラー建設を決定している。日本製紙グループがオイルレス化を目指して進めている新ボイラー導入は、7月に発表した日本製紙ケミカル江津事業所に続き、今回の芸防工場で10基目となる。

(詳細は Future誌9月25日号 で)

大王製紙グループ/段ボール会社の社名を変更・統一
大王製紙は10月1日付で、グループ段ボール会社の社名を変更した。連携強化とサービス向上を目的とし、社名に統一性を持たせる狙い。
同社は1978年に段ボールの製造・販売事業に参入。その後、組織を改組したり買収などで現在は関東から九州に至るまで、10社13工場を擁している。そして素材からデザイン、形状、機能性を含めた広範なマーケットの変化に迅速・柔軟に対応していくためには営業体制の一元化が重要として06年7月、グループ会社の関東段ボール(株) 内に大手広域エンドユーザーを対象とする「広域営業本部」を設置、業務展開を始めた。
さらに今回、グループ間の連携を深めるとともに、一層のサービスの向上を図ることを目的として、関連段ボール企業名に「大王製紙」のブランドを入れ統一性を持たせることとした。「大王製紙が全国展開している段ボール事業であることを鮮明にイメージしていただけるよう、関係段ボール各社の社名に『大王製紙』のブランドを入れることとした」(大王製紙)。
10月1日から社名が変更となる大王製紙グループ段ボール会社とその概要は次の通り(旧社名→新社名、(1) 所在地、(2) 設立年月、(3) 資本金、(4) ISO 9001または14001の認証取得状況 (5) 月間販売数量の順)。なお長野パッケージ(株) については今回、社名変更はしない。グループの月間販売量は合計5,200万m2となる。
◆関東段ボール(株) →大王製紙パッケージ(株) (1) <本社工場>茨城県猿島郡五霞町幸主甲528 <栃木工場>栃木県芳賀郡茂木町大字山内536 (2) 1952年2月 (3) 4億5,000万円 (4) ISO 9001および14001 (5) 本社工場:500万m2、栃木工場:600万m2
◆日本フルート(株) →大王製紙デザインパッケージ(株) (1) 埼玉県入間郡三芳町北永井宮本880 (2) 1959年9月 (3) 5,000万円 (4) ISO 9001 (5) 180万m2
◆静岡パッケージ(株) →中部大王製紙パッケージ(株) (1) <本社工場>静岡県藤枝市善左衛門86−1 <掛川工場>静岡県菊川市西方249−8 (2) 1982年9月 (3) 1億円 (4) ISO 9001および14001 (5) 本社工場:450万m2、掛川工場:250万m2
◆日章紙工(株) →東海大王製紙パッケージ(株)  (1) 愛知県豊橋市明海町4−66 (2) 1939年11月 (3) 5,000万円 (4) ISO 9001および14001 (5) 540万m2
◆近江段ボール(株) →近江大王製紙パッケージ(株) (1) 滋賀県近江八幡市馬渕町2 (2) 2001年1月 (3) 3,000万円 (4) ISO 9001 (5) 380万m2
◆(株) サンセイダンボール→関西大王製紙パッケージ(株)  (1) 兵庫県神崎郡福崎町高橋290−27 (2) 1976年9月 (3) 9,500万円 (4) ISO 9001および14001 (5) 550万m2
◆阪神パッケージ(株) →阪神大王製紙パッケージ(株) (1) 兵庫県丹波市山南町谷川350 (2) 2004年3月 (3) 8,000万円 (4) ISO 9001 (5) 440万m2
◆中国パッケージ(株) →中国大王製紙パッケージ(株) (1) 岡山県小田郡矢掛町本堀641 (2) 1999年12月 (3) 3,000万円 (4) ISO 9001 (5) 330万m2
◆熊本段ボール(株) →九州大王製紙パッケージ(株) (1) <本社工場>熊本県宇土市岩古曽町2005 <福岡工場>福岡県飯塚市平垣261 (2) 1993年8月 (3) 8,000万円 (4) ISO 9001および14001 (5) 本社工場:470万m2、福岡工場:350万m2

(詳細は Future誌9月25日号 で)

日本製紙/PPC用紙を値上げ
日本製紙は11月1日出荷分より、PPC用紙の代理店向け価格を値上げする。上げ幅は8%以上。
同社では今春、PPC用紙の値上げを実施しているが、原燃料価格が予想以上に高騰し、自助努力だけではコストアップ分を吸収できないことから再値上げを決めた。

(詳細は Future誌9月25日号 で)

北越製紙/印刷・情報用紙の価格を修正
北越製紙は10月1日出荷分から、印刷用紙主要4品(上質紙、A2・A3コート紙、微塗工紙)とPPC用紙の価格を引き上げる。上げ幅は8〜10%以上。同社としても原燃料コストの上昇により、価格に転嫁せざるを得ない状況となった。
なお同社の表明により、洋紙大手メーカーの値上げ発表が出そろったことになり、これが実現されれば春に次いで約半年ぶりの値上げとなる。

(詳細は Future誌10月9日号 で)

王子製紙/印刷用紙の価格を修正
王子製紙は、10月1日出荷分から印刷用紙を値上げする。原油など原材料費の高騰によるコスト上昇が主原因。
今回の対象品目は上質紙、A2コート紙、A3コート紙、微塗工紙で、引き上げ幅は8〜10%以上を想定している。また春には実現できなかった「薄物格差」についても再度、交渉の場に上らせる。

(詳細は Future誌10月9日号 で)

ユポ・コーポレーション/合成紙“ユポ”を値上げ
ユポ・コーポレーションは、10月 1日出荷分から合成紙“ユポ”の全グレードを10〜15%値上げする。
原油価格の上昇により、『ユポ』の主原料であるポリプロピレン樹脂も、ここ4年間で数回にわたる価格改定が実施されてきた。加えて電力・蒸気などの用役費や物流コストも大幅な上昇が続いている。同社では生産・物流の合理化などによるコストダウンを図ってきたが、現在のコストアップは自助努力によるコスト吸収の範囲をはるかに超えていることから、コストアップの一部を製品価格に転嫁せざるを得ないと判断したもの。

(詳細は Future誌9月18日号 で)

日本製紙 小松島工場/「スギ花粉症緩和米」を試験栽培
農水省が進める「アグリバイオ実用化・産業化研究」の主要な研究項目の一つにバイオ技術があるが、この技術を用い食事を通じて花粉症を緩和させることを目的とした「スギ花粉症緩和米」の実用化に関して、このほど日本製紙が研究試料を栽培し、実証試験を行うこととなった。同社の開発した独自の遺伝子組換え技術「MATベクター」を使用し、同社小松島工場で栽培する。
日本製紙はかねてから、独立行政法人農業生物資源研究所と共同で「スギ花粉症緩和米」の開発に携わってきた。同研究所の研究によれば、マウスを用いた動物試験では、開発した米にスギ花粉症の症状を緩和する効果があることが確認されている。
同社ではこれを一歩進め、効率的な生産システムを構築するため小松島工場に大型温室を建築する。今後の実用化に向け、遺伝子組換え作物の栽培に必要な手続きを経たうえで、07年1月から安全性試験や有効性試験などに使用する「スギ花粉緩和米」を本格栽培する予定。
「スギ花粉症緩和米」については、国民病ともなっている花粉症の対策の一環として、遺伝子組換え技術などのバイオ技術を用い、日常の食事を通して花粉症を緩和させる方法の一つとして開発された。ヒトの抗体が、花粉を異物であると認識するために必要な部分(「エピトープ」という)を、遺伝子組換え技術によって米の中に作り出し、この米を定期的に摂取することにより、徐々に体内の抗体に花粉が入ってきたことを体に慣れさせ、アレルギー反応を抑える仕組み。注射などに比べ身体への負担や副作用が少なく、効果の高い治療が可能になると期待されている。
すでに農業生物資源研究所が委託を受けて05年度から栽培実験を行い、ペプチドを含有させたイネを遺伝子組換え技術によって栽培している。今年度も4月〜07年3月までの期間を設け、同研究所隔離ほ場(面積:8a)において2期作で栽培実験を行い、400〜500sの収穫を予定している。
日本製紙が委託を受けたのは、同研究所とは別の遺伝子組換え手法、つまり「MATベクター」によるイネの栽培。「MATベクター」を用いると、通常の遺伝子組換え技術に存在する識別遺伝子(マーカー遺伝子。抗生物質を効かなくさせる働きがある)が存在せず、エピトープだけ含有させることができる。この技術を使い、同社小松島工場(徳島県小松島市)内に閉鎖型温室3棟を建設し、栽培面積約500m2、3期作で年間約700s収穫できる米を栽培、07年5月には第1回目の収穫をする予定。実験は3年間で、期間中に実用化の目途を立てたい意向だ。

(詳細は Future誌9月25日号 で)

日本製紙/光触媒コート紙が千趣会カタログに採用
日本製紙が開発した『光触媒コート紙』がこのほど、千趣会の通販カタログ『新:生活館』の2006年秋冬号(9月1日発行。A4変型、276頁)の表紙と裏表紙に採用された。
『光触媒コート紙』は、太陽や蛍光灯の光(紫外線)の当たるところに置いておくと、臭気成分を分解し空気を浄化する効果がある。紙にコーティングされた特殊酸化チタンが、光触媒反応によってたばこやペットなどの生活臭やシックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドなどの成分を分解するというもので、空気清浄効果がある光触媒技術を印刷用紙に応用した例は世界的にも初めて。また特殊酸化チタンは化粧品や塗料に使用されている原料なので安全性に問題はなく、消臭効果は半永久的に持続するという。
通販大手の千趣会は、エアコンフィルターや観葉植物などのインテリア雑貨で、すでに光触媒を取り入れた商品を販売しており、今回の光触媒紙採用により、そのインテリア雑貨カタログ自体にも光触媒を取り入れることとなった。『新:生活館』は年3回、各300万部を発行し、うち280万部を会員向けに配布、20万部を書店などで販売している。売上計画は秋冬号で37億5,000万円となっている。

(詳細は Future誌9月18日号 で)

城南洋紙店/ムラタ洋紙店を吸収、「(株) 城南村田」として発足
東京・大田区の紙卸商、城南洋紙店は、東京・品川区のムラタ洋紙店の営業権を譲り受け、併せて9月1日付で社名を「(株) 城南村田」に変更した。
城南洋紙店は1949年に東京・品川で青沼敏郎氏が創業、上質紙やA2コート紙など洋紙を中心に取り扱ってきた。一方ムラタ洋紙店は1953年創業で、板紙とパッケージの商社として実績を持つ。城南洋紙店は、「これを機に洋紙営業部・板紙営業部と事業を拡大し、商品とサービスの向上を図る」とコメントしている。

(詳細は Future誌10月9日号 で)

古紙再生促進センター/紙リサイクルOBの登録制度を新設
古紙再生促進センターは06年度から、紙リサイクルに関する経験者を募り、同センターが実施する各種セミナーや講習会に協力してもらう「紙リサイクル経験者活用制度」を設ける。現在、その応募を受けつけており、締め切りは11月末。
主に古紙関連業界(製紙メーカー、古紙回収・加工・卸売業などで、団体でもよい)に在籍した経験があって現在は退職している人を対象とし、応募者は書類審査のうえ同センターに登録される。登録者は若干の研修を受けた後、センターが各地で開催する「リサイクル・ペーパーフェア」や古紙セミナー・講習会などに講師などとして参加・協力してもらう。
登録者は居住する近辺で行われる同センターの催しに、専任講師と同行参加し実践を経験する。原則として宿泊はなく、交通費(実費)と日当(一律3,000円)が支払われる。
「予算の関係でほとんどボランタリーになるが、『ポスト60』の実現や古紙のさらなる回収率のアップなど、古紙の広報・PR活動に側面からお手伝いをしていただける方を募りたい。全国どこに居住していても結構なので、ぜひよろしくお願い申し上げる」(古紙センター)。同センターでは初年度は10名程度を登録し、実践を通して試行錯誤を重ねた上で次年度以降の計画を改めて見直していく意向だ。

(詳細は Future誌10月9日号 で)

古紙輸出価格/主要3品とも高値記録
古紙の9月積み輸出価格が、中国の国慶節を控えた前倒し需要の影響で3年半ぶりの高値を記録した。
古紙のアジア向け価格の一つの指標となる関東製紙原料直納商工組合(関東商組)の9月出荷分では、主要3品とも上昇し、中でも新聞古紙は94年に関東商組が輸出事業を始めて以来の最高値となった。主要3品のここ6ヵ月間の輸出価格は次の通り(単位は円/s。1銭以下は切り捨て)。
新聞 雑誌 段ボール
4月 12.2 11.1 11.0
5月 12.0 10.2 10.9
6月 11.9 9.9 11.2
7月 12.7 10.3 12.1
8月 12.7 10.4 12.3
9月 13.5 11.2 12.6
古紙再生促進センターが発表している都内および近郊の古紙問屋店頭渡し価格推移を見ると、新聞古紙が11.0円、雑誌が約8.5円、段ボールが約10.5円で推移しており、輸出価格の方が平均でもs当たり2円以上高くなっている。なお関東商組の在庫率は、このところ10%前後で推移している。

(詳細は Future誌9月25日号 で)

大王製紙/『100%資源循環紙』を発売
大王製紙はこのほど、製紙スラッジから製紙用無機鉱物を再資源化するテストプラントを稼動させた。
同社ではこのプラントを活用して塗工用顔料用途の再生填料を生産開始し、さらに紙の中に繊維と一緒に抄き込む内添填料用途についても、抄紙用具への損傷を与えず紙に必要な白色度や印刷適性などを充たした再生填料を開発した。同社は、この内添填料用の再生填料を利用した『100%資源循環紙(完全再生紙)』シリーズを開発、その第一弾として『完全再生PPC用紙』を9月から販売。
紙製造用の主な原料は、パルプと填料、塗工顔料と称される炭酸カルシウム、クレーなどの天然無機鉱物。紙は、パルプを絡み合わせて紙層を形成した後、填料を使用して紙層間に形成された隙間を埋めることで紙の滑らかさや不透明性を向上させ、印刷用紙や新聞用紙を作る。また高級印刷に使用されるコート紙は、この紙の表面に塗工顔料を塗り製品化される。
紙がパルプで作られていることは知られているが、填料、塗工顔料などの天然無機鉱物が紙の中に数%〜40%程度の割合で含まれていることはあまり知られていない。紙製品を古紙パルプとして再利用する際、紙の中に含まれるこうした無機鉱物は、これまで産業廃棄物(製紙スラッジ)として排出されていたが、同社は今回、この製紙スラッジから炭酸カルシウムやクレーなどを成分とする無機鉱物を分離再生する技術を開発、得られた無機鉱物を「再生填料」と名づけた。
同社では、「植林木パルプ、古紙パルプに加え、内添用再生填料を使用することで、紙の主要素材すべてをリサイクル素材で作ることを可能にした」と語っており、今後は紙製品を次の4つに分類して、オリジナルの環境マークを表示していく考え。
(1) 100%資源循環紙(完全再生紙)…植林木パルプ、古紙パルプおよび再生填料だけで作られた紙製品
(2) 資源循環紙…植林木パルプ、古紙パルプを使用して作られた紙製品
(3) 植林木パルプ100%紙…植林木パルプだけを使用して作られた紙製品
(4) 古紙パルプ100%紙…古紙パルプだけを使用して作られた紙製品

(詳細は Future誌9月25日号 で)

王子製紙/FSC森林認証のノーカーボン紙を上市
王子製紙はこのほど、「古紙パルプ」と「環境に配慮したフレッシュパルプ」を配合したノーカーボン紙『KSコピー エコハーモニー』を発売した。
同社はこれまで、古紙の回収と再利用を積極的に進めてきたが、世界的な古紙需要の増加に伴い、最近は国内で良質な古紙を継続確保するのが難しくなってきている。そうした社会情勢を反映し、環境対応紙に対する考え方も変化しており、05年10月にはグリーン購入ネットワークのガイドラインも改定された。ガイドラインは、古紙パルプだけでなく「環境に配慮したフレッシュパルプ」も重視する内容に変わり、この改定を受けて、最近は「古紙パルプと環境に配慮したフレッシュパルプをバランスよく配合することが重要」という認識が拡がっている。
『KSコピー エコハーモニー』は、古紙パルプ40%と環境に配慮したフレッシュパルプ60%を配合した環境対応紙で、ノーカーボン紙としては業界初のFSC森林認証取得用紙でもある。 シート種は上用紙、中用紙、下用紙の3種を揃え、8月から神崎工場で営業生産を開始、9月から販売を開始している。なお同社では、当初の販売目標を年間2,000〜3,000tとしている。

(詳細は Future誌10月9日号 で)

三菱製紙/新規素材の蓄熱材料『サーモメモリー』を商品化
三菱製紙は、マイクロカプセル 技術を使って一定の温度で温度制御できる新規素材の蓄熱材料『サーモメモリー』を7種類の形態で商品化する。
『サーモメモリー』は、芯材(有機系蓄熱剤)をポリマーで被覆したマイクロカプセル状の蓄熱材料。内部の蓄熱剤が融解・凝固することで特定の温度を記憶・保持する。 温度を記憶する物質(芯材)は直径数μのマイクロカプセルの中に封じ込められ、固体と液体の間を相変化して吸熱または放熱するものの、カプセルの形状は変わらない。記憶できる標準温度は9℃、 16℃、25℃、31℃、39℃の5タイプがある。
三菱製紙は過去に、スラリータイプの『サーモメモリー』を蓄熱カプセルとして大規模空調用途に展開した経緯があるが、今回は商品の応用性を高めるため、使用目的に合ったパウダーやシートなど七つ の商品形態で商品化した。同社では新形態の投入により、蓄熱材料の売上げは初年度2億円を見込んでいる。それぞれの形態と主な用途は次の通り。○パウダー…粉体。快眠枕、温調塗料、道路凍結防止
○スラリー …水系分散液。衣料加工、電子機器類の温度上昇抑制、空調
○ペレット…パウダーを小円柱状(2mmφ×5mm程度)に成形 。温調建材、保温パッド、二次電池や電子機器類の温度上昇抑制
○パテ …粘土状(半固形状)。保冷材、温調建材
○シート …サーモメモリーを担時したシート 。冷涼マット、発熱体のピークカット
○パック…プラスチック袋に充填した形態のサーモメモリー 。輸送時の定温保持、熱暑環境対策
○クッション…サーモメモリースラリーを充填したクッション。暖房用マット

(詳細は Future誌10月9日号 で)

竹尾/ステーショナリーのオリジナルブランドを発売
竹尾はこのほど、ステーショナリーのオリジナルブランド『Dressco』(ドレスコ)を発売した。
『Dressco』のラインアップは、ノートブック、ブックマークバンド、カード+封筒の3アイテム。ノートブックは、色やテクスチャーに特徴のある紙を使用した上製本タイプのノートで、表紙は5種類、本文用紙は3種類を揃えた。製本は、開き具合のよい糸かがり綴じを採用している。価格はLサイズ1,400円、Sサイズ1,300円。
ブックマークバンドはブックバンド、栞、下敷きの3役をこなすアクセサリー。色は2種類あり、Sサイズ、Lサイズともに450円。 カード+封筒は、2つ折メッセージカードとダイヤ貼り封筒のセット(宛名シール入り)。封筒は定形郵便サイズで、色は2種類。カードはコットンのような柔らかさと白さが特徴の紙を使い、エンボスのラインを入れた。1セット450円。
『Dressco』は、同社の見本帖本店(東京・千代田区)、青山見本帖(東京・渋谷区)で販売している。

(詳細は Future誌10月9日号 で)

富士フイルム/ヘルスケア分野に参入
富士写真フイルム(以下、富士フイルム)は、新たにヘルスケア分野に参入、第一弾製品として機能性スキンケア化粧品の『エフ スクエア アイ』シリーズ3品、機能性体内ケア食品『エフ キューブ アイ』シリーズ9品を9月28日から発売する。
『エフ スクエア アイ』シリーズは、アミノ酸15種類を配合した浸透性化粧水と、クレンジングジェル、クリームの3品で、『エフ キューブ アイ』は天然の赤色色素をバランスよく配合したソフトカプセルのほか、コエンザイムQ10やコラーゲンペプチド、ヒアルロン酸、ビタミンCを配合したサプリメント、4大美容液成分を集めた美容ドリンク、マルチビタミンとミネラルを配合したサプリメントなどの機能性食品9種類をラインアップしている。
新製品は、同社が写真感光材料の開発研究で蓄積してきた技術を応用して開発されたもので、同社では特に、(1) FTD技術コンセプトの活用<FTD=機能的に配合した成分もしくは素材を(Formulation)、新鮮なまま安定した状態で狙った場所に(Targeting)、タイミングよく適量届け、効果を持続させる(Delivery)> (2) 活性酸素の制御 (3) コラーゲンの研究などの独自技術に自信を見せている。
富士フイルムはヘルスケア商品の販売に向けて、8月には100%出資の子会社「富士フイルムヘルスケアラボラトリー」(資本金5,000万円)を設立しており、同社がこれらの商品を通信販売していく。富士フイルムでは今後、機能性スキンケア化粧品、機能性体内ケア食品だけでなく、先進医療などの領域でもライフサイエンス事業を拡大していく考え。

(詳細は Future誌10月9日号 で)

王子製紙/TOBは予定株式数の11.2%で不成立に
王子製紙は8月2日から9月4日までを期間とし、1株800円で北越製紙の普通株式の公開買付を行った結果、応募株券の総数が買付予定数に満たなかったため、応募株券の全部について買い付けを行わず、TOBは不成立となった。
買付予定株式数は1億81万8,239株で、期間中に応募のあった株券は1,125万4,829株、予定の11.2%にとどまった(発行済株式数の5.3%)。TOB不成立により、これら応募のあった株式はすべて返還する。
これによって王子製紙の所有株式数と所有割合は、公開買付者が561万5,045株(所有割合=2.66%)、特別関係者が88万9,616株(同=0.42%)、合計で650万4,661株(3.08%)となる。これは、北越の05年度有価証券報告書に記載された総株主の議決権数(16万933個)に、その後の第三者割引増資によって発行された普通株式5,000万株に係る議決権数(5万個)を加算した数を基準に算出したもの。
なお王子製紙では、今回の件による07年3月期業績への影響はないとしている。
この結果、当面の焦点は北越製紙と三菱商事、日本製紙グループ本社との提携問題に移る。また、王子製紙が打ち出す「自社内でのS&B」が、どのような内容になるかも注目される。
いずれにせよ、この34日間に起こった一連の出来事は王子・北越両社だけでなく、同業他社や多くのステークホルダー、株式業界、産業界全体に大きなインパクトを与えたことは間違いなく、その影響は今後、広い範囲で出てくると思われる。

(詳細は Future誌9月18日号 で)

北越製紙/TOB不成立にコメント、自主独立をアピール
北越製紙は、王子製紙によるTOBが不成立となったことを受けて、9月5日付で次のようなコメントを発表した。一部抜粋して要旨を紹介する。
「本公開買付は、当社取締役会の賛同を得ずに開始されたという意味で敵対的であっただけでなく、当社の多くの株主、顧客、取引先、地域社会および従業員などのステークホルダーに対しても敵対的なものだった。また独占禁止法上も重大な問題を抱えていた。さらに王子製紙が自ら設定した回答期限を待たずに増資の撤回を条件とする条件付経営統合提案なるものを公表したり、その後に当社との水面下での協議を書面にて申し入れながら、突如としてそれを一方的に反故にして本公開買付を開始したりするなど、資本市場を混乱させるような不誠実な行動をとられたことについては極めて遺憾。しかし当社は王子製紙のこうした一連の行動にもかかわらず、労使の相互信頼関係を重視した自主独立経営こそがより高い企業価値を実現すると確信し、ステークホルダーに対して自主独立経営による企業価値の向上を説明してきた。
公開買付の結果は、王子製紙の一連の行動に対して、当社の株主が明確にこれを拒否しただけでなく、企業の品格と社会的責任が厳しく問われたものであり、今後のわが国の資本市場においては、単なる表面的な目先の買収価額だけが重要なのではなく、株主はもとより、顧客、取引先、地域社会および従業員などのすべてのステークホルダーの信頼を得ることによる企業価値向上が最も重要だということが改めて確認されたものと認識している」
また同社はコメントの最後に、今後も自主独立経営を維持していくことを付け加え、「健全な競争を通じて紙パルプ業界の秩序の回復と発展に努める」と締めくくった。

(詳細は Future誌9月25日号 で)

日本製紙、北越製紙/戦略提携で年間85億円の効果を見込む
日本製紙と北越製紙は、戦略提携に関しての共同検討を開始する。9月12日付で検討に入る覚書を締結、両社の間で最大限の提携効果を目指し、これを三菱商事がサポートする。
本格的提携は07年度からとなるが、早急に両社から適任者を選んで「検討委員会」「部門別小委員会」を立ち上げ、今年11月末を目途に提携契約の締結を行う。そして次年度から順次、提携内容を具体化させ効果を出していく予定だ。
両社は「戦略提携の共同検討開始に関する合意」と題するレポートの中で、「日本製紙グループ、王子製紙の2大メーカーを中心としながら、ユーザーによる選択、地域独自性の発揮を可能にする存在感ある第三勢力も交えた健全な国内市場競争環境」を作り出すべきであり、また「海外市場進出のため、より強い競争力、資本投入を実現できる機動的なアライアンスが構築できる環境」の実現が重要だという認識で一致した。
その根拠として、以下の2点を日本の製紙メーカーの在るべき経営戦略とする。
(1)高効率の大型一貫臨海(含:準臨海)工場の強化により、国内生産拠点から海外市場を目指す。日本の主要印刷・情報用紙(生産)工場の国際競争力は中国、アジア勢と十分勝負できる
(2)国内市場は健全な競争の中で適正利潤を確保し、植林、古紙活用、温暖化ガス対策、エネルギー高度利用などの課題に引き続き取り組み、社会的責任を果たす
両社がこれから予定している主な検討内容は次の通り。
○日本製紙・石巻工場N6号抄紙機(07年度稼働予定)、北越製紙・新潟工場N9号抄紙機(08年度稼働予定)の両大型新設オンマシンコーターのスムーズな立ち上がりと、収益への早期貢献を実現するため、既存設備も含めたOEM生産委託、操業、物流、原材料調達などの面における具体的協力関係
○環境、植林、古紙利用、エネルギーおよび製紙技術開発など紙事業における共通課題の克服、ならびに白板紙事業、特殊紙事業および飲料用紙容器事業などの事業分野における具体的協力関係
これらの提携により、見込まれる効果は次の通り。
(1) 最新鋭抄紙機の投資効果早期発現への相互協力<効果額:35億円>…成長品種である軽量塗工紙分野における相互OEM生産委託→委託側:供給力拡大による販売機会の増大、受託側:新設備早期フル操業化の実現
(2) 原燃料の購入における相互協力<効果額:42億円>…チップ:両社計で40隻以上の世界最大のチップ船団をフル活用し、共同配船を展開。パルプ:製紙用パルプの相互融通。古紙:古紙高度利用技術の水平展開。その他:重油・薬品などの共同調達
(3) 生産体制、物流合理化における相互協力<効果額:8億円>…○地域別最適生産体制へのシフト→関東圏は北越製紙の供給にシフト、東北・関西・九州圏は日本製紙の供給にシフト ○物流協業化→協業化の推進:コンテナ・トラックなどの融通。輸送手段:輸送手段は両社とも、環境にやさしい鉄道貨物輸送が主体。供給責任:ユーザーからの信頼感が増大
以上の合計で年間85億円の提携効果を見込んでいる(北越製紙のN9マシンが本格稼働した後を想定)。
かなり濃密な提携内容であり、「企業を超えた生産体制の再構築」と「技術・知的財産の両社による水平展開」を謳っている。

(詳細は Future誌10月9日号 で)

王子製紙/500億円かけ富岡でS&Bを実施
王子製紙の国内における塗工紙新設備は、富岡工場に設置されることが正式に決定した。総投資額は約500億円で、新設備稼働に伴い同工場内にある6台の抄紙機を停機させる予定。
設置するのは年産能力35万tの薄物塗工紙生産設備で、完成は08年末の予定。また停機する6台の抄紙機の合計年産能力は約30万t。したがって新設備が稼働すれば、従来より5万tの能力増強が図られることになる。「今回の富岡工場のスクラップ&ビルド計画の実施により、当社が課題としていた最新鋭設備導入による構造的コストダウンを実現することが可能となる」(王子製紙)としている。
なお塗工紙生産設備の新設に先立ち、すでに古紙リサイクル処理設備の増強と、新エネルギーボイラーの導入を決定している。「これらの設備投資により、富岡工場は塗工紙生産工場として国内トップクラスのコスト競争力を持つ工場となる」(同)という。
新設備の概要は次の通り。
<設置場所>王子製紙富岡工場(徳島県阿南市)
<完成時期>2008年末
<生産品種>軽量コート紙、微塗工紙
<設備の形式>オンマシンコーター(ワイヤー幅:10m)
<生産能力>年産35万t
<投資額>500億円
なお王子製紙富岡工場の05年生産実績は、印刷・情報用紙=約58万4,600t(このうち4分の3は塗工印刷紙)、雑種紙=約1万2,300t、合計約59万6,900t。また今回発表されたS&Bが完了すれば、同工場の年産能力は約65万tとなる。

(詳細は Future誌10月9日号 で)

レンゴー/八潮のバイオマス焼却発電設備が竣工
レンゴーはかねて、八潮工場(埼玉県八潮市)でバイオマス焼却発電設備の建設工事を進めていたが、このほど竣工した。同社は地球環境保護の重視を企業活動における重要な指針の一つと位置づけ、環境保全に向けた取り組みを積極的に進めている。この設備は製紙工程から排出されるスラッジを燃料とすることで、化石燃料の消費削減とCO2の発生抑制に貢献する。
八潮工場は、同社製紙部門の基幹工場として年間約80万tの板紙を生産しており、工程において多くの製紙スラッジが発生する。今回の設備導入により、これらを燃料エネルギーとして有効活用できるようになり、工場からのCO2排出量は年間4,200t程度削減される見込み。またガス使用量が年間およそ350万節減されることなどから、約3億円の投資効果を見込んでいる。
レンゴーでは「今後とも、廃棄物の有効利用やCO2をはじめとする地球温暖化ガスの排出削減など、環境負荷低減に向けた省資源・省エネルギー化への取り組みを継続していく」とコメントしている。
<設備概要>バイオマス焼却発電設備1系列。出力:4,200kW、着工年月:2005年6月、竣工日:06年8月30日
セロハンを値上げ
また同社では、10月1日納品分から一般セロハンと乳白セロハン全品種を値上げする。上げ幅は10%(1連=500当たり約800円)以上。
原油価格高騰によるエネルギーコストの上昇に加え、主原料である溶解パルプが世界的なレーヨン需要増大により値上がりしていること、また苛性ソーダなどの主要薬品の価格も引き続き高騰していることなどが値上げの理由。また同社では、これらのほかに環境対策コストや老朽化設備の更新が大きな負担となっていることも理由の一つとし、セロハン事業を取り巻く環境は昨秋の価格改定などで一時的に改善されたものの、その後一段と厳しさを増していると述べている。

(詳細は Future誌9月18日号 で)

日本大昭和板紙/芸防工場に石炭ボイラーを新設
日本製紙グループの日本大昭和板紙は、生産会社である日本大昭和板紙西日本の芸防工場に、石炭を主燃料とするボイラーを新設する。これにより同工場ではオイルレス化が実現する。投資額は103億円で、完成は08年12月の予定。価格が高騰する重油から燃料を転換してエネルギーコストを改善し、芸防工場の収益基盤を強化する考え。
日本製紙グループでは、4月にスタートした第2次中期経営計画の柱として燃料のオイルレス化を進め、エネルギーコストの改善に取り組んでいる。日本大昭和板紙ではこれまで、日本大昭和板紙東北と日本大昭和板紙吉永の2工場にバイオマスなどを燃料とするボイラー建設を決定している。日本製紙グループがオイルレス化を目指して進めている新ボイラー導入は、7月に発表した日本製紙ケミカル江津事業所に続き、今回の芸防工場で10基目となる。

(詳細は Future誌9月25日号 で)

大王製紙グループ/段ボール会社の社名を変更・統一
大王製紙は10月1日付で、グループ段ボール会社の社名を変更した。連携強化とサービス向上を目的とし、社名に統一性を持たせる狙い。
同社は1978年に段ボールの製造・販売事業に参入。その後、組織を改組したり買収などで現在は関東から九州に至るまで、10社13工場を擁している。そして素材からデザイン、形状、機能性を含めた広範なマーケットの変化に迅速・柔軟に対応していくためには営業体制の一元化が重要として06年7月、グループ会社の関東段ボール(株) 内に大手広域エンドユーザーを対象とする「広域営業本部」を設置、業務展開を始めた。
さらに今回、グループ間の連携を深めるとともに、一層のサービスの向上を図ることを目的として、関連段ボール企業名に「大王製紙」のブランドを入れ統一性を持たせることとした。「大王製紙が全国展開している段ボール事業であることを鮮明にイメージしていただけるよう、関係段ボール各社の社名に『大王製紙』のブランドを入れることとした」(大王製紙)。
10月1日から社名が変更となる大王製紙グループ段ボール会社とその概要は次の通り(旧社名→新社名、(1) 所在地、(2) 設立年月、(3) 資本金、(4) ISO 9001または14001の認証取得状況 (5) 月間販売数量の順)。なお長野パッケージ(株) については今回、社名変更はしない。グループの月間販売量は合計5,200万m2となる。
◆関東段ボール(株) →大王製紙パッケージ(株) (1) <本社工場>茨城県猿島郡五霞町幸主甲528 <栃木工場>栃木県芳賀郡茂木町大字山内536 (2) 1952年2月 (3) 4億5,000万円 (4) ISO 9001および14001 (5) 本社工場:500万m2、栃木工場:600万m2
◆日本フルート(株) →大王製紙デザインパッケージ(株) (1) 埼玉県入間郡三芳町北永井宮本880 (2) 1959年9月 (3) 5,000万円 (4) ISO 9001 (5) 180万m2
◆静岡パッケージ(株) →中部大王製紙パッケージ(株) (1) <本社工場>静岡県藤枝市善左衛門86−1 <掛川工場>静岡県菊川市西方249−8 (2) 1982年9月 (3) 1億円 (4) ISO 9001および14001 (5) 本社工場:450万m2、掛川工場:250万m2
◆日章紙工(株) →東海大王製紙パッケージ(株)  (1) 愛知県豊橋市明海町4−66 (2) 1939年11月 (3) 5,000万円 (4) ISO 9001および14001 (5) 540万m2
◆近江段ボール(株) →近江大王製紙パッケージ(株) (1) 滋賀県近江八幡市馬渕町2 (2) 2001年1月 (3) 3,000万円 (4) ISO 9001 (5) 380万m2
◆(株) サンセイダンボール→関西大王製紙パッケージ(株)  (1) 兵庫県神崎郡福崎町高橋290−27 (2) 1976年9月 (3) 9,500万円 (4) ISO 9001および14001 (5) 550万m2
◆阪神パッケージ(株) →阪神大王製紙パッケージ(株) (1) 兵庫県丹波市山南町谷川350 (2) 2004年3月 (3) 8,000万円 (4) ISO 9001 (5) 440万m2
◆中国パッケージ(株) →中国大王製紙パッケージ(株) (1) 岡山県小田郡矢掛町本堀641 (2) 1999年12月 (3) 3,000万円 (4) ISO 9001 (5) 330万m2
◆熊本段ボール(株) →九州大王製紙パッケージ(株) (1) <本社工場>熊本県宇土市岩古曽町2005 <福岡工場>福岡県飯塚市平垣261 (2) 1993年8月 (3) 8,000万円 (4) ISO 9001および14001 (5) 本社工場:470万m2、福岡工場:350万m2

(詳細は Future誌9月25日号 で)

日本製紙/PPC用紙を値上げ
日本製紙は11月1日出荷分より、PPC用紙の代理店向け価格を値上げする。上げ幅は8%以上。
同社では今春、PPC用紙の値上げを実施しているが、原燃料価格が予想以上に高騰し、自助努力だけではコストアップ分を吸収できないことから再値上げを決めた。

(詳細は Future誌9月25日号 で)

北越製紙/印刷・情報用紙の価格を修正
北越製紙は10月1日出荷分から、印刷用紙主要4品(上質紙、A2・A3コート紙、微塗工紙)とPPC用紙の価格を引き上げる。上げ幅は8〜10%以上。同社としても原燃料コストの上昇により、価格に転嫁せざるを得ない状況となった。
なお同社の表明により、洋紙大手メーカーの値上げ発表が出そろったことになり、これが実現されれば春に次いで約半年ぶりの値上げとなる。

(詳細は Future誌10月9日号 で)

王子製紙/印刷用紙の価格を修正
王子製紙は、10月1日出荷分から印刷用紙を値上げする。原油など原材料費の高騰によるコスト上昇が主原因。
今回の対象品目は上質紙、A2コート紙、A3コート紙、微塗工紙で、引き上げ幅は8〜10%以上を想定している。また春には実現できなかった「薄物格差」についても再度、交渉の場に上らせる。

(詳細は Future誌10月9日号 で)

ユポ・コーポレーション/合成紙“ユポ”を値上げ
ユポ・コーポレーションは、10月 1日出荷分から合成紙“ユポ”の全グレードを10〜15%値上げする。
原油価格の上昇により、『ユポ』の主原料であるポリプロピレン樹脂も、ここ4年間で数回にわたる価格改定が実施されてきた。加えて電力・蒸気などの用役費や物流コストも大幅な上昇が続いている。同社では生産・物流の合理化などによるコストダウンを図ってきたが、現在のコストアップは自助努力によるコスト吸収の範囲をはるかに超えていることから、コストアップの一部を製品価格に転嫁せざるを得ないと判断したもの。

(詳細は Future誌9月18日号 で)

日本製紙 小松島工場/「スギ花粉症緩和米」を試験栽培
農水省が進める「アグリバイオ実用化・産業化研究」の主要な研究項目の一つにバイオ技術があるが、この技術を用い食事を通じて花粉症を緩和させることを目的とした「スギ花粉症緩和米」の実用化に関して、このほど日本製紙が研究試料を栽培し、実証試験を行うこととなった。同社の開発した独自の遺伝子組換え技術「MATベクター」を使用し、同社小松島工場で栽培する。
日本製紙はかねてから、独立行政法人農業生物資源研究所と共同で「スギ花粉症緩和米」の開発に携わってきた。同研究所の研究によれば、マウスを用いた動物試験では、開発した米にスギ花粉症の症状を緩和する効果があることが確認されている。
同社ではこれを一歩進め、効率的な生産システムを構築するため小松島工場に大型温室を建築する。今後の実用化に向け、遺伝子組換え作物の栽培に必要な手続きを経たうえで、07年1月から安全性試験や有効性試験などに使用する「スギ花粉緩和米」を本格栽培する予定。
「スギ花粉症緩和米」については、国民病ともなっている花粉症の対策の一環として、遺伝子組換え技術などのバイオ技術を用い、日常の食事を通して花粉症を緩和させる方法の一つとして開発された。ヒトの抗体が、花粉を異物であると認識するために必要な部分(「エピトープ」という)を、遺伝子組換え技術によって米の中に作り出し、この米を定期的に摂取することにより、徐々に体内の抗体に花粉が入ってきたことを体に慣れさせ、アレルギー反応を抑える仕組み。注射などに比べ身体への負担や副作用が少なく、効果の高い治療が可能になると期待されている。
すでに農業生物資源研究所が委託を受けて05年度から栽培実験を行い、ペプチドを含有させたイネを遺伝子組換え技術によって栽培している。今年度も4月〜07年3月までの期間を設け、同研究所隔離ほ場(面積:8a)において2期作で栽培実験を行い、400〜500sの収穫を予定している。
日本製紙が委託を受けたのは、同研究所とは別の遺伝子組換え手法、つまり「MATベクター」によるイネの栽培。「MATベクター」を用いると、通常の遺伝子組換え技術に存在する識別遺伝子(マーカー遺伝子。抗生物質を効かなくさせる働きがある)が存在せず、エピトープだけ含有させることができる。この技術を使い、同社小松島工場(徳島県小松島市)内に閉鎖型温室3棟を建設し、栽培面積約500m2、3期作で年間約700s収穫できる米を栽培、07年5月には第1回目の収穫をする予定。実験は3年間で、期間中に実用化の目途を立てたい意向だ。

(詳細は Future誌9月25日号 で)

日本製紙/光触媒コート紙が千趣会カタログに採用
日本製紙が開発した『光触媒コート紙』がこのほど、千趣会の通販カタログ『新:生活館』の2006年秋冬号(9月1日発行。A4変型、276頁)の表紙と裏表紙に採用された。
『光触媒コート紙』は、太陽や蛍光灯の光(紫外線)の当たるところに置いておくと、臭気成分を分解し空気を浄化する効果がある。紙にコーティングされた特殊酸化チタンが、光触媒反応によってたばこやペットなどの生活臭やシックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドなどの成分を分解するというもので、空気清浄効果がある光触媒技術を印刷用紙に応用した例は世界的にも初めて。また特殊酸化チタンは化粧品や塗料に使用されている原料なので安全性に問題はなく、消臭効果は半永久的に持続するという。
通販大手の千趣会は、エアコンフィルターや観葉植物などのインテリア雑貨で、すでに光触媒を取り入れた商品を販売しており、今回の光触媒紙採用により、そのインテリア雑貨カタログ自体にも光触媒を取り入れることとなった。『新:生活館』は年3回、各300万部を発行し、うち280万部を会員向けに配布、20万部を書店などで販売している。売上計画は秋冬号で37億5,000万円となっている。

(詳細は Future誌9月18日号 で)

城南洋紙店/ムラタ洋紙店を吸収、「(株) 城南村田」として発足
東京・大田区の紙卸商、城南洋紙店は、東京・品川区のムラタ洋紙店の営業権を譲り受け、併せて9月1日付で社名を「(株) 城南村田」に変更した。
城南洋紙店は1949年に東京・品川で青沼敏郎氏が創業、上質紙やA2コート紙など洋紙を中心に取り扱ってきた。一方ムラタ洋紙店は1953年創業で、板紙とパッケージの商社として実績を持つ。城南洋紙店は、「これを機に洋紙営業部・板紙営業部と事業を拡大し、商品とサービスの向上を図る」とコメントしている。

(詳細は Future誌10月9日号 で)

古紙再生促進センター/紙リサイクルOBの登録制度を新設
古紙再生促進センターは06年度から、紙リサイクルに関する経験者を募り、同センターが実施する各種セミナーや講習会に協力してもらう「紙リサイクル経験者活用制度」を設ける。現在、その応募を受けつけており、締め切りは11月末。
主に古紙関連業界(製紙メーカー、古紙回収・加工・卸売業などで、団体でもよい)に在籍した経験があって現在は退職している人を対象とし、応募者は書類審査のうえ同センターに登録される。登録者は若干の研修を受けた後、センターが各地で開催する「リサイクル・ペーパーフェア」や古紙セミナー・講習会などに講師などとして参加・協力してもらう。
登録者は居住する近辺で行われる同センターの催しに、専任講師と同行参加し実践を経験する。原則として宿泊はなく、交通費(実費)と日当(一律3,000円)が支払われる。
「予算の関係でほとんどボランタリーになるが、『ポスト60』の実現や古紙のさらなる回収率のアップなど、古紙の広報・PR活動に側面からお手伝いをしていただける方を募りたい。全国どこに居住していても結構なので、ぜひよろしくお願い申し上げる」(古紙センター)。同センターでは初年度は10名程度を登録し、実践を通して試行錯誤を重ねた上で次年度以降の計画を改めて見直していく意向だ。

(詳細は Future誌10月9日号 で)

古紙輸出価格/主要3品とも高値記録
古紙の9月積み輸出価格が、中国の国慶節を控えた前倒し需要の影響で3年半ぶりの高値を記録した。
古紙のアジア向け価格の一つの指標となる関東製紙原料直納商工組合(関東商組)の9月出荷分では、主要3品とも上昇し、中でも新聞古紙は94年に関東商組が輸出事業を始めて以来の最高値となった。主要3品のここ6ヵ月間の輸出価格は次の通り(単位は円/s。1銭以下は切り捨て)。
新聞 雑誌 段ボール
4月 12.2 11.1 11.0
5月 12.0 10.2 10.9
6月 11.9 9.9 11.2
7月 12.7 10.3 12.1
8月 12.7 10.4 12.3
9月 13.5 11.2 12.6
古紙再生促進センターが発表している都内および近郊の古紙問屋店頭渡し価格推移を見ると、新聞古紙が11.0円、雑誌が約8.5円、段ボールが約10.5円で推移しており、輸出価格の方が平均でもs当たり2円以上高くなっている。なお関東商組の在庫率は、このところ10%前後で推移している。

(詳細は Future誌9月25日号 で)

大王製紙/『100%資源循環紙』を発売
大王製紙はこのほど、製紙スラッジから製紙用無機鉱物を再資源化するテストプラントを稼動させた。
同社ではこのプラントを活用して塗工用顔料用途の再生填料を生産開始し、さらに紙の中に繊維と一緒に抄き込む内添填料用途についても、抄紙用具への損傷を与えず紙に必要な白色度や印刷適性などを充たした再生填料を開発した。同社は、この内添填料用の再生填料を利用した『100%資源循環紙(完全再生紙)』シリーズを開発、その第一弾として『完全再生PPC用紙』を9月から販売。
紙製造用の主な原料は、パルプと填料、塗工顔料と称される炭酸カルシウム、クレーなどの天然無機鉱物。紙は、パルプを絡み合わせて紙層を形成した後、填料を使用して紙層間に形成された隙間を埋めることで紙の滑らかさや不透明性を向上させ、印刷用紙や新聞用紙を作る。また高級印刷に使用されるコート紙は、この紙の表面に塗工顔料を塗り製品化される。
紙がパルプで作られていることは知られているが、填料、塗工顔料などの天然無機鉱物が紙の中に数%〜40%程度の割合で含まれていることはあまり知られていない。紙製品を古紙パルプとして再利用する際、紙の中に含まれるこうした無機鉱物は、これまで産業廃棄物(製紙スラッジ)として排出されていたが、同社は今回、この製紙スラッジから炭酸カルシウムやクレーなどを成分とする無機鉱物を分離再生する技術を開発、得られた無機鉱物を「再生填料」と名づけた。
同社では、「植林木パルプ、古紙パルプに加え、内添用再生填料を使用することで、紙の主要素材すべてをリサイクル素材で作ることを可能にした」と語っており、今後は紙製品を次の4つに分類して、オリジナルの環境マークを表示していく考え。
(1) 100%資源循環紙(完全再生紙)…植林木パルプ、古紙パルプおよび再生填料だけで作られた紙製品
(2) 資源循環紙…植林木パルプ、古紙パルプを使用して作られた紙製品
(3) 植林木パルプ100%紙…植林木パルプだけを使用して作られた紙製品
(4) 古紙パルプ100%紙…古紙パルプだけを使用して作られた紙製品

(詳細は Future誌9月25日号 で)

王子製紙/FSC森林認証のノーカーボン紙を上市
王子製紙はこのほど、「古紙パルプ」と「環境に配慮したフレッシュパルプ」を配合したノーカーボン紙『KSコピー エコハーモニー』を発売した。
同社はこれまで、古紙の回収と再利用を積極的に進めてきたが、世界的な古紙需要の増加に伴い、最近は国内で良質な古紙を継続確保するのが難しくなってきている。そうした社会情勢を反映し、環境対応紙に対する考え方も変化しており、05年10月にはグリーン購入ネットワークのガイドラインも改定された。ガイドラインは、古紙パルプだけでなく「環境に配慮したフレッシュパルプ」も重視する内容に変わり、この改定を受けて、最近は「古紙パルプと環境に配慮したフレッシュパルプをバランスよく配合することが重要」という認識が拡がっている。
『KSコピー エコハーモニー』は、古紙パルプ40%と環境に配慮したフレッシュパルプ60%を配合した環境対応紙で、ノーカーボン紙としては業界初のFSC森林認証取得用紙でもある。 シート種は上用紙、中用紙、下用紙の3種を揃え、8月から神崎工場で営業生産を開始、9月から販売を開始している。なお同社では、当初の販売目標を年間2,000〜3,000tとしている。

(詳細は Future誌10月9日号 で)

三菱製紙/新規素材の蓄熱材料『サーモメモリー』を商品化
三菱製紙は、マイクロカプセル 技術を使って一定の温度で温度制御できる新規素材の蓄熱材料『サーモメモリー』を7種類の形態で商品化する。
『サーモメモリー』は、芯材(有機系蓄熱剤)をポリマーで被覆したマイクロカプセル状の蓄熱材料。内部の蓄熱剤が融解・凝固することで特定の温度を記憶・保持する。 温度を記憶する物質(芯材)は直径数μのマイクロカプセルの中に封じ込められ、固体と液体の間を相変化して吸熱または放熱するものの、カプセルの形状は変わらない。記憶できる標準温度は9℃、 16℃、25℃、31℃、39℃の5タイプがある。
三菱製紙は過去に、スラリータイプの『サーモメモリー』を蓄熱カプセルとして大規模空調用途に展開した経緯があるが、今回は商品の応用性を高めるため、使用目的に合ったパウダーやシートなど七つ の商品形態で商品化した。同社では新形態の投入により、蓄熱材料の売上げは初年度2億円を見込んでいる。それぞれの形態と主な用途は次の通り。○パウダー…粉体。快眠枕、温調塗料、道路凍結防止
○スラリー …水系分散液。衣料加工、電子機器類の温度上昇抑制、空調
○ペレット…パウダーを小円柱状(2mmφ×5mm程度)に成形 。温調建材、保温パッド、二次電池や電子機器類の温度上昇抑制
○パテ …粘土状(半固形状)。保冷材、温調建材
○シート …サーモメモリーを担時したシート 。冷涼マット、発熱体のピークカット
○パック…プラスチック袋に充填した形態のサーモメモリー 。輸送時の定温保持、熱暑環境対策
○クッション…サーモメモリースラリーを充填したクッション。暖房用マット

(詳細は Future誌10月9日号 で)

竹尾/ステーショナリーのオリジナルブランドを発売
竹尾はこのほど、ステーショナリーのオリジナルブランド『Dressco』(ドレスコ)を発売した。
『Dressco』のラインアップは、ノートブック、ブックマークバンド、カード+封筒の3アイテム。ノートブックは、色やテクスチャーに特徴のある紙を使用した上製本タイプのノートで、表紙は5種類、本文用紙は3種類を揃えた。製本は、開き具合のよい糸かがり綴じを採用している。価格はLサイズ1,400円、Sサイズ1,300円。
ブックマークバンドはブックバンド、栞、下敷きの3役をこなすアクセサリー。色は2種類あり、Sサイズ、Lサイズともに450円。 カード+封筒は、2つ折メッセージカードとダイヤ貼り封筒のセット(宛名シール入り)。封筒は定形郵便サイズで、色は2種類。カードはコットンのような柔らかさと白さが特徴の紙を使い、エンボスのラインを入れた。1セット450円。
『Dressco』は、同社の見本帖本店(東京・千代田区)、青山見本帖(東京・渋谷区)で販売している。

(詳細は Future誌10月9日号 で)

富士フイルム/ヘルスケア分野に参入
富士写真フイルム(以下、富士フイルム)は、新たにヘルスケア分野に参入、第一弾製品として機能性スキンケア化粧品の『エフ スクエア アイ』シリーズ3品、機能性体内ケア食品『エフ キューブ アイ』シリーズ9品を9月28日から発売する。
『エフ スクエア アイ』シリーズは、アミノ酸15種類を配合した浸透性化粧水と、クレンジングジェル、クリームの3品で、『エフ キューブ アイ』は天然の赤色色素をバランスよく配合したソフトカプセルのほか、コエンザイムQ10やコラーゲンペプチド、ヒアルロン酸、ビタミンCを配合したサプリメント、4大美容液成分を集めた美容ドリンク、マルチビタミンとミネラルを配合したサプリメントなどの機能性食品9種類をラインアップしている。
新製品は、同社が写真感光材料の開発研究で蓄積してきた技術を応用して開発されたもので、同社では特に、(1) FTD技術コンセプトの活用<FTD=機能的に配合した成分もしくは素材を(Formulation)、新鮮なまま安定した状態で狙った場所に(Targeting)、タイミングよく適量届け、効果を持続させる(Delivery)> (2) 活性酸素の制御 (3) コラーゲンの研究などの独自技術に自信を見せている。
富士フイルムはヘルスケア商品の販売に向けて、8月には100%出資の子会社「富士フイルムヘルスケアラボラトリー」(資本金5,000万円)を設立しており、同社がこれらの商品を通信販売していく。富士フイルムでは今後、機能性スキンケア化粧品、機能性体内ケア食品だけでなく、先進医療などの領域でもライフサイエンス事業を拡大していく考え。

(詳細は Future誌10月9日号 で)

中国政府/王子の南通プロジェクトを認可
王子製紙が総額約2,200億円の投資を想定して準備を進め、中国政府からの許可待ち状態にあった、いわゆる「南通プロジェクト」が7月30日付で正式に認可され、いよいよ新会社の設立、設備稼働に向けてスタートを切ることとなった。王子製紙と中国側とで合弁会社を立ち上げ、09年の稼働を目指して本格的な準備態勢に入る。
王子製紙は「本籍日本のアジア国籍企業」を志向し、その一環として中国での本格的な事業展開に向け、江蘇省南通市における塗工紙・上質紙の生産工場建設計画を策定、04年9月に一貫化工場設立のための申請作業を開始した。
この工場建設計画は南通技術開発区内の約203万m2の敷地において、クラフトパルプ製造設備も含む第2期、3台目の抄紙機を導入する第3期プロジェクトの構想まである。
その後の05年4月には中国国家環境保護総局から「南通プロジェクト」の環境アセスメントについて認可を取得。次いで同年6月、今度は江蘇省発展改革委員会経由で国家発展改革委員会に対し、「南通プロジェクト」の認可を申請した。約1年を経た06年5月、国家発展改革委員会の審査が終了し、いよいよ最終段階となる国務院へ上程され、今回の認可にこぎ着けた。
今回認可となった設備は、
○高級紙生産設備…2系列。合計年産能力80万t(40万t×2系列)
○クラフトパルプ自製設備…1系列。年産能力70万t
○その他付帯設備
――となっており、王子製紙の投資額は約19億米ドル(1ドル114円換算で約2,166億円)に上る。
新規に設立する合弁会社は「江蘇王子制紙有限公司」(仮称)で、出資比率は王子製紙が90%、中国側企業(南通経済技術開発区総公司を予定)が10%となる。
今後のスケジュールは、今年末までに合弁会社を立ち上げ、主要設備の発注を行う。07年初めに土地の造成工事を開始し、09年末までに1号抄紙機、1号コーターの稼働を開始する。当初の年産は40万t程度が見込まれている。そしてプロジェクト全体として最終的に年産120万tを計画しており、残りの40万t(抄紙機1台)分については引き続き認可を得るように中央政府に対して申請を実施したい考え。
「当社は今回の認可取得により、中国華東地区に確固たる拠点を確保することとなり、『本籍日本のアジア国籍企業』として、大きな一歩を踏み出すこととなった。今後、最新鋭の設備と、日本で培ってきた世界最高水準の生産管理技術および環境対応技術を導入し、中国の紙パ産業の発展、ならびに環境問題の改善をはじめ、中国の文化・経済の発展にも貢献していきたいと考えている」(王子製紙)

(詳細は Future誌8月21日号 で)

投資ファンド/大興製紙をTOBで買収
みずほ系の投資ファンドであるポラリス・プリンシパル・ファイナンス(東京・千代田区。以下、ポラリス)は、日本エネルギー投資(東京・品川区)と共同で、大興製紙をTOBにより買収することを決めた。製紙業界の中堅メーカーにまでM&Aの動きが広がり、そのスピードとタイミングの良さもあって、一般にもかなりの関心を持って受け止められたようだ。TOB価格は1株101円で、発行済株式数2,400万株のすべてを購入することを目指す。
今回、実際に株式を購入するのは、ポラリスが無限責任組合員として運営するポラリス第一号投資事業有限責任組合が60%、日本エネルギー投資が運営するファンドである日本エネルギーキャピタルが40%の出資比率を持つ「ティーピーエム・ホールディングス(以下、ティーピーエムHD)」。同社が大興製紙の発行済株式の100%取得を目指して、友好的なTOBを実施するもの。すでに大興製紙の取締役会および同社の筆頭株主である東京製紙(ともに代表取締役社長は佐野賢治氏)側でもこれに同意しており、東京製紙の保有株式(大興製紙の発行済株式総数の約44.9%を取得)の全部について、この買い付けに応募する内諾を得ている。
TOBの買付期間は8月11日〜9月5日までを予定しており、発行済株式の過半数の応募があった場合に、TOBが成立する。その際にはティーピーエムHDは、応募のあったすべの株式を取得する。
大興製紙はパルプ(クラフトパルプ)のほかクラフト紙、白板紙、薄葉紙、特殊機能紙などの製造・販売と、発電および電力販売事業も行い、またバイオマス発電や割り箸回収・再利用運動などをはじめとしたリサイクル事業も展開している。
ポラリスと日本エネルギー投資は今後、大興製紙に対し適切な経営資源の配分と財務体質の改善を通じ、製紙関連事業の収益力強化とエネルギー事業・リサイクル事業の両分野のさらなる発展を目指していく。連携して経営陣の人選や、従業員を交えた企業戦略を立案し、それを実行することにより、大興製紙の企業価値をさらに高めたい考え。

(詳細は Future誌9月4日号 で)

レンゴー/中央ダンボールに資本参加
レンゴーはこのほど、岐阜県の段ボールシート専業メーカー、中央ダンボールに出資した。営業基盤強化のため、同社からレンゴーに資本参加の要請があったもので、レンゴーの出資比率は35%となる。株式は現株主から譲り受けた。
レンゴーは今後、中央ダンボールと営業面、生産面で連携していくと同時に、近隣のレンゴー直営工場およびグループ企業とともに、中部地区での段ボール事業の充実を図る。
<中央ダンボールの概要>
○本社…岐阜県恵那市武並町竹折1056−10
○代表者…田治見明信
○資本金…2,400万円
○主要株主…レンゴー35.0%、田治見明信25.5%、田治見充雄16.5%、田治見浩明9.0%、その他14.0%
○事業内容…段ボールシートの製造販売
○売上高…11億円(06年1月期)
○従業員数…20名

(詳細は Future誌8月28日号 で)

三菱製紙/旭硝子グループのピクトリコを子会社化
三菱製紙は、旭硝子の 100%子会社、ピクトリコの発行済全株式を取得することを決め、8月1日付で旭硝子と株式売買契約を締結した。
三菱製紙は現在、中期再生計画(フェニックスプラン)に基づき、強化事業への経営資源集中による収益性向上、特殊紙の拡大、新規事業分野の拡大強化に取り組んでいる。一方“ PICTORICO”ブランドは、インクジェットメディア市場で確たる地位を持ち、製品はハイエンドユーザーを中心に好評を得ている。インクジェット事業を強化事業と位置づけている三菱製紙は、ピクトリコのブランド力と商品群を加えることで、インクジェットメディアの販路拡大とポートフォリオの充実を図る考え。なお三菱製紙は、株式取得後ピクトリコへ役員を派遣する予定。
<ピクトリコの概要 >
○所在地…東京都千代田区一番町4−6
○代表者…河田禎史代取社長
○設立…1998年2月25日
○主な事業内容…印刷機械、印刷用紙、インクなど消耗品の製造および販売
○資本金…7,000万円
○売上高…12億8,900万円(05年12月期)

(詳細は Future誌8月28日号 で)

レンゴー/松本パッケージを直営工場に
レンゴーは子会社の松本パッケージ(段ボールシート・ケースの製造・販売)を9月30日付で解散のうえ、10月1日からレンゴーの直営工場とする。
「松本パッケージは1995年10月の設立以来、長野県中南部への段ボール製品の供給拠点として機能してきたが、当社直営工場とすることにより、設備能力の向上と供給体制の再構築を図り、生産・営業面での一層の効率化を進める。この直営工場化により、当社長野工場および共栄ダンボールとともに、同地域における当社グループ段ボール事業のさらなる充実を図っていく」(レンゴー)

(詳細は Future誌9月4日号 で)

三島製紙/ノーメックス紙の生産設備を増強
三島製紙は、吹田工場のノーメックス紙の生産設備を増強する。それに伴い3号抄紙機は停止し、現在生産している薄葉紙は主に原田工場に集約する。
吹田工場はこれまで、薄葉紙の生産と併せ、1987年以来デュポン帝人アドバンスドペーパーのノーメックス紙を受託生産してきたが、 ノーメックス紙の世界的な需要動向とグローバルな生産拠点戦略に鑑み、ノーメックス紙の生産拡大に向け両社間で設備増強について合意したもの。
三島製紙では、「これにより吹田工場は都市型立地に相応しい工場へ転換する一方、原田工場における薄葉紙の効率生産により、コスト・環境面で生産体制の再構築が大きく前進する」としている。 また、「吹田工場製品のユーザーには迷惑をかけないよう万全を期す」と述べている。
停止する3号抄紙機と関連設備は、丸紅に1億2,000万円で売却する予定で、引き渡しは11月。この譲渡により約9,000万円の売却損失が発生する見込み。

(詳細は Future誌8月28日号 で)

巴川製紙所/洋紙部門を分社、「新巴川製紙」に
巴川製紙所は10月2日から、洋紙事業部を会社分割により100%出資の子会社として分社化し、『新巴川製紙(株) 』を設立することを決めた。また巴川製紙所の通称名を「TOMOEGAWA」とする。
「当社は、コア・コンピタンスを『製紙会社であること』から『世界的にトップレベルの電気絶縁評価技術』に求め、この技術の応用展開を進めることで事業構造の転換を図ってきた」(巴川製紙所=以下同)。その結果、コーティング技術を核とする事業や、粉体技術を核とする事業の売上げが伸張し、創業時の事業である製紙の売上は全体の15%を下回るまでになった。
「各事業が置かれている市場環境は大きく異なっており、コーティング・粉体関連事業は製品の市場性から、短期間に投資決定とその回収を行う『スピード重視の経営』が求められ、洋紙事業部においては『安定した市場からの長期投資回収』がビジネスモデルとなっており、必要とされる経営判断も異なってくる」
そこで、会社分割により新設する『新巴川製紙』は、独立した経営責任のもとに「業態に適した経営・組織体制」へ変更し、収益性を高め競争力の強化を図っていく。これに対して本体である巴川製紙所は、新設会社への営業・技術・資金を含む経営支援を行い、巴川グループとしての総合力の発揮に努め、グループ全体の企業価値を一層高めていく。
ちなみに巴川製紙所の05年度実績では、洋紙事業部の売上高は55億3,500万円(全社で389億4,200万円)。また同社の05年洋紙生産実績は1万7,424t(印刷・情報用紙6,567t、包装用紙520t、雑種紙1万337t)となっており、雑種紙系が過半数を占めている。
なお同社では、この分社化を契機に通称名を『TOMOEGAWA』と定め、この通称名を商号(巴川製紙所)に優先して使用することとなった。「今後、当社は半導体実装テープなどの電子材料・電子部品、フラットパネルディスプレイ向け光学フィルム、トナーといったプラスチック材料加工事業を中核に、インクジェット用紙などの塗工紙・機能紙も手がける企業として『スピード重視の経営』体制を構築し、『常に危機感を持って自立的に対応できる環境適応力の高いエクセレント・カンパニー』とならんことを目指す」としている。

(詳細は Future誌9月4日号 で)

クレシア/「日本製紙クレシア」に社名を変更
日本製紙グループのクレシアは8月1日より、社名を「日本製紙クレシア(株) 」に変更する。クレシアが日本製紙グループであることを、消費者へ浸透させるのが狙い。
同社は変更の理由について、「これまでは『クリネックス』や『スコッティ』などの商品ブランドの浸透に全力を投入してきたが、現社名では日本製紙グループの一員であることをユーザーに認識してもらえなかった」として、社名に「日本製紙」を冠することとしたと述べている。
また同社は社名変更を機に、「(1) わが国で初めて家庭用国産ティシュペーパーやトイレットペーパーを発売したという誇りと責任 (2) クリネックスやスコッティブランドをはじめ、所有する各ブランドにふさわしい品質を社会に提供しているという誇りと責任 (3) 日本製紙グループの一員としての誇りと責任を社員一同が再認識し、全社を挙げて名実ともに家庭紙業界のリーディングカンパニーを目指す」としている。

(詳細は Future誌7月10日号 で)

リンテック/熊谷工場の燃料を灯油から都市ガスへ転換
リンテックは、特殊紙、加工紙・加工フィルムなどの主力生産拠点である熊谷工場のガスタービン2基と貫流ボイラー4基について、燃料を灯油から都市ガスへ転換する。投資額は2億7,000万円。
同工場の主要電力供給設備であるコージェネレーションシステムのガスタービン発電設備(4,720kW)2基と、加工紙・加工フィルム生産設備用の貫流ボイラー4基(蒸気発生量合計=毎時13t)の燃料を、灯油からLNG(液化天然ガス)を主原料とした都市ガスへ切り替える計画で、本格稼働はガスタービン発電設備が6月、貫流ボイラーは8月の予定。これにより同工場が使用する化石燃料は90%以上が都市ガスとなり、同社では年間2万tのCO2排出量削減効果(前年比▲24%)とエネルギーコストの削減を見込んでいる。

(詳細は Future誌7月24日号 で)

日本製紙/挿し木苗の生産事業をスタート
日本製紙は、同社独自のバイオ技術を応用し、挿し木苗の生産システムを確立、これに関わる新規事業を立ち上げた。小松島工場内に25万本の生育能力を持つ設備を完成させ、4月から生産を開始している。世界に1本しかない樹木でも、同社のバイオ技術を活用すれば樹種の絶滅を防ぐことが可能となる。
この技術はもともと、日本製紙グループ全体の原料チップ安定確保を目的として約15年前から研究されてきた。「光独立栄養培養法」と呼ばれ、植物の光合成能力を利用して“光”“炭酸ガス”“水”を最大限に活用するという発想から生まれた。植物本来の生長能力を活かすことにより、発根の不良や稙栽後の生育不良といった問題を克服し、高品質のクローン苗を生産する。
対象樹種から「精英樹」を選抜し、その枝の1葉1節を取って(従来は最低でも2葉が必要)水と最低限の肥料の入った培養容器に入れ、外から光と炭酸ガスを注入することにより、挿し穂自身の光合成能力を最大限に引き出す仕組み。このようにすると、ほとんどどの樹種も発根し(これまでに失敗はないという)、しかも約3〜4週間で苗が出てくる。アカネ科・ミカン科・ウルシ科・バラ科・ツバキ科・クスノキ科・マツ科など難発根性樹木への応用も十分に可能で、すでに園芸用樹木や茶、果樹など50種類以上の樹木で発根を確認した。
そして先頃、日本製紙のこの技術に注目した「蜂須賀桜と武家屋敷の会」(桑原信義会長)が蜂須賀桜の苗の育成を依頼、同社で培養した結果、見事発根に成功した。蜂須賀桜は江戸時代、徳島城の御殿にあった桜で、カンヒザクラとヤマザクラが自然交配して出来たものであり、明治維新になって最後の藩侯が家来・原田一平にこの桜を移植し育てるよう託した。
同会はこの樹齢250年の蜂須賀桜を広め、武家屋敷・原田邸を保存する活動を行う目的で結成されたものだが、昨年4月の遅霜の被害で苗が大きな打撃を受けた。そして先般、日本製紙の技術を知り、これに期待したという経緯がある。
日本製紙は00年6月、オーストラリア西オーストラリア州コリーで、クローン苗の生産施設を建設、同所で実証実験を開始した。同社が海外産業植林事業として展開している植林地のユーカリ・グロブラスについて、クローン苗の試験生産、試験植林などを主に行い、実用化の目途を立てた。これを受け、同技術を有効に活用しようと06年4月、企画本部内にアグリ事業推進室を立ち上げている。

(詳細は Future誌7月24日号 で)

三菱製紙/ドイツの子会社がCoC認証を取得
三菱製紙のドイツ子会社、三菱ハイテクペーパー・ビーレフェルドがこのほど、CoC認証を取得した。
三菱製紙では2001年に八戸工場が製紙工場として日本で初めてCoC認証を取得したあと、北上、高砂の両工場でもCoC認証を取得し、森林認証紙の取扱量を拡大してきた。また海外では、チリの自社植林地でFSC森林認証を取得している。 今回のCoC認証取得は、国内の3工場に続くもので、これにより海外でもFSC認証製品を生産・販売することとなった。
三菱ハイテクペーパー・ビーレフェルド(ノルドライン・ウエストファーレン州)は三菱製紙の連結子会社で、ノンカーボン紙、感熱紙、インクジェット用紙などの情報 用紙を生産し、欧米などで販売している。 同社は今後、まずインクジェット用紙のFSC認証紙を生産・販売し、将来的には他の情報用紙に拡大していく計画。

(詳細は Future誌7月31日号 で)

紀州製紙/紀州工場にバイオマスボイラを新設
紀州製紙は、紀州工場に木質とプラスチックを主燃料とするバイオマスボイラを新設し、重油ボイラーからの転換を図る。投資額は65億円。完成予定は09年2月。
新設ボイラーの容量は毎時130tで、これによる重油使用削減量は年間3万2,000kl。ボイラー新設に伴う遊休設備の撤去費用については、業績に与えるを影響を現在算定中。

(詳細は Future誌8月28日号 で)

紀州製紙 ほか/PS灰活用の環境創生事業を立ち上げ
科学技術振興機構の公募事業で「地域結集型研究事業(三重県)」と名づけられたプロジェクトがある。このプロジェクトでは研究の結果、紙の製造過程で発生する「かす(ペーパースラッジ=PS)」の焼却灰を主原料にした薬剤(中性無機系凝集固化剤)を開発した。
一方、このPS灰を利用した固化剤の開発に際しては、地元・三重県に紀州製紙・紀州工場があり、同工場では当初、焼却灰を提供していた。その後、「三重県に所在して安定的に良質の焼却灰が得られることから、紀州工場に主原料である焼却灰の供給と、製品の製造を担当してもらえないか」との要請が、(株) あの津技研(三重県津市、加藤忠哉社長)を通じて紀州製紙に寄せられた。このような経緯から今回、紀州製紙が「地域結集型研究事業」に参画することとなった。
この事業は、研究ポテンシャルを有する地域の大学、研究開発型企業、公設試験研究機関などが結集して共同研究に取り組み、新技術・新産業の創出を図るとともに、共同研究の成果を利・活用する「地域COE(Center of Excellence=地域独自の研究ポテンシャルを結集し、競争力のある新技術・新産業の創出を継続的に図るための拠点)」の構築を目的としている。
プロジェクトには産学官の多くの企業・機関が関わっているが、その研究成果を事業化する目的で05年9月、あの津技研が設立された。そしてプロジェクトが開発した固化剤を、製造・販売して本格的な事業化に乗り出すためにこのほど、「東紀州環境システム有限責任事業組合」が設立され、その中に紀州製紙が他の2社とともに加わった。なお、この有限責任事業組合(LLP)は、ゼロエミッション型社会の構築に寄与することが目的。
事業組合における紀州製紙の役割は、主原料であるPS焼却灰の提供と製品(アゴクリーンPという凝集固化剤)の製造を担当する。初年度(06年度)は30t/月程度となる見込み。「製品の機能、環境に対する社会的ニーズなどを考えると相当量の需要が見込めるが、当面は、産業廃棄物の環境製品への利用という側面から、まず安全性の確保が優先されなければならず、個別の注文に対してキメ細かい対応が必要。また将来の需要の拡大に備えて効率的な製造技術の開発も必要と考えている」(紀州製紙)。

(詳細は Future誌7月17日号 で)

日本製紙ケミカル/江津事業所の新ボイラで重油使用量を85%削減
日本製紙グループの日本製紙ケミカルは、江津事業所に石炭ボイラーを新設する。投資額は53億円で、完成は08年9月の予定。
江津事業所は国内唯一の溶解パルプ生産工場として、業界内でも重要な地位を築いているが、ボイラーの主燃料に重油を使用しているため、最近の原油価格高騰で事業所収益が圧迫されていた。同事業所では新ボイラー稼働に伴い既存の重油ボイラー2基を停止し、重油使用量を年間約4万2,000削減する計画だ。
日本製紙グループは、4月にスタートした第2次中期経営計画の柱として燃料のオイルレス化を進めている。これまでに日本製紙と日本大昭和板紙の工場で、バイオマスや廃棄物などを燃料とするボイラー8基の設置を決定しており、今回で9基目となる。

(詳細は Future誌8月28日号 で)

家庭紙工業会/今後5年間で2.1%の伸びを予測
日本家庭紙工業会は6月末、家庭紙の需要予測を取りまとめた。この種の調査は、家庭紙業界としては初の試みとなる。長引く市況の低迷で家庭紙業界はメーカー・流通ともかなり疲弊し、思い切った決断を余儀なくされるシーンが現実のものとなっている。そこで新たに戦略を立て直す際に必要なのが将来の需要予測。今回の発表によれば、5年後までにティシュはほぼ横バイだが、家庭紙3品合計では+2.1%成長するという予測が打ち出されている。品目別の動向は次の通り。
◇ティシュ[05年:54万2,000t→2010年:54万2,000t]…00〜05年の過去6年間を見ると02年・03年と2年連続で前年を割り込んだが、他の4年は前年を上回り、数量ベースでも50万t台にはほぼ乗っている。ただし、これから先も伸長が続いていくとは考えにくく、今回調査でも長い目で見ると年間54万t台当たりからほぼ横バイ傾向で推移すると予測している。
◇トイレットペーパー(TP)[05年:99万4,000t→2010年:101万4,000t]…まだ当分は微増ながら成長が続いていくと予測する。日本の総人口が減少する影響はすぐには顕在化せず、あと5年後くらいになってから数値に現れてくるとしている。TPの過去5年間にわたる1世帯当たり購入ロール数と金額は01年=89ロール(金額:2,197円)、02年=92ロール(2,187円)、03年=96ロール(2,428円)、04年=93ロール(2,251円)、05年=92ロール(2,047円)となっている。ロール数はほぼ90台前半であり、1パック12ロール入りに換算すると8パック前後、金額は1パック275〜280円辺りとなるようだ。

(詳細は Future誌7月10日号 で)

静岡県紙業協会/工業用水の料金見直しで県に要望書提出
静岡県紙業協会(会員59社)はこのほど、会員各企業の製造コストに大きな比重を占める工業用水の料金引き下げを求める「要望書」(富士商工会議所と静岡県紙業協会の連名)を作成、静岡県知事および静岡県企業局長宛てに提出した。
同協会会員は、東駿河湾工業用水道または富士川工業用水道を利用しており、1日当たり給水量は東駿河湾工水で131万6,000m3、使用料金は1m3当たり16円、同じく富士川工水が日量21万4,000m3で、料金は7.3円となっている。
「要望書」では「(2ヵ所の工業用水の)収支状況はともに良好であり、当局も経営的には今後も黒字基調を予測している」とした上で、「この黒字部分について、その一部は本来、両工業用水道に還元されるべきものと推察される。このことを前提として、使用料金の引き下げ、例えば現行単価の見直し(引き下げ)について、具体的な検討をされたい」との意向を盛り込んだ。
さらに「使用料金の引き下げは、富士市以外に工場を有する企業が統廃合・移転などを判断する際に、大きなインセンティブを獲得できる材料であり(企業留置)、新たな企業誘致の推進にも確実に寄与するものと推察される」とした。
同地区の工業用水使用料金体系は、いわゆる「責任水量制」を採用している。これは契約当初に申告水量をベースに算出され課金されるシステムのため、「実際の使用水量は料金に反映されていない」(要望書)という。
この「責任水量制」は、静岡県によれば「受水団体の申込水量(契約水量)をもとに、浄水場などの施設整備が行われているという事業の特性から、申込水量に応じて料金を負担していただく制度。料金原価には、資本費(減価償却費、企業債利息)、維持管理のための人件費、動力費、薬品費などの経費があり、これらを申込水量で除した値が料金単価となる」としている。
協会側では、この体系を見直し「経営環境の変化や企業内設備の更新に伴う給水量の増減、あるいは企業努力による節水など、使用者側の実情を考慮した料金体系の改善」を望んでおり、「工業用水道自体の維持管理や耐震化対策などに対し、相当の経費も見込まれるため、例えば使用料は基本部分と従量制部分に分けるなど、できる限り企業努力が反映されるよう考慮されたい」としている。

(詳細は Future誌9月11日号 で)

日本紙パルプ商事/中国視野に入れ台北事務所を開設
日本紙パルプ商事(JP)はこのほど、中華民国(台湾)台北市に代表者事務所を開設した。台湾への同社の進出は、紙・キャリアテープの加工・販売を業務とする合弁会社の 台湾電材股〓有限公司があるが、単独資本による拠点設置は初のケースとなる。中国本土で事業を展開する台湾企業の、紙関連分野の需要を取り込むのが狙い。
日本の内需には今後も大きな伸びを期待できないことから、同社としては成長市場である中国を重点開拓先と位置づけている。そのため上海、北京、浙江省、広州と中国への拠点展開を活発に行っているが、それらの取引先は主に中国へ進出している日本企業に限られている。今後は中国の紙流通業者とのコラボレーションを図って販路を拡大するほか、中国への進出企業にも着目、その一環として今回の台湾進出がある。
「中国市場で収益の最大化を図るにはIT分野を中心にして進出している台湾企業が使用する段ボールやカタログ・パンフレットなどの紙需要を取り込むことが必要と判断した」(同社)という。
当面は1人体制での業務となるが、現地で人材を採用し、本格的に営業を開始する。中国と取引のある台湾IT企業の資材調達担当をターゲットとし、マーケティング活動を展開、将来的には台湾の製紙メーカーにもアプローチし取引実績を作りたい考え。
台湾は周知のように、中国への輸出が輸出全体の中で大きなウェイトを占めており、05年の対中輸出比率は27.3%に達する。02年に金額で米国向けを上回り、対中輸出比率は経年で見ても02年=22.6%、03年=24.5%、04年=25.8%と年々上昇している。
<台北代表者事務所の概要>▽名称:日本紙パルプ商事台北代表者事務所▽開設日:2006年5月26日▽所在地:遠雄国際商務中心、台北市基隆路一段200号4楼▽代表者:石黒義信(日本紙パルプ商事海外営業本部貿易二部長)▽業務内容:紙、板紙、紙二次加工品、パルプ、関連商品の対台湾取引およびマーケティング活動

(詳細は Future誌7月24日号 で)

国際紙パルプ商事/子会社のDPICがソウル支店を開設
国際紙パルプ商事(KPP)から02年に独立・分社化した同社子会社のDaiEi Papers International Corporation(ダイエイ ペーパーズ インターナショナル コーポレーション=DPIC)はこのほど、韓国・ソウル市にソウル支店を開設した。同国の紙・板紙製品を販売するのが主目的で、韓国に支店を設置するのは、わが国の紙流通業として初めてのケースとなる。同社は開設を記念して去る7月7日、韓国の製紙メーカーや卸商、印刷コンバータなど約90名を招き盛大に記念パーティを開催した。
「当社は世界14ヵ国、20都市に自社の販売会社を持ち、これらの販売会社がそれぞれの地域において関係製紙メーカーの商品を扱っている。ちなみに昨年の当社グループの紙・板紙販売数量は約100万t。
当社は1980年代には十條製紙、現在の日本製紙のコート紙を韓国の企業に輸出していたが、その後、韓国との商売は途絶えていた。1996年になって韓国での商活動を再開し、98年にはYuwon Trading社(以下、Yuwon社)を当社の販売総代理店に任命した。それ以降、関係方面の支援と助力により、輸入のみならず輸出ビジネスも順調に拡大してきた。
しかし、韓国品の輸出を核としたさらなる事業拡大のためには、自社の販売会社の設立がぜひとも必要と判断し、Yuwon社の黄社長からも同意を得たことから、ソウルに当社の支店を設立することを決定した。これによりYuwon社は解散し、同社社員を全員、当社ソウル支店に引き継ぎ、黄支店長以下5名の体制でスタートするが、支店としての機能を十分発揮することにより、臨機応変な対応が可能となると思う。
今般のDPICソウル支店設立の第一の目的は韓国製品の輸出拡大であり、そのためにもご臨席各位の一層のご支援ご協力をお願いする」(DPICの富岡孝雄社長)
DPICソウル支店の概要は次の通り。
〔所在地〕韓国ソウル市江南区
〔代表者〕黄暢秀(Whang Cheng Su)
〔従業員〕5名(うち日本人1名)
〔取扱品目〕紙・板紙、印刷・加工品、製紙原料、フィルムほか
〔初年度販売目標〕販売数量=4万1,200t、取扱高=約33億円

(詳細は Future誌7月31日号 で)

国際紙パルプ商事/「KPP中国」の開業式を開催
去る5月に設立された国際紙パルプ商事の100%出資子会社「KPP中国(中国名:国紗〓紙〓紙張商貿(上海)有限公司)」の開業式がこのほど、中国・上海市において中国国内・海外から約250名の招待客を招いて開催された。
席上、鈴木光国際紙パルプ商事社長は来賓への謝意を表した後、「私自身、1997年に董事長として『大永紙通商貿易(上海)有限公司』を上海市に立ち上げ、中国現地法人の第一歩を踏み出した。そして今ここに、『KPP中国』の開業を祝うことは、ひとしお感慨深いものがある。今後は上海を拠点にし、中国事業の拡大を図るとともに、親会社であるKPPとしても最大限のバックアップを図りたい」旨の挨拶を述べた。
式典には上海日本国領事館の隅丸総領事をはじめ、上海市国際貿易促進委員会など上海市の行政各省庁の政府関係者、日本からも製紙メーカーや出版社、印刷会社など20社が参加、またKPPからは鈴木社長はじめ安野明副社長、赤松恭夫専務、田辺円常務、富岡孝雄DPIC社長、日置宗孝取締役の各役員が出席した。

(詳細は Future誌9月11日号 で)

三菱製紙販売/三菱商事パッケージング洋紙事業部門と事業統合
三菱製紙販売は7月1日付で、三菱商事パッケージング洋紙事業部門と事業統合した。
両社の事業統合は、三菱製紙が昨秋発表した中期再生計画(フェニックスプラン)の施策の一つとして実施されたもの。これによる三菱製紙販売の資本金自体に変更はないが、資本構成は三菱製紙59.67%、三菱商事28.75%、その他11.58%に変更となる。また、事業統合に伴い三菱商事パッケージングの洋紙事業部門の常務執行役員と従業員19名は三菱製紙販売に転籍した。
三菱商事パッケージングは、三菱商事を中心とした三菱グループ数社によって1976年に設立され、包装容器・資材、包装関連機械、段ボール原紙・製品のほか印刷、出版、情報用紙の販売を手がけてきた。三菱製紙販売は事業統合に当たり、「三菱製紙の専属代理店として築いてきたユーザーとの信頼関係の上に、三菱商事グループの持つ最終ユーザーへの提案機能と多様な品揃えを加え、相乗効果の発揮を目指す」とコメントしている。

(詳細は Future誌7月24日号 で)

竹尾/湾岸物流センターが竣工
竹尾(竹尾稠社長)では、10月10日に営業開始予定の湾岸物流センター(正式名称:(株) 第二西北紙流通デポ湾岸物流センター、所在地:東京都江東区若洲59−2)が7月7日に竣工、同日プレス向けの発表会を開催した。
この物流センターは、建築に当たり「ファインペーパーの一大物流拠点にする」というコンセプトのもと、「紙・デザイン・テクノロジー」をCIの一環に掲げる同社らしく、従来の倉庫のイメージを変え、流通倉庫そのものに付加価値を与えるための機能や工夫、デザインが凝らしてある。まず、建物の設計・デザインに関しては
(1) ラック倉庫・平置倉庫・事務室は必要な高さや積載荷重条件などの要求条件が異なるため、個々の建物に分節化、最適化を行った。これにより不必要なスペースなどを最小化し、イニシャルおよびランニングコストの低減や建築資源の節約が図られる
▽ラック倉庫=保管量1,600t、階高20m、スパン28m ▽1F荷捌き場+2F平置倉庫(Tフラットと呼称 保管量2,300t)、高さ14m、床耐荷重3t/m2 ▽事務室=高さ4m、床耐荷重300s/m2
(2) 同社CIの要とも言える「見本帳」と物流センターの役割に、「保管し顧客に使っていただく」という類似性があることに着目。「見本帳」の集合体をモチーフに建物外観をデザインした(写真)。
また機能の工夫については、
(1) 高層自動ラック倉庫システムに、新機能としてフリーロケーションシステムとSTV(Sorting Transfer Vehicle)を付加。前者は従来、商品ごとに固定していた全レーンの収納棚をフリーとすることで棚効率が向上。STVはラックとピッキング・ステーションを周回して、全ロケーションから最適な収納棚を割り出して、仕分けができる。
これらの導入により、入庫においてはデッドスペースを最小化し、出庫では届け先ごとの仕分け、集約を可能にし、スピーディな引き渡しが実現した。
(2) 「顧客第一」の思想を実現するため、「安全性と作業性」を考慮。トラックバースを広く取るとともに完全屋内化を図ることで、積込み作業の安全が確保され、風雨からの影響も最小限にとどめられた。
また、物流センターでは初めてのサイン計画を導入。従来の無機的な倉庫のイメージを刷新、作業する人の動線をもデザインすることで目的の場所、品へとすぐに辿り着ける工夫を凝らした。
さらに同社は環境問題にも積極的に取り組み、ISO14001や森林認証FSCを取得。非木材紙や再生紙、無塩素漂白パルプ紙などの環境対応紙をGA(Green Aid)商品として取り扱っているが、その思想はこの物流センターにも生かされ、建築資材の削減やトラックバース上部の屋上緑化などを通じて、同社有明倉庫に比べ▲23%というCO2の排出削減を実現している。

(詳細は Future誌7月24日号 で)

小津産業と紙叶/家庭紙事業の経営を統合へ
東証二部上場で家庭紙・日用雑貨品、不織布の加工・販売を主な業務とする小津産業は、家庭紙卸売業の紙叶と、家庭紙部門の事業統合に向けて合意した。6月20日開催の株主総会において、「当社と紙叶、ならびに紙叶の株主である山田民夫氏(紙叶代取会長)および山田大介氏(同代取社長)との間で、両社の家庭紙事業の経営統合を目的として、山田両氏およびその関係者の保有する紙叶の株式を譲り受けることに関し、基本合意を締結することを決議した」(小津産業)もの。
日用雑貨系卸商が巨大化し、「あらた」と「パルタック」で日本をほぼ二分する勢力を築き上げており、紙系の家庭紙卸商としてもローコストと競争力強化が至上命題となっている。ちなみに「あらた」の05年度決算は販売実績が約4,560億円、このうち「紙・衛生用紙部門」(家庭紙+紙製衛材品)の売上高が約1,147億円を占めている。売上高全体のおよそ4分の1であり、これはわが国の家庭紙出荷額に換算すると3分の1強に相当する。
小津産業ではこれまで、「家庭紙事業を取り巻く環境が厳しさを増している情勢下、ローコストオペレーションの推進および市場ニーズにマッチした商品の企画による収益力の強化と、事業基盤の強化および物流サービスの向上など競争力強化を経営課題として取り組んで」きた。この流れに沿う形で03年8月、紙叶と合弁でアズフィットを設立。アズフィット(本社:東京都府中市、山田大介社長)では、事業資産の有効活用、家庭紙流通業としてのノウハウの共有、人材交流などを行い、新商品の企画・販売や物流効率化を進めてきた。
そして「当社および紙叶は、家庭紙事業のさらなる事業基盤の拡大、競争力強化には、両社のさらなるパートナーシップ強化が必要不可欠との判断に至り、両社の家庭紙事業の統合に向け基本合意を締結」する運びとなった。
基本合意に達した内容を要約すると次のようになる。
(1)紙叶株式の取得…両社家庭紙事業の経営統合の第一段階として、小津産業は山田両氏およびその関係者の保有する紙叶の株式を取得する予定。株式取得後、紙叶は小津産業の子会社となる。
(2)紙叶との家庭紙事業の統合…株式取得後、小津産業の家庭紙・日用雑貨部門を紙叶に統合させる。統合後の会社は、小津グループの家庭紙・日用雑貨部門を管轄する会社とする方向で検討する
スケジュールとしては、今年8月を目途に株式譲渡契約を締結し、9月に実際の株式を取得する予定。小津産業の直近業績は売上高が約318億円(連結)、このうち家庭紙部門の売上高は約170億円。また紙叶の売上高は約150億円だから、両社の家庭紙事業が統合されると、家庭紙部門の売上高は単純合算で320億円前後に膨らみ、小津産業のもう1本の柱である不織布関連事業を大きく上回ることとなる。

(詳細は Future誌7月10日号 で)

アジア製紙産団体会議/初参加のインドも交え11月に台北で開催
第12回目となるアジア製紙産業団体会議が来る11月15(水)〜17日(金)の3日間、台北市内のホテルで開催される。全体会議、分科会という公式プログラムのほか、オプションで工場見学や観光・ゴルフも予定されており、各国から多数の参加が見込まれている。ただし生産量でアジア最大の製紙産業大国となった中国は、台湾問題を理由に今回も参加しない。
この会議はもともと日韓台3ヵ国の会議として70年代に始まったが、アジアの製紙産業が勃興してきた90年代後半から参加国を拡大して、現在に至っている。韓国の済州島で開かれた前回(04年)はホスト国の韓国をはじめ、日本、台湾、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムの8ヵ国製紙産業団体が参加したが、今回はこれに初参加のインドが加わり計9ヵ国となる。主なスケジュールは以下の通り。
<15日>▽18時〜20時30分/各団体首脳カクテル&ディナー
<16日/午前>▽8時〜8時30分/登録▽8時30分〜9時20分/各団体代表挨拶(各3分)▽9時20分〜9時50分/各団体理事長による出席者紹介▽10時5分〜11時45分/各団体理事長による経済・製紙産業の現況報告(各10分)▽11時45分〜12時15分/日本製紙連合会(JPA)による京都議定書に関する特別報告(発表15分、質疑15分)
<16日/午後>▽14時30分〜14時40分/分科会議事進行説明▽14時40分〜15時40分/紙・板紙別分科会▽15時40分〜17時/フリーディスカッション
分科会のテーマは(1) 需給・生産能力動向、(2) パルプ・古紙需給動向の2項目で、紙・板紙共通。前者は永豊餘造紙の代表が議長を務め、後者は正隆の代表が担当する。(1) (2) とも各代表が3〜5分間の報告を行った後、質疑応答の時間を設ける。
なお、中国の動向については両分科会とも(1) で台湾の代表が、(2) で韓国の代表がそれぞれ説明する。ちなみにJPAの発表者は(1) が中村雅知・日本製紙社長、(2) が大坪清・レンゴー社長。会議は英語・韓国語・日本語による同時通訳の形で進行するが、参加国が多いこともあって各代表の持ち時間はさほど多くない。
<17日>(ソーシャルプログラム)▽観光/8時20分〜17時▽工場見学(永豊餘・新屋工場)/8時20分〜16時▽ゴルフ/6時〜16時

(詳細は Future誌8月7日号 で)

経済省・紙業生活文化用品課/新課長に加藤庸之氏
経済産業省製造産業局紙業生活文化用品課の新課長に、7月10付で加藤庸之(かとう・つねゆき)氏が就任した。
<加藤庸之氏の略歴>
加藤庸之氏は1962(昭和37)年9月2日生まれ、86年3月東京大学経済学部卒。86年4月通産省入省、95年6月特許庁総務部総務課工業所有権制度改正審議室長補佐(制度改正審議班長)、96年6月科学技術庁原子力安全局原子力安全課長補佐(総括担当)、98年4月産業政策局消費経済課長補佐(総括班長)、2000年5月関東通商産業局総務企画部総務課長、02年7月金融庁監督局保険課審査室長、04年7月商務情報政策局中心市街地活性化室長、06年7月製造産業局紙業生活文化用品課長。

(詳細は Future誌7月31日号 で)

日本製紙/一般塗工紙並みの印刷適性を持つ合成紙
日本製紙はこのほど、合成紙『オーパー』の新製品として『オーパープレミア(Premier)』を発売する。
『オーパープレミア』の最大の特長はインキ乾燥性のよさ。これまでの合成紙は一般塗工紙に比べて印刷時のインキ乾燥性が悪く、使用できるインキも限定されていた。しかし『オーパープレミア』は、耐水性を持つ樹脂層の上に塗工層を付与しているためインキの乾燥時間が大幅に短縮され、両面印刷にも簡単に対応できる。一般塗工紙と同様の印刷が可能だ。さらに、一般インキのほかSOYインキでも印刷できる。 紙厚は80μmと110μmの2種類を揃え、面調はマット調のほかに、マットとグロスの中間で文字が読みやすく画像も美しいファイン調を用意した。
同社の『オーパー』シリーズは、紙を樹脂でラミネートしているため表裏から水の浸入がほとんどなく、100%樹脂の合成紙と同レベルの耐水性を持つ合成紙として知られている。
またラミネート層(樹脂層)は石油を原料に作られているが、この層の厚さを耐水に必要な最小限に抑えることで化石燃料の使用を極力削減しているほか、全体の55%以上が紙なので可燃ゴミとしても処分できる。さらに、ベースとなる紙には古紙パルプやECFパルプを配合し、環境対応型の製品としても評価を得ている。紙の構成比率が高いため手触り感は紙に劣らずソフトで、印刷後の折り適性や加工適性に優れるというメリットもある。用途としては、食品など保冷用の包装紙、商品帯用途、折り込地図、屋外で使用するチラシなどのほか、幅広い用途での利用が可能だ。

(詳細は Future誌8月7日号 で)

王子特殊紙/PSを再利用した微塗工ファンシー紙
王子特殊紙富士製造本部はこのほど、古紙原料の再生処理工程で発生するペーパースラッジ(PS)を再利用した微塗工ファンシー紙を開発した。
PSから顔料を分別し、塗工紙用顔料として再活用することに成功したもので、同社によれば「印刷仕上りがよく、風合いのある微塗工ファンシー紙を開発できた」。
古紙再利用率が高まるにつれ、これまで敬遠されてきた炭酸カルシウムやカオリンなどの無機顔料を多く含む紙(アート紙・ コート紙)の再利用率が向上しているが、古紙原料の再生処理工程を経て再利用されるのは古紙中の繊維分であり、原料として使用困難な微細繊維や無機顔料などはPSとして排出されていた。そしてこのPSを脱水焼却処分した後に発生する 焼却灰は、セメント原料に利用されるほかは、産業廃棄物として埋立て処分しているのが現状である。
こうした状況の中、同社は03年度から静岡県富士工業技術センター、JFEプラント&サービスと共同で、PSの100%再活用を目指して研究を重ねてきた。その結果、一定温度で焼成することにより、(1) 白色度80%のPSA(PSから再生された製紙用顔料)を得られること、(2) 微細化したPSAは塗工紙用顔料として特異的な性質を持つことが分かった。また、微塗工紙用顔料をPSA100%に置き換えて行った試作では、白色度の違いはあるものの操業トラブルはなく、印刷光沢とインキ乾燥性で特有な品質を得られたという。
同社では、原料・顔料ともに100%リサイクル型の微塗工ファンシー紙として来年早々にも上市したい考えで、平和紙業とともに市場展開していく計画。

(詳細は Future誌7月24日号 で)

王子ネピア/大学の教室から生まれたトイレットロール
王子ネピアは、月刊誌『ソトコト』と共同で実施している「Lohas/nepia それ、つくりますプロジェクト」の第5回新製品を、このほど発売した。
第5回の発案者は中央大学飯田朝子ゼミの学生で、商品のネーミングや広告コピーをテーマにしたゼミを受講している学生達が授業の一環として参加した。学生9人によるプレゼンテーションの結果、新製品は「和紙で包んだトイレットロール」に決定。そのアイデアをもとに「ふろしきで包んだトイレットロール」が商品化された。
新製品は、ロール一巻ずつをトイレットロールの製造過程でできるシワ加工の色紙で包み、12ロールを1セットにして風呂敷で包んだ。風呂敷には紙からできた繊維『OJO+(オージョ)』(王子ファイバー)を使用し、空色と若葉色の2色を揃えたほか、包み方を紹介した小冊子も同封している。ネピアオンラインセレクトショップ(http://shop.nepia.co.jp)で6月29日から発売しており、販売数量は各色150セット。価格は1セット4,800円(送料・税込)。

(詳細は Future誌7月17日号 で)

日本製紙クレシア/夏の新製品を発売
8月1日から社名を変更した日本製紙クレシア(旧・クレシア)はこのほど、クリネックスとスコッティの両ブランドで、ティシュとトイレットペーパーをリニューアルする。
両ブランドとも、ボックスティシュ(5個パック)はスチール部分に取り付けて使えるマグネットバー専用の仕様にしたほか、ワンプッシュで箱を折りたためるイージーフォールド機能を採用。またトイレットペーパーは、ダブル(2枚重ね)製品のパッケージに、シャワートイレに適した吸水性をアイコンで表現した。今夏発売されるリニューアル製品の概要は次の通り。
◇クリネックス…ボックスティシュ(5個パック)はワンクラス上のやわらかさと上質感を実現。デザインは清潔感のあるホワイトを基調に、1964年以来使用しているウェーブデザインを採用。トイレットペーパー(12ロール)のパッケージもティシュと共通のデザインに一新。
◇スコッティ…ストライプデザインの『スコッティティシュー(5個パック)』は20年ぶりのリニューアルを実施。ロングセラーのパッケージをさらに洗練されたデザインにし、トイレットペーパー(12ロール)もティシュと共通のデザインにした。 また花柄デザインのスコッティは、ボックスティシュ、トイレットペーパーともにアジサイ、クレマチス、クローバー、スプレーマム、ガーベラのデザインになった。

(詳細は Future誌8月21日号 で)

レイメイ藤井/熊本城築城記念のティシュを発売
1890(明治23)年の創業以来、家庭紙流通を社業の一端としてきたレイメイ藤井(藤井邦宏社長)では、同社発祥の地でもある熊本にちなみ、熊本市で2007年1月〜08年5月までの予定で進めている一大イベント「熊本城築城400年祭」を記念したティシュ『熊本城築城400年ティシュ』を開発・発売した。
パッケージ天面には“永青文庫(旧細川家の屋敷跡にある、細川家に伝来する歴史資料や美術品などを管理保存、公開している)”に残る築城当時の熊本城を、また裏面には「武者返し」「長堀」など熊本城に施された特徴や歴史を記載しており、カートンごとにバリエーションを持ったものにしている。
中味は王子ネピアの協力により、優れた吸水性、柔らかさを併せ持つ、やさしい肌触りのスーパークォリティティシュを採用。期間限定の発売であり、シートは2枚重ねで1箱320枚(160組)入り、1パック3箱入りで価格は348円(予定)、1ケース48箱入り。
なお今回のティシュの販売は、レイメイ藤井が展開している地域密着、社会貢献などメセナ活動の一環と位置づけており、商品の売り上げの一部を熊本城復元整備基金に寄付する。
「『人々が集う元気なまち 熊本』を応援する企業として、この製品をKumamotoブランドとして広く内外に発信し、1人でも多くの人に『熊本城築城400年祭』に参加していただき、大成功のイベントとなることを心より期待している」(レイメイ藤井)

(詳細は Future誌7月10日号 で)

中国紙・板紙生産量/5,600万tに達し6社が年産100万t超に
中国造紙協会の資料を基に、日本紙類輸出組合および日本紙類輸入組合が集計したところによると、05年の中国紙・板紙生産量は前年より650万t増えて5,600万tに達し、名目消費量(生産+輸入−輸出)は同じく491万t増の5,930万tと一気に6,000万tの大台に迫った。これは前年との対比で、それぞれ+13.1%、+9.0%の伸長率である。ちなみに米国の05年生産量は8,261万t、日本は3,095万tなので、中国は米国の約0.7倍、日本の約1.8倍ということになる。
一方、貿易面では輸入と輸出が対照的な実績を示した。すなわち、輸入が対前年比▲14.7%(以下、特記しない限り%表示は対前年増減率)の524万tにとどまったのに対し、輸出は同+55.4%の194万tと、まだ絶対量は少ないものの大幅に拡大している。これは、近年の大規模な新増設により中国の紙・板紙自給力が急速に向上しつつあり、余力の一部を輸出市場に振り向けるようになったことを意味する。
05年の生産伸び率が特に高かった品種としては、まず塗工印刷用紙(+21.7%)が挙げられる。生産量の365万tは日本(塗工+微塗工で673万t)の半分強に相当する。昨年は、金東紙業(APP中国)が6月に大港工場で年産70万tの上質コート紙設備を稼働、またUPMキュンメネが7月に常熟工場で同45万tの上級紙設備を稼働させている。すなわちAPPは純増、またUPMの新マシンは主に上質紙を生産するが、これにより既設マシンでのコート紙増産が可能になった。
一方、板紙に目を転じると05年は、引き続き段ボール原紙の生産が+16.8%と高い伸びを示した。これを実際の新増設状況でトレースすると、次のようになる。

◇河南銀鴿実業投資(河南省洛河)…段原紙、年産15万t(1月稼働)
◇浙江景興日紙(浙江省平湖)…中芯、年産15万t(1月稼働)
◇山東晨鳴紙業HD(山東省寿光)…段原紙、年産40万t(3月稼働)
◇万里達紙業(広東省増城)…段原紙、年産30万t(4月稼働)
◇玖龍紙業(江蘇省太倉)…中芯、年産45万t(5月稼働)

段原紙の場合、塗工紙ほどには輸出ドライブがかかっていないが、それでも05年は+20.0%の6万tが輸出され、同時に輸入は▲7.0%の225万tと減少している。国内設備の増強に伴って段原紙の輸入依存度は引き続き低下する見込みである。
なお中国紙・板紙生産の上位30社を見ると、年産100万t超は04年が3社だったのに対し、05年は6社に倍増している。トップは東莞玖龍紙業の228万tで、以下、2位=山東晨鳴紙業集団/205万t、3位=金東紙業(江蘇)<APP中国>/148万t、4位=理文造紙/119万t、5位=山東太陽紙業/108万tの順。ちなみに日本の年産100万t超は7社だから、社数だけで見ればすでに拮抗するところまで来ている。

(詳細は Future誌6月19日号 で)

大王製紙/アジアを意識したN10マシンの起工式を挙行
大王製紙(二神勝利社長)では6月14日、愛媛県四国中央市の同社三島臨海工場建設予定地で、新10号抄紙機(N10マシン)ならびに雑誌古紙・新聞古紙処理設備の起工式を執り行った。
当日は同社の井川高雄最高顧問、井川俊高会長、二神勝利社長、井川意高副社長、設備を担当するフォイトペーパー社のアレクサンダー・バッサーマン副社長、アイ・エイチ・アイ フォイト ペーパーテクノロジー社の紅瀬雄司社長のほか、建設関係者が出席し起工式の神事、続いて直会を行ったが、直会の席上、井川最高顧問は次のような挨拶を行った。
「このN10マシンほど、時間をかけて検討したマシンは他にない。私は40年間、それこそ息つく暇もなく、起工式と竣工式に製紙業界で一番多く出席してきたと思う。ところが今日のセレモニーでは、神事の様式を思い出すのに苦労した。
このN10マシンはフォイト社の協力を得て、独創的で随所に工夫を凝らした抄紙機。恐らく日本の製紙業界では初めて、アジアでの競争を意図して造ったマシンになる。今まで何十年も前から漠然と国際競争に負けないようにしようというのが、各社の意図だったと思うが、今回は最初から“これなら東アジアで十分競争できる”というマシンを意図した。
延べ約20万人の人がこの工事に参集するので、(当社の借金は増えるが)地元への経済効果もあるはず。工事関係者には安全面に十分配慮してほしい。来年、いい竣工式を迎えたいと思う」
なお当日、正式に発表された新抄紙機の運転開始時期は07年8月で、日本製紙・石巻のN6より3ヵ月ほど早い。また設備の随所に独自の工夫を凝らしたことから、総投資額は当初見込みより若干増えて約470億円となる。
井川最高顧問の言う「独創的な工夫」とは、第一にロールコーターとブレードコーターの併設。軽量の微塗工紙にはロールコーターを使い、A3にはブレードコーターを使って高品質の塗工紙を生産する。両者を使い分けできるオンマシンコーターは世界でも初めて。第二にロール塗工、ブレード塗工ともサイズプレスによって澱粉塗工を施した後に塗料を塗工することで、A3はもとより微塗工紙でも剛度が高く印刷作業性の良い紙を生産できる。
そして第三に、取幅は国内向けの巻取(880mm、765mm)に適しているほか、中国の主要寸法である35インチ(889mm)や31インチ(787mm)にロスがない取幅としている。さらに中国で生産される塗工紙は主に80g/m2以上の厚物だが、N10マシンでは38〜80g/m2の薄物を主体に生産、紙の軽量化による省資源性をマーケットで訴求する。

(詳細は Future誌6月26日号 で)

王子製紙/産業植林対象のCDMプロジェクト実施へ
王子製紙は先頃、吸収源CDMによる『新方法論およびプロジェクト設計書(案)』をCDM理事会に送付し、受理された。国内企業が主体的に実施する事業として、また産業植林を対象とするものとしては初のケース。理事会ではこれを受け、今年9月開催予定の第10回吸収源ワーキンググループで審査する予定。承認されれば改めて具体的な設計書を提出することになる。
CDM(Clean Development Mechanism:クリーン開発メカニズム)は国際排出権取引、共同実施と並んで、京都議定書が定めた三つの柔軟性措置の一つ。先進国(付属書T国)が途上国(非付属書T国)で何らかの温暖化対策プロジェクトを行い、当該プロジェクトがなかった場合と比較して、明らかな追加的排出削減があった場合、その削減量に対してクレジットが発行されるシステムである。バイオマス発電など排出削減型CDMの方はすでに多くのプロジェクトが登録・承認されているが(登録済み案件=141件)、吸収源CDMについてはまだ設計書に基づいた実際例がなく、登録済みの「方法論」が3件あるだけで、未知の部分が多い。
王子製紙ではマダガスカル共和国(面積=約58万7,000km2、人口=約1,640万人)での産業植林プロジェクトにおいて、持続的な製紙原料の確保とCDM制度に基づくクレジットの獲得を目的とした吸収源CDMを検討し、このほどその具体的な方法論とプロジェクト内容を「案」として提出したもの。
今回の新方法論と設計書(案)は海外産業植林センターをはじめとするCDMアドバイザーの協力で作成され、日本品質保証機構(いわゆる独立した第三者機関、DOE−指定運営組織)で事前審査を行った。
なおCDM理事会でこの『新方法論』が承認されたとしても(承認されれば、どこの企業でもこれを使って設計書を作成・申請することができる)、設計書の作成段階では補填義務はじめ手続き上の問題など、1社が取り組むには大きなハードルが待ち受けていることから、場合によっては業界挙げての議論や協力が必要になりそうだ。

(詳細は Future誌6月26日号 で)

王子製紙グループ/江戸川工場で機密書類を処理
王子製紙グループは企業から排出される機密書類を回収し、製紙原料として再生処理するシステム「王子コドレス(Oji Confidential Documents Recycle System)」を10月からスタートする。回収された機密書類は王子製紙江戸川工場で溶解処理され、パッケージの板紙などになって蘇る。
同システムでは、これまで不可能だった紙以外の異物が混入している書類や書類箱も未開封のまま再生処理できる。グループでは、このために約5億円を投資して江戸川工場に機密書類専用の処理設備を設置する。
機密書類の回収は、同グループの王子斎藤紙業が行う。同社の「コドレスBOX」と呼ばれる専用回収箱(ミカン箱サイズ、容量約20kg)を販売し、それを回収する仕組み。「コドレスBOX」の標準販売価格は都内23区では10箱単位で税込み9,450円(回収・処理費込み)。
このシステムを利用したいユーザーは会員登録し、回収条件などを個別に契約する。王子サイドでは、箱型鍵付きの専用車で決められた日時に出向き、回収する。そして確実に処理したことを証明する「溶解証明書」を発行する。またユーザーは、処理されている現場に立ち会うことができる。

(詳細は Future誌6月19日号 で)

レンゴー/ジャワ島中部地震の復興を支援
レンゴーは、インドネシア・ジャワ島中部を襲った大地震の復興支援として、義援金を送ることを決定した。義援金は、日本経済団体連合会を経由して50万円と、ジャカルタジャパンクラブを経由して2,500万インドネシアルピア(約30万円)。
同社では「未曾有の被害を受けられた人々に心よりお見舞い申し上げ、被災地の1日も早い復興をお祈り申し上げる」とコメントしている。

(詳細は Future誌6月12日号 で)

日清製紙/製紙事業継承の『アテナ製紙』を設立
日清製紙は6月1日、新設分割により『アテナ製紙(株) 』を設立、アテナ製紙は日清製紙がこれまで行ってきた製紙事業を継承する。
アテナ製紙の住所などは次の通り。
<本社所在地>〒701−0204 岡山市大福721
<代表者>取締役社長・石島成敏
<電話・FAX>TEL総務部・生産部=086−282−0251、TEL営業部=086−281−7311、FAX共通=086−282−1859
なお日清製紙の05年生産実績は板紙が3万t強で、このうち白板紙(塗工白ボール)が約7割を占める。日清製紙の社名変更による「アテナ製紙」として日本製紙連合会にはすでに届け出済み。

(詳細は Future誌6月12日号 で)

王子製紙/「王子の森 自然学校」を今年も開催
王子製紙では日本環境教育フォーラムと協働で、王子製紙が維持・管理している国内の社有林を、子どもたちに開放して自然学校とする「王子の森・自然学校」を今年も開催する。環境省、文科省、林野庁など多数の団体が後援する。
第3回目となる今回は、昨年の神奈川県(西丹沢)に加え、新たに西日本の広島県(広島市)でも開校する。同社グループは国内に700ヵ所、約19万haの社有林を有し、その維持・管理を行うことで大気保全、水源の涵養、土砂流出防止、鳥獣保護など公益的な面での社会貢献をしているが、この社有林をさらに有効活用し、新たな社会貢献を行うとの目的で04年に北海道校を開校し、昨年は北海道校と西丹沢校を開校した。好評なところから、今年は広島校も開校することとなった。
開催日は8月1日〜3日、小学4年生〜中学3年生が対象で、2泊3日で自然を体験する。

(詳細は Future誌6月26日号 で)

日本製紙連合会/カンボジア3州の産業植林適地調査結果を発表
日本製紙連合会の05年度事業として海外産業植林センターに委託された「産業植林適地発掘調査」の調査結果が、このほどまとまった。
今回はカンボジア王国が対象。同国は面積約18万km2で日本の約半分の広さであり、人口は1,300万人。立憲君主制を敷いており、53年にフランスから独立、93年に「カンボジア王国」が発足した。気候は熱帯モンスーンで、首都・プノンペンにおける年間降雨量は1,350mm、雨期は6〜10月となっている。
森林状況を見ると、かつてよりは全国土に占める森林の比率が減少しているが、00年以降は約60%(森林/国土)で推移し、落ち着いた状況にある。同国の森林政策としては、

○天然林の伐採禁止…森林コンセッション方式による伐採が行われてきたが、不法な発行による乱伐のため、02年に森林コンセッションの停止措置が講じられ、現在も継続中
○森林の保護…保護林と保護区を設定することにより、森林の保護政策を進めている。これまでの保護面積は460万ha、国土の25%に相当する広さであり、1ヵ所が数10万haという大規模保護地が多い
○地域住民の生活用材…地域住民の慣行的利用権を保証する「コミュニティフォレスト」政策を推進中で、現在は614ヵ村、延べ22万haに及ぶ面積に達している
○産業植林の推進…「土地法」に基づき、土地の所有権または利用権(経済コンセッション)の取得によって植林を行うシステム。天然林の代替として、また地域対策としても政府では奨励している

このうち「経済コンセッション」の条件としては、社会・経済目的に供するもので、現在は農林業への利用が主体となっている。面積は1件当たり1万haが上限で、利用権は有料だが減免措置もある。現在、経済コンセッションの発行数は32件、面積にして約77万4,000haだが、申請中のものも多く、すべて合わせると90万ha近くに達する。
今回の植林適地候補は、首都・プノンペンの南にあるシハヌークビル港から半径200q圏のうち、天然林・保護区が多い州、および穀倉地帯でコミュニティフォレストが優先されると思われる州を除くと、「コンポンチュナン州(森林33%、農耕地31%、ほか)」、「コンポンスプー州(森林50%、農耕地33%、ほか)」、「カンポット州(森林50%、農耕地38%、ほか)」の3州となった。これらの土地の「樹林地・灌木地に1万2,000haの草地を含めた26万3,000haが植林適地であると推測される」(報告書)
報告書では種々の調査に基づき、◎政府は外資による植林を希望しており、植林事業は投資奨励優遇措置の対象となっている ◎政府と現地企業は資金・技術・マーケット面などから日本の企業に大きな期待を寄せている ◎日本企業が植林事業に参入すれば、周辺地域へ現地人によるパルプ材植林が進展すると思われる――との結論を下している。

(詳細は Future誌6月26日号 で)

紙パルプ技術協会/定時総会で王子製紙の金丸専務が新理事長に
紙パルプ技術協会は6月6日、東京で定時総会を開催、任期満了に伴う役員改選で王子製紙専務の金丸吉博氏を新理事長に選出するとともに、藤原・大川・佐伯の3賞および佐々木賞の表彰式を行った。
各賞の受賞者は以下の通り。

▽藤原賞:佐藤健氏(三菱製紙社長)
▽大川賞:中野誠久氏(王子製紙専務)
▽佐伯賞:井上敏雄氏(日本製紙グループ本社取締役、日本製紙ケミカル社長)
▽佐々木賞:「KX ROCK」田尻登志朗氏(倉敷ボーリング機工社長)、「既設PSスクリーンのID化」相川叔彦氏(相川鉄工社長)▽紙パルプ技術協会賞および印刷朝陽会賞:「紙製食品包装容器“蛍光物質検査法”の再現性改善」直原孝之、田原江利子、唐晨瑩、外崎英俊、宮川孝の5氏(以上、王子製紙)、「非干渉制御を併用した抄紙機ウェットパートのリテンション制御」森芳立、今井直樹、原良信、西村倫明、平野史朗の5氏(同)

ちなみに、藤原・大川・佐伯の三賞は紙パルプ業界に著しく貢献した個人、佐々木賞は紙パルプ技術の研究・開発により顕著な成果を収め業界に貢献した個人やグループ、また紙パルプ技術協会賞は前年の同協会が発行する「紙パ技協誌」に発表された論文のうち特に優秀なものを対象とし、同協会内に設置される選考委員会で毎年決定する。
なお写真は新旧理事長と各賞受賞者(前列は各賞受賞者で左より相川叔彦氏、田尻登志朗氏、佐藤健氏、中野誠久氏、井上敏雄氏。後列は左より金丸新理事長、三輪前理事長、長谷川副理事長、豊福専務理事) 。

(詳細は Future誌6月19日号 で)

古紙再生促進センター/古紙に関するトラブル実態の調査結果を発表
古紙再生促進センターでは、古紙の品質実態と回収過程および再生過程での禁忌品・異物によるトラブルの実態調査を行い、報告書にまとめた。古紙に含まれる禁忌品・異物の種類、異物の代表的な出所、トラブル内容とその発生箇所、異物の見分け方、最良の除去法およびシュレッダー古紙への対応について調査し、代表的な異物の見本写真も掲載している。
今回、アンケート回収した製紙メーカー(洋紙・板紙・家庭紙)は88件で、合計の年間古紙使用量は1,480万t余に上る。また同じく古紙問屋は93件で、合計の年間取扱量は約216万t。このうち、製紙メーカーで異物混入によるトラブルが多いのは以下のようなものであり、しかもこれらはかなり頻度が高く「日常的にある」と回答した企業が多かった(トラブル発生率はトラブルが「日常的にある」「時々ある」「稀にある」ものを加えた数値の、全体に占める割合)。
▽ホットメルト接着剤:トラブル発生率=62.5%▽粘着物一般:同=64.8%▽ビニール・樹脂コーティング紙=54.5%▽ラミネート紙=46.6%
次にトラブルの元になる異物混入への対応状況を古紙問屋に尋ねたところ、上記の4種については次の対応をしているケースが最も多かった。
▽ホットメルト接着剤…回収業者に引き取らないよう要望▽粘着物一般…ヤードで選別▽ビニール・樹脂コーティング紙…ヤードで選別▽ラミネート紙…ヤードで選別
古紙問屋の回答を全体的に見ると、「排出元に混入しないよう要望」「回収業者に引き取らないよう要望」という入口対策と、「ヤードで選別除去」が概ねどの異物についても中心になっている。
そして異物の中でも特に重大なトラブルの原因として指摘されているのは、▽捺染紙(59.3%)▽臭いのついた紙(42.6%)▽感熱性発泡紙(22.2%)▽芳香紙(18.5%)▽UVインキが使用された紙(16.7%)、など。
古紙センターでは今回の調査結果を踏まえ、「一部のトラブル原因物質については、リサイクル対応製品の開発などにより改善は図られているが、今後の対応としては、トラブルの原因となる紙加工品、これらが混入しやすい古紙の種類と、その古紙を大量に使用する古紙利用製品の対応関係を明らかにしていくことが、トラブルを未然に防止するために重要になると考えられる」と結んでいる。

(詳細は Future誌6月12日号 で)

日紙商/通常総会で顧客第一の精神を謳った提言書配布
日本洋紙板紙卸商業組合は6月13〜14日の両日、名古屋市内のホテルで第21回通常総会と全国大会を開催した。初日には総会のほか講演会、懇親会、2日目にはパネルディスカッションと総括、また大会終了後はオプションで工場見学が行われるなど盛りだくさんのスケジュールだった。
このうち総会には548名中、委任状を含めて379名が出席、69%と相変わらず高い出席率である。もっとも05年度末の組合員数548社は、ピーク時の756社(89年)に対して▲208社、率にして27%の減少。05年度に限っても倒産・廃業・M&Aにより19社が脱退、さらに今回は定款第13条に基づき、組合員4社の除名処分が行われた。この13条は出資の払い込み、経費の支払いなど組合に対する義務を怠った組合員への処分規定を定めたものだが、実際に発動されたのは初めて。定款では「総会の場で弁明の機会を与える」と定めているが、4社の中でその権利を行使した組合員はなく、残念な結果となった。
総会では竹尾稠理事長の冒頭挨拶に続き05年度事業報告、06年度事業計画と収支予算案、共同購入事業の規約設定など順次審議が行われ、いずれも満場一致で承認された。
さらに役員の任期満了に伴う改選では、最初に指名推薦制により役員32名を決定。この32名の互選により竹尾稠理事長の再選が決定したほか、副理事長には高橋清剛(北海道紙商事)=福利厚生委員長、小嶋信一(オビサン)=経営革新委員長、稲岡裕大(稲岡)=新規事業委員長、野崎伸也(野崎紙商事)=教育委員長、杉山紘司(丸楽紙業)=総務統括委員長、深浦修(紙弘)=市場改善委員長の6名がそれぞれ就任した。
そして最後に06年度の日紙商スローガンとして

*『取引条件別一物多価』明快な価格体系を実践する
*『新たなる紙流通市場の構築に向けて』日紙商の総力を結集する

――が提案され、満場一致で承認して議案審議を終了。この後、竹尾理事長以下の新役員が所信表明に当たる06〜07年度の業務基本方針を発表した。この中で竹尾理事長は○2年後の理事長交代を視野に入れた理事長代行1名、理事長補佐2名体制 ○会員が参加できる共通項目の拡充 ○作成した『提言書』の普及活動を集中して実施 ○代理店と卸商による共同提案の委員会設立に向けて動く ○各組合員に対し目に見える組合の利点を提供することに努める――などの活動計画を明らかにした。

(詳細は Future誌6月26日号 で)

環境省/温室効果ガス排出量調査で04年度は90年度比で8%増
環境省では、地球温暖化対策の推進に関する法律などに基づき、このほど2004年度の温室効果ガスの排出量をまとめた。
それによると04年度の温室効果ガス総排出量は13億5,500万t−CO2(以下、単位のCO2は略)、京都議定書の基準年である対90年度比では+8.0%と依然として高い数値で推移している。ただし、前年度の03年度よりは+0.2ポイント改善されており、これは原子力発電設備の利用率が向上したことなどによる。
内訳を見ると、全体の約9割を占めるCO2は12億7,900万t(対前年度比±0.0%、対基準年比+12.3%)。このうち、エネルギー起源によるCO2は11億9,300万tで前年度より0.1ポイント減少したとはいえ、基準年比では+12.9%と最も増えている。非エネルギー起源のCO2は8,630万tで、前年度より1.0ポイント増加。このほかは総じて削減効果が顕著に現れており、まず問題はないようだ。
CO2排出量のうちエネルギー起源が大幅に増加しているが、部門別に見ると次のようになっている(単位:100万t、カッコ内は対基準年比)。

<産 業> 466(▲3.4%)
<運 輸> 262(+20.3%)
<業務等> 227(+37.9%)
<家 庭> 168(+31.5%)
<エ ネ> 77(+17.4%)

これを見ると、基準年より減少しているのは「産業部門(工場など)」だけであり、その他の「運輸部門(自動車・船舶など)」「業務その他部門(商業・サービス・事業所など)」「家庭部門」「エネルギー転換部門(発電所など)」は、いずれも大幅に増加している。ちなみに紙パは「産業部門」に分類され、製造業の中でも主要業種となっているが、この部門が対90年比で唯一マイナスとなっていることについて環境省では「主要業種からの排出量が横バイであることに加え、他業種・中小製造業、非製造業からの排出量が減少したため」としている。
反面、「運輸部門」については「貨物からの排出量が減少(基準年比▲3.2%)した一方で、旅客からの排出量が増加(同+42.5%)したことによる。旅客の中では自家用乗用車からの排出量が増加(+52.6%)している」という。また基準年比で最も増加率が高い「業務その他部門」については「事業所などの延床面積が大幅に増加(+35.7%)し、床面積当たりのCO2排出量は横バイであることによる」としている。
また「家庭部門」については「大幅に世帯数が増加し、世帯当たりのCO2排出量も増加」しているため。特にこのうち、家庭からの排出の約6割を占める電力に伴うCO2排出量が大きく増加しているという。さらに「エネルギー転換部門」では「エネルギー需要の増加に伴い自家消費、送配電熱損失ともに基準年比で約17%ずつ増加している」。

(詳細は Future誌6月12日号 で)

「会社法」施行/定款変更相次ぐ紙パ
今年5月1日から「会社法」が施行され、これに伴う定款・規律などの見直しが一部で進んでいる。ちなみに紙パ関連企業では今年度から定款などの見直しを実施するケースが目立つが、一般的には来年度以降に見直す企業が多いようだ。
「会社法」は企業経営の基本法とも言える法律で、現行商法のうち「株式会社」に関する部分と「有限会社法」および「商法特例法」の三つの法律を一本化し「原則自由」を標榜している。企業を取り巻く経済環境の急速な変化に対応できるよう、これまでの規制を緩和したり、新たな規制を義務づけたりしているが、企業の国際競争力や活発な起業化を促進することにより、日本経済全体の底上げを目指す目的がある。
経営者サイドの裁量をより広げることにより、経営の自由度をアップ、M&Aや再編などもやりやすくなっている。逆に言えば、あのライブドアや村上ファンドなどで注目されるようになった敵対的企業買収のリスクも増すことになり、この防衛策も盛り込まれている。ちなみに定款を変更した企業のうち、防衛策の点で見れば、買収者に事業計画などの情報提供を求め、敵対的と判断した場合には、新株予約権の発行などで買収者の保有割合を引き下げるという「事前警告型」の防衛策を採用したケースが多く、また「取締役会から独立した第三者委員会などが防衛策発動の可否を判断する」企業も多かった。
今回の紙パ企業による定款の変更を見ると、その趣旨としては「経営環境の変化に迅速かつ柔軟に対応できる最適な経営体制を機動的に確立」(日本製紙グループ本社)することをほぼ共通の目的としている。そして内容的には、株主利益を重視したインターネットによる情報の開示、取締役の任期短縮、剰余金配当などの機動的実施、議決権の代理行使時における代理人数の限定、取締役会の決議方法、監査役の規定変更などが盛り込まれており、いわば“常に情報を提供し、機動的に動いている企業”といったイメージに近くなるようだ。

(詳細は Future誌6月26日号 で)

ISO(国際標準化機構)/「SR(社会的責任)」が08年発行へ
企業の社会的責任、つまりSR(Social Responsibility。CSRともいう)が話題になって久しい。紙パでもSRを重視する企業が増え、専門の部署を設置したりしている。企業が社会的公正や法律の遵守、環境への配慮などを行い、株主や従業員、顧客など全ステークホルダー(利害関係者)との対話を通じて経済的・社会的・環境的パフォーマンスの向上を目指すことを目的としている。
そして先頃、リスボンにおいて「第3回ISO/SR(社会的責任)ポルトガル総会」が開催され、いよいよSRのISO化に向けて具体的な動きが出始めてきた。この総会は去る05年3月にブラジル・サルバドール市で開催された「第1回ISO/SR WG総会」、同年9月のバンコクにおける「第2回ISO/SRタイ総会」に次いでの開催となる。
今回のポルトガル総会では、SRの定義、SRの主題と課題に関する項目の確定を含めた決議が行われた。「これはISO 26000の根幹となる内容が合意されたことを意味し、今総会において各国の足並みが揃い、最終合意に向けてまた一歩近づいたこととなる」と経産省では評価している。今回、決定されたSRの定義と範囲は次の通り。
〔定義〕SRとは、社会および環境に対する活動の影響に責任を果たす組織の行動。それらの行動は、社会の関心および持続的発展と整合のとれたものであり、倫理行動、遵法性および政府間文書に基礎を置いたもので、かつ組織の既存の活動と一体化したものであるとする。
〔範囲〕▽環境▽人権▽労働慣行▽組織的な管理▽公正ビジネス慣行/市場ルール▽コミュニティ参画/社会開発▽消費者課題
今後のスケジュールだが、次回の第4回総会は07年1月下旬または2月上旬にオーストラリアのシドニーで開催され、第2次作業文書の検討と委員会原案の作成に向けた準備を行う。続く第5回は南アフリカ、第6回は08年にチリまたはシンガポールで開催の予定であり、国際規格の発行は08年10月を予定している。

(詳細は Future誌6月19日号 で)

中国国務院/経済と環境の両立目指した『環境白書』を発表
中国国務院新聞弁公室(報道事務室)は先頃、1996〜2005年の10年間を対象とする『環境白書』(中国的環境保護1996〜2005)を発表した。「世界環境デーに際し、中国の環境保護状況を周知すべく、過去10年間の環境保護に関する継続的努力を系統的に紹介する」(白書)もので、法制・体制、工業汚染対策、重点地域対策、都市部および農村部の環境保護、生態系の保護・整備、環境経済政策、環境影響評価制度、科学技術、企業・個人の参加、国際協力――など10項目に分けて分析・評価している。
この対象期間は、中国の第9次(96〜00年)と第10次(01〜05年)5ヵ年計画の実施時期に当たる。この10年間、中国は経済の成長を最優先項目に掲げ、現在も目覚ましい経済成長を遂げつつあるが、反面、環境保護対策は後手に回った感があり、数多くの問題が露呈した。ただし政府として全く無策だったわけではなく、96年以降に限っても「環境保護法」「水汚染防治法」「大気汚染防治法」などの包括的な法整備、また「環境影響評価法」「放射性汚染防治法」など、50以上の環境関連法規と800以上の環境基準を制定し、いわゆる外側から固める政策を展開、こと法規に関しては基本的な体系がほぼ出来上がった。
これらの法規に基づき、第9次5ヵ年計画時には資源浪費・環境汚染を理由に8万4,000社に上る小企業を閉鎖、01〜04年には3万社余、さらに昨年は鉄鋼、セメント、鉄合金、コークス、製紙、紡織プリントなどの業種で2,600社以上を生産停止とした。また当局が受理した住民からの環境関連の苦情は114万8,000件に達し、01年以降の手紙での苦情は253万件、直接陳情に訪れたのは延べ60万人近くに上ったという。
記者会見での祝光輝・国家環境保護総局副局長の発言によれば、環境汚染が中国経済にもたらす負の影響は全体の10%前後に及び、このため環境対策は国家の重点取り組み事項ともなっている。「昨年だけで環境対策に投じた費用は2,388億元(約3兆3,400億円)で、これはGDPの1.31%に相当する。第9次の時期が3,600億元、第10次では8,388億元と倍以上に拡大しており、より多方面への投資が求められている」(祝副局長)
白書はまとめとして、経済と環境の両立を重視する方針を早期に実現するとし、第11次5ヵ年計画では5年以内にエネルギー消費量を20%削減、主な汚染物質の排出量を10%削減、森林被覆率を18.2%(現在)から20%に高めるという目標を定めた。

(詳細は Future誌6月26日号 で)

日本テトラパック/環境広告で紙容器の優位性と親近感を訴求
食品加工処理機器と紙容器充填包装システムの大手サプライヤー、日本テトラパック(本社:東京・千代田区、カール・シェーファー社長)は6月初旬から、環境広告キャンペーンを展開する。
これは、紙容器が他の容器に比べ環境面で優位性があることの認知促進と、日常生活に浸透している紙容器に改めて親近感を抱いてもらうことが目的。市場で人気の紙容器製品が多数登場する交通広告や、環境NGOのWWFジャパンと共同制作したオリジナルエコグッズをプレゼントするといった多彩なキャンペーンで、大きな反響を呼びそうだ。
まず6月3日(土)〜16日(金)の期間、JR東日本の山手線で貸切り電車広告を展開。テトラパックのモットーである「大切なものを包んでいます」を、車両内外に掲出するポスターで表現する。車両内ポスターは、「白」を基調とした静謐なデザインで複数メーカーの紙容器入り飲料を紹介しており、車内を涼しいギャラリーのように演出する。
また紙容器の環境面での優位性を、新聞折込チラシや大型ショッピングモールの大画面広告で紹介する。さらにクイズに答えるだけで、WWFジャパンと共同制作したオリジナル「エコタオル2枚セット」が抽選で1万名に(うち3,000名にはさらにオリジナル「エコバッグ」が)当たるプレゼントキャンペーンを実施する。
この一連のキャンペーンは、昨年実施した「ベイビー・フォレスト・プロジェクト」(05年7月より「Baby Forest(森の赤ちゃん=小さな木の鉢植え)」プレゼントなどを実施)に引き続き行うもので、日本テトラパックの環境広告キャンペーンとしては3年目になる。
04・05年はテトラパック紙容器の環境面での優位性を訴求し、一定の成果を得たが、06年は環境面の優位性に加え、実際に市場で人気・定番の紙容器製品を広告に登場させ、紙容器が身近なものであるとの再認識を促し、親近感を訴求する。
なお、このキャンペーンで使用する広告やチラシには、使用済みアルミ付き紙容器を含む再生紙を使用している。日本国内において、アルミ付紙容器のリサイクルが可能であることを、実際の再生紙を使用することでアピールしていくのが狙い。

(詳細は Future誌6月12日号 で)

名古屋情報システムズ/段ボール製の『耐震ボックス』が話題に
一見、縦横の圧力に弱いと思われている段ボールを使った『耐震ボックス』(特許取得、耐震試験済み)が開発・発売された。開発したのは情報・環境・防災関連の商品の開発・設計などを手がける名古屋情報システムズ(NJS。名古屋市東区。神谷幹雄社長。TEL 052−935−3588)。「わが国は有数の地震国。東京消防庁の資料で、地震の影響のうち家具類が転倒・落下したための負傷者が45%いると知り、またNHKテレビで家具・食器類と天井との隙間を紙箱で詰めるのが安全だということを見たのが、開発のきっかけ」(神谷社長)という。
この『耐震ボックス』は、紙製の箱で隙間・幅が異なる空間を美しく、かつ簡単に埋めて、家具類の転倒防止の役目をするシンプルな商品――というコンセプトから生まれた。天井と家具類の天辺とを面で密着させることにより、衝撃を吸収して大きな地震にも耐えられる仕組みになっている。
外箱は横40p×縦32.5p×高さ31pの大きさで、その中に内箱がすっぽり入る仕組み。また高さは31pから最大52pまで延ばせ、その間は無段階で高さ調節ができる。カラーは今のところ「ローズウッド」「ピュアホワイト」の2種類だが、「ナチュラルウッド」および「オフィスグレー」も開発中。
特許・実用新案登録の状況に関しては、「家具転倒防止用器具」(特許第3799054号)、「家具転倒防止用器具」(特願2005−252417。出願中)、「家具転倒防止用器具」(実用新案登録第3118780号)であり、また耐震試験では三次元振動台実験装置により耐震テストを行ったところ、「震度7でも安心、兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)の波形120%」という結果が得られた。
例えば、『耐震ボックス』をいち早く採用した名古屋市に本社を持つ一般貨物自動車運送業のウェルカム・バスケット社では、耐震ボックスに加えて耐震マットも用意しており、引越の機会に、近年関東地方から東海地方にかけて起こるであろうと言われている大規模な地震への対策ができるようにと、引越利用者にはパソコンや家電製品および家具への耐震器具の設置を無料で行うサービスをしている(引越利用者でなくても応相談)。ちなみに同社では、特別価格として『耐震ボックス』を1箱3,980円(税込)で販売している。

(詳細は Future誌6月19日号 で)

日本製紙/最軽量の薄物書籍用紙「オペラクリームOH」を上市
そしてこのほど、同シリーズの薄物書籍用紙として、「オペラクリームHO」を新発売した。これまでの同社書籍用紙製品群は、いずれも紙厚130μmを中心としていたが、「〜HO」は100μを中心とする薄物書籍用紙となっており、独自技術でさらなる軽量化を行い、業界最軽量の書籍用紙を実現した。
坪量は57.0g/m2で、従来品オペラクリームに比べ約20%軽量化している。そのうえ高い不透明度を維持しているので、裏抜けの心配もない。なお同品は、原料チップのほとんどを植林木で賄っており、環境にも配慮した製品。

(詳細は Future誌6月26日号 で)

リンテック/高級車用カーフィルムをラインアップに追加
リンテックはカーフィルムの新しいラインアップとして、優れた断熱性と高品位な色合いを兼ね備えた高級車向けのハイグレードタイプ『WINCOS AUTOMOTIVE FILMS(ウインコス オートモーティブ フィルム)』計5アイテムを6月1日から発売。
同社はすでに『サンマイルド カーフィルム』として、断熱性を付与した自動車用ウインドーフィルムを各種ラインアップ、市場で評価を得ている。今回発売する『WINCOS〜』は、新たに開発した赤外線(IR)カット処方により、熱エネルギーの高い赤外線域を90%以上カット。フィルムの透明性を維持しつつ、従来にない高い断熱性を実現した。高級感のある色合いやメタリック感も特徴で、自動車の美しい外観を引き立たせる。
カーフィルムは車内の空調効率を高める省エネ効果に加え、ガラスのリサイクル性という観点からも、環境配慮型のデザイン素材として注目されており、同社は今後、国内だけでなく世界の高級自動車市場に向け幅広く展開していきたいとしている。06年度の販売目標は5億円。

(詳細は Future誌6月12日号 で)

平和紙業/国産材70%配合の『間伐ホワイト』発売
平和紙業では国産材を70%(間伐材10%含む)使用した自社ブランドの印刷用紙『間伐ホワイト』を新発売した。
他に類を見ない、国産材比率の高い原料を使い、国内森林の健全な経営の育成に積極的に貢献するとともに、温室効果ガスの削減や間伐材の有効利用にもつながり、新たな視点のエコロジーペーパーとしてアピールできる。
四六判T目がそれぞれ米坪70・90・110・135kg/m2、菊判Y目が48.5・62.5・76.5・93.5kg/m2を常備在庫している。抄造は日本大昭和板紙。

(詳細は Future誌6月12日号 で)

日本製紙連合会/違法伐採問題で行動指針を作成
日本製紙連合会は、製紙産業があたかも森林荒廃に荷担しているかのような誤解を解消し、信頼を回復していくため、違法伐採問題に関する行動指針を作成した。
「製紙産業は本来的に原材料、燃料の再生産が可能な循環型の産業構造をもっている。わが国の製紙産業はそうした特質を認識し、従来から国内外の社有林について森林認証の取得に努めるとともに、植林面積を2010年までに60万haへ拡大する目標を掲げ、『育てる原料』への取り組みを鋭意進め、また原料調達を合法性の確認されたものに絞る調達方針を策定するなど、違法伐採に断固として立ち向かう姿勢を明確にした経営を行っている」(製紙連=以下同)としつつも、木材を大量に使用するところから、森林の荒廃に荷担しているのではないかという根強い誤解を解消し信頼回復していく必要があり、また製紙業界の持続可能な森林経営に対する真摯な取り組みを積極的にアピールしたい狙いもある。
「インドネシア政府は、インドネシアで生産される木材の50%以上が違法材であると認めており、環境NGOはロシア材の20%以上が違法材であると指摘している。また違法材は、生産国からだけでなく、マレーシア、中国を経由して利用国に持ち込まれるケースもあると言われている。これらの国に近接し、原料、製品の取引など密接な関係にある当業界にとって、アジア地域での違法伐採対策の進展が不可欠であり、アジア諸国の製紙産業が一体となって、共同で違法伐採問題に取り組むことが重要である。こうした取り組みを早急に実現するためには、当業界が提唱し、主導していく必要があり、そのためにはまず当業界が率先して自らの姿勢を示していく」ことが必要だと判断した。
行動指針では、以下の6項目に及ぶ違法伐採に対する見解と対応方針が表明されている。
1)日本製紙連合会および会員は、持続的森林経営を阻害する行為や、森林生態系の維持に支障となる行為など、森林の健全性を損なう恐れのある全ての違法行為に対し、強く反対する。
2)会員は伐採に関係する当該国の法令を遵守した伐採活動を行う。
3)会員は違法伐採木材を市場から排除するため、違法に伐採され、不法に輸入された木材・木材製品は取り扱わない。
4)会員は、本方針に即して会員企業の木材原料(パルプ材、木材チップ、パルプ)の調達方針を定めるとともに、原料・製品の合法性を確認するシステムの構築に努める。
5)当連合会および会員は、わが国政府の違法伐採対策の取り組みに協力するとともに、世界の木材・木材製品の生産国、消費国における違法伐採対策の促進を期待する。
6)当連合会は、違法伐採対策を進めるに当たって、国内外の森林関係団体などとの連携を図る。

(詳細は Future誌4月3日号 で)

大王製紙/木材原料調達理念と基本方針を策定
大王製紙は「DAIO地球環境憲章」の理念に基づき、さまざまな環境改善活動を行っているが、このほど木材原料の調達理念と基本方針を策定した。グリーン購入法の改正や、環境にやさしい木材を使った製品への需要の高まりを受けた措置。理念と基本方針の概要は次の通り。
〔理念〕DAIO地球環境憲章の理念に基づき、木材原料の調達を通じ、森林資源を有効かつ効率よく利用、環境と調和した持続可能な森林経営の推進に取り組む。
〔基本方針〕(1)植林木、再・未利用材の購入…購入する木材原料について、植林木から生産された木材原料もしくは再・未利用材のみを調達する。
(2)持続的な森林経営の推進…伐採から流通経路までが把握され、持続的な森林経営が行われている森林から、合法的に伐採されたことが証明された材のみを調達する。
(3)森林認証材の増量…自社植林事業はすべて森林認証を取得する(チリと豪州での自社海外植林事業はすでに森林認証を取得済み)。森林認証未取得のサプライヤーには、認証取得を奨励する。
(4)自社海外植林の拡大…自然環境の保護、地球温暖化防止のため自社海外植林面積を拡大し、大王製紙グループの生産活動で排出されるCO2の全量について、自社植林での吸収・固定を目指す。
(5)法令の遵守…木材原料の調達に当たり、法令・企業倫理を遵守し、公平かつ公正な取引を行う。
〔行動指針と行動目標〕○植林木と再・未利用材の購入…06年度目標として、輸入材82%に対し国産材18%。また植林木70%(輸入チップの植林木比率=80%)に対し、再・未利用材30%の比率を見込む。
○木材原料の持続的な森林経営の推進、合法性の証明…持続的な森林経営と合法木材の購入を確認するため、全納入業者に原木伐採から同社に納入するまでの流通経路・フローの提出を求め、購入方針に合致しない材の購入を防止する。納入業者には定期的に木材の内訳、分別法、伐採地域、製材工場などについて監査を行い、その結果を毎年の『環境報告書』で公表する。
○森林認証材の増量…輸入チップに占める認証材比率は06年度で36%とする。森林認証材比率75%の達成を目標に認証取得の奨励を進める。
○自社海外植林の拡大…自社による海外植林面積は6万haを目標に拡大する。目標達成時には、大王製紙グループの生産活動で排出されるCO2の全量(2010年見込み=328万t)を自社植林で吸収・固定できる。なお現在の海外植林実施面積はチリで約3万ha、タスマニアで約3,000ha。

(詳細は Future誌3月13日号 で)

日本製紙/挿し木苗事業拡大に向けアグリ事業推進室を新設
日本製紙は、バイオ技術を用いて新たに事業化する「挿し木苗事業」の円滑な立ち上げと迅速な事業拡大を目的に、4月1日付で企画本部内に「アグリ事業推進室」を新設する(関連人事25頁)。
この事業では、日本製紙が開発した光独立栄養培養などのバイオ技術を用い、市場ニーズに即した付加価値として、○生産が困難な品種でも安定的に供給 ○従来よりも大幅に納期を短縮した大量生産を実現する。また同社は、こうした市場ニーズに速やかに対応するため担当部署を新設し、4月より小松島工場内の挿し木苗事業用施設(培養室、温室、圃場など)で、茶、丸葉ユーカリ、サクラなどの生産を開始、2015年までに年間売上高20億円を目指す。

(詳細は Future誌3月27日号 で)

王子製紙/富岡工場に古紙設備と新エネボイラを導入
王子製紙は富岡工場(徳島県阿南市)に、古紙リサイクル設備と新エネルギーボイラを導入する。 設備投資額は合わせて約200億円。これにより紙のリサイクルをさらに推進し、高騰している重油の使用量を削減する。
新設する古紙リサイクル設備は、新聞・雑誌古紙を主原料とする日産200t規模の設備で、完成は07年初の予定。新エネルギー ボイラはバイオマス燃料などを主燃料とし、発生蒸気量は毎時300tとなる。08年秋の完成予定。
新エネルギーボイラの導入により、王子製紙グループの化石燃料使用量・CO2排出量は、04年度実績に対して約5〜6%削減される見込み。同社グループでは、2010年度までに化石エネルギー使用原単位およびCO2排出原単位を1990年度比で20%削減する目標を打ち出しており、今回の設備導入は目標達成に向けた対策の一つ。

(詳細は Future誌3月13日号 で)

日本紙パルプ商事 ほか/大豊製紙でバイオマス発電事業開始
日本紙パルプ商事(JP)は、関連の中堅板紙メーカー・大豊製紙と共同で、バイオマス発電事業を行うことを決定した。この4月に大豊製紙敷地内においてバイオマス発電関連の設備工事を行い、07年4月に完成・稼働する予定。総投資額は約19億円。
JPと大豊製紙および発電用設備のリエンジニアリングを手がけるトーメンテクノソリューションズの3社で、この目的のための新会社「川辺バイオマス発電(株) 」を設立し、同社が大豊製紙の敷地内に木くずを主燃料とする木質バイオマス発電設備を導入、そこで生産された蒸気と電気を大豊製紙に供給する。大豊製紙は、川辺バイオマス発電から電力を購入する形となる。
これにより大豊製紙は、板紙製造工程で必要とする蒸気および電気のエネルギー源を、自社で調達する重油から、川辺バイオマス発電が調達する木質バイオマス燃料に全量転換していく。大豊製紙の年間重油使用量は約1万6,600k?で、これを全量削減することが可能となり、結果として年間約3億円の燃料費節減効果を見込んでいる。また化石燃料由来のCO2排出量を年間約4万3,000t削減できる見込みであるところから、事業活動を通じた環境負荷の低減に寄与することにもなる。
「当社(JP)は、大豊製紙の筆頭株主であり総代理店でもある。これまで大豊製紙の経営に関与してきたが、かねてからエネルギー費用の削減策として、自家発電設備の増設を大豊製紙と共同で模索してきた。昨年の京都議定書の発効により、環境配慮型の新エネルギーであるバイオマス発電が注目され始めたことや重油の高騰により、コストメリットが大きくなったため、導入を決断した」としている。
なおJPでは、CO2排出権ビジネスへの参入も検討課題としている。「すでに電力会社から本事業の二酸化炭素排出権の問い合わせがあるが、本事業の二酸化炭素排出権を核にして、例えば中小製紙会社の排出権を電力会社などに仲介するといったビジネスに、当社として参画することも今後検討していく」という。

(詳細は Future誌4月3日号 で)

グリーンピースなど環境5団体/木材調達に関する共同提言を発表
グリーンピース・ジャパン、国際環境NGO FoE Japan、WWFジャパン、地球・人間環境フォーラム、熱帯林行動ネットワーク(JATAN)の環境5団体は2月20日、木材生産地の環境・社会影響に配慮した木材の利用を推進することを求め、「森林生態系に配慮した木材調達に関するNGO共同提言」を発表した。
5団体は04年10月に「森林生態系に配慮した紙調達に関するNGO共同提言」を発表しているが、今回の提言では建材や家具などの木材製品に焦点を当てた。
木材製品を調達・販売またはそれら木材製品を使用した建築物を発注するすべての企業や行政機関を対象に、六つの指針に沿った調達方針および時期や数値目標を含む行動計画を作成・公表し、さらに供給業者に対して同様の取り組みを要求することを求めている。また5団体は、調達方針の制定を促す活動の一環として、木材を取り扱う約400の主要な組織に対し、木材調達方針などに関するアンケート調査を実施する予定。共同提言の骨子は次の通り。
(1) 調達しているすべての木材製品の種類・量・使途を把握するとともに、それらに使われている木材の生産地における森林管理などの情報をすべて明らかにする。また、それらの情報が明らかにならない木質原料で作られた木材製品は使用しない。
(2) 調達する木材は、最低限合法性が確認されたものでなければならない。
(3) 調達する木材は、保護価値の高い森林の生態系を破壊するものであってはならない。
(4) 調達する木材は、地域住民や生産従事者の生活や権利に悪影響を及ぼしたり、利害関係者との対立や紛争が生じている地域からのものであってはならない。
(5) 調達する木材が産出される森林の経営(植林を含む)は、元来の生態系に重大な影響を与えるという点で、利害関係者との対立や紛争が生じている天然林の大規模な皆伐を行っているものや、周辺生態系に著しい悪影響を及ぼす除草剤や肥料などの薬品の使用、遺伝子組み換え樹種を使用したものであってはならない。
(6) 調達する木材は、天然林、人工林にかかわらず、独立した第三者機関によって審査され、生産から消費まで追跡可能な、信頼のおける森林認証制度により、適切な森林管理が行われているとの認証を受けたものの利用を目指す。認証材が入手可能でない場合は、認証に向かって継続的に改善をしている森林からの木材を優先して利用する。

(詳細は Future誌3月6日号 で)

王子製紙/新社長に篠田和久氏
王子製紙は3月24日、鈴木正一郎代取社長の代取会長就任と篠田和久常務の代取社長昇格を内定した。6月下旬開催の定時株主総会終了後、正式に決定する。なお、現・代取会長の大國昌彦氏は、取締役を退任し相談役に就任する予定。
篠田和久(しのだ・かずひさ)氏は1946(昭和21)年11月15日生まれの59歳。愛知県出身。1969年3月一橋大学法学部卒。同年4月王子製紙入社。2001年執行役員−関連事業本部長、03年常務執行役員就任、総務部、人事本部、経営企画本部、経営管理本部、中国事業推進本部、コンプライアンス室、王子ネピア、王子物流、王子ビジネスセンター管掌。

(詳細は Future誌4月3日号 で)

東海パルプ/新社長に安本昌司氏
東海パルプでは、4月1日付で安本昌司取締役兼副社長執行役員が代表取締役兼社長執行役員に就任し、現・代表取締役兼社長執行役員の牧田邦雄氏は代取会長に就任する。
安本昌司(やすもと・しょうじ)氏は1943(昭和18)年1月20日生まれの63歳。静岡県出身。1966年3月中央大学商学部卒、4月東海パルプ入社、97年取締役−社長室長、98年同−財務部長、2001年常務−企画管理本部長兼財務部長、04年専務−企画管理本部長、05年取締役兼副社長執行役員−社長補佐企画管理本部長、同年取締役兼副社長執行役員−社長補佐。

(詳細は Future誌3月13日号 で)

アルジョウィギンス社/T&C社コレクションを世界で独占販売
アルジョウィギンス(AW社)グループはこのほど、新たに「アーティスティック・ディレクター」のポストを設け、これにペーパークリエーターとして国際的に知名度の高いエムリック・ティビエルジュ氏を迎えた。ティビエルジュ氏はシャネル、ディオール、カルティエなど世界の高級ブランド企業向けに独創的なファンシー(ファイン)ペーパーを提供するティビエルジュ&コマー社(T&C社)を主宰している。
T&C社は社員15名程度の会社ながら、世界40ヵ国で600万ユーロの売上高がある。同社の存在がユニークなのは、製造設備を持たないこと。T&C社の製品は、直感的なアプローチ→それに対する合理的な分析と検討→製品化するための優れた技術探求、というプロセスを経て生み出される。
すなわち、T&C社の製品開発は「この設備で何を作ろうか」ではなく、「この紙を製品化するにはどんな設備がふさわしいか」という発想から出発している。ティビエルジュ氏はもともとフランスを代表する特殊紙メーカー、アルジョマリ(現AW社)でマーケティング部長を務めた後、仲間とともにT&C社を立ち上げた。その意味で今回、同氏がAW社のディレクターに就任したことは、いわば先祖返りとも言える。
ちなみにAW社のシャルル・ドゥエリー社長は「ティビエルジュ氏の才能を、ぜひとも当社で活かしてもらいたいと考えた。氏には、クリエーションとイノベーションの両面に重点を置く私の右腕となって働いてもらう。このアーティスティック・ディレクターのポストにより、AW社の創造力にさらに磨きがかかり、紙業界で高い競争力を持つ極めて革新的な組織として、顧客が待ち望んでいた付加価値づくりに貢献することができる」と語っている。
一方、当のティビエルジュ氏は「AW社を躍動的なグループに成長させたドゥエリー社長の手綱さばきに、とても魅力を感じた。AW社は創造性と革新性という伝統に根づいた企業として、514年間もの歴史を歩んできた。古来伝承の技術を大切にしながら、最先端技術も取り入れたAW社の新しいタイプの紙――これこそイマジネーションの境界をさらに押し広げるチャンスではないか」と“芸術部長”らしいコメントを寄せている。
T&C社のコレクションは数多いが、その代表作の一つとして、一括染めによる鮮やかな色彩が特徴の『クロマティコ』がある。グラフィックアートの世界に革命を起こしたトレーシングペーパーとして知られるクロマティコは、ムラーノガラスの鮮やかな色調を紙の世界で再現しており、商品か作品かという際どいところに位置している。このようにT&C社の紙には、さまざまな革新的技術を用いた特許製品が多く、これを独占販売することになったAW社のメリットは少なくないと思われる。

(詳細は Future誌3月27日号 で)

三菱製紙/プラズマテレビ用フィルター事業に進出
三菱製紙、藤森工業、FCMの3社は、プラズマディスプレイパネルメーカーと開発を進めてきたプラズマテレビ用光学フィルターの生産を開始、今春から本格出荷する。同事業は三菱製紙が昨年発表したフェニックスプラン(中期再生計画)の強化新規事業の一つ。
このプラズマテレビ用光学フィルターは、三菱製紙と藤森工業が共同で開発した電磁波シールドフィルムに、多層の光学層を付加したもので、プラズマテレビから出る電磁波、不要な赤外線、ネオン線などをカットする特性を持つ。
共同開発した電磁波シールドフィルムは、導電性の高い銀パターンを形成させる三菱製紙の特殊銀塩写真技術に、FCMのロール形状による幅広・薄膜フィルムへの精密パターンメッキ技術を応用したもので、量産品としては世界初のタイプ。プラズマ用途で優れた電磁波シールド性を確保しており、従来の銅箔をエッチングする方式と比べてシャープなメッシュパターンを形成でき、よりクリアな画質が期待できる。
また最適メッキ金属の選択やメッキ厚コントロールが容易にできることから、各種プラズマテレビに応じたシールドを自由に設計できるというメリットもある。光学層には、藤森工業のハイクリーン精密コーティングによる光学材料・光学設計技術を活用する。
当初のフィルム生産能力は月産4万台分で、06年度中には月産10万台分に増やす計画。販売は藤森工業が担当し、数年後には年間100億円以上の売り上げを目指す。東京・金町の土地を売却 また三菱製紙は、東京都葛飾区東金町に所有する土地3万9,000m2の一部を、野村不動産に売却することを決めた。
この土地は、同社研究所および福利厚生施設用途に使用していた土地で、面積1万1,748.75m2、帳簿価額(土地・建物)6億2,000万円、譲渡価額71億1,200万円。経営改革の一環で固定資産の流動化を進める施策の一つとして売却するもの。9月30日に物件引き渡し予定。これに伴う譲渡益約60億円については、07年3月期決算で特別利益として計上する予定

(詳細は Future誌4月3日号 で)

王子製紙/超高感度の感熱記録紙を開発
王子製紙はこのほど、高速印字プリンタに適した超高感度感熱記録紙『HS90』を開発した。
『HS90』の特徴は「超高感度」「スティックレス」「保存性のよさ」の3点。従来にない超高感度で毎秒12インチ以上の高速印字が可能となり、将来的にはそれ以上の高速化にも対応できる。また−20℃の低温でも鮮明な印字が得られるので、使用温度範囲の広い携帯プリンターにも最適。従来紙に比べて印字に必要な消費電力が約40%低減できるため、バッテリーの消耗も低く抑えられる。
またスティックの抑制にも優れている。スティックとはプリンター発熱部と用紙が瞬間的に貼り付くことにより発生する現象で、用紙の搬送不良による 印字飛びや縮み、印字騒音などの問題が代表的。バッテリー駆動の携帯プリンターはモーターの駆動力が弱いためスティックを起こしやすい傾向があるが、『HS90』は新開発の保護層によってスティックを改良し、広範囲な環境での良好な印字を可能にした。また、従来紙に比べて印字音を15%低減したため、病院やオフィスなどの印字音が気になる環境でも静かに使用できる。 さらに耐水性、耐可塑剤性、耐油性などに優れ、画像の保存性が高いことも特長の一つ。 同社ではこの製品をシリーズ化し、『OHNシリーズ』としてラインアップしていく予定。

(詳細は Future誌3月20日号 で)

日本製紙/上質グロスコート紙『プレアテレス』を上市
日本製紙はこのほど、上質グロスコート紙の新製品『プレアテレス』を発売する。
『プレアテレス』は、グロスコート紙としては最高峰の白色度93%を実現し、今までにない高い印刷再現性を持つ。このため多様な画像をイメージ通りシャープに表現できる。また文字の可読性にも優れている。文字の輪郭をすっきりと表現するため、光沢面でも細かい文字をはっきり読み取ることができる。原料のほとんどに植林木チップを配合しており、また紙中に配合している炭酸カルシウムは工場から排出されるCO2を利用して工場内で自製するため、CO2排出量の削減にも貢献している。
ちなみに製品名の“プレアテレス”は、「すばる」の名で知られるプレアデス星団からとった造語。星団のように輝く星(優れた点)の集まった製品でありたいという意味を込めて名づけられた。生産は石巻工場。同社では月販1,000tを目指す。

(詳細は Future誌3月6日号 で)

リンテック/『LVIPシリーズ』で新製品3種を発売
リンテックは3月10日、ダイレクトサーマル紙を使った可変情報ラベルサプライ『LVIP(エルビップ)LD/FDシリーズ』の新製品として、捺印適性を付与したタイプなど3アイテムを発売した。
同社の『LVIPシリーズ』は、バーコード・物流ラベル用から高画質プリンタ対応素材まで、さまざま用途やプリンタに対応した可変情報ラベルサプライ。出力方式毎に4シリーズを揃え、今回新製品を追加した『LD/FDシリーズ』は、特に管理用途で需要が拡大しているダイレクトサーマル方式に対応するシリーズ。
新発売されるのは、捺印可能で強粘着タイプの『LD2230』、同じく捺印可能で弱粘着タイプの『LD2280』、そして耐熱性が高く強粘着タイプの『LD5530』の3製品。
従来のダイレクトサーマル紙は、オーバーコート層が原因で捺印部分をこするとかすれなどが生じやすかったが、『LD2230』と『LD2280』は表面に捺印適性が付与されているので、医療・医薬関連の入出庫管理ラベルや各種物流ラベルなど、作業履歴管理のために捺印が必要なラベルに適している。
また『LD5530』は、熱により発色するダイレクトサーマル紙でありながら、高温環境での印字保存性に優れ、特に過酷な温度環境にさらされる物流ラベルや表示ラベルに適している。100℃の耐熱試験をクリアしただけでなく、耐光性も持たせ、紫外線などによる変色を抑えた特性を備えている。

(詳細は Future誌3月27日号 で)

紀州製紙がファンシー市場に本格参入/高級印刷用紙『ソヴール』の販売開始
紀州製紙はこのほど、同社として約3年ぶりとなる新製品『ソヴール』の販売を開始、ファンシーペーパーとの市場に本格参入した。嵩高で、しっとりとした色合いと落ち着いた自然な色合いが柔らかな質感を生み出し、しなやかさも持ち合わせながら印刷面は力強いインキグロスを発揮する高級印刷用紙である。自社の卓越した塗工技術・色管理技術により、最適な印刷光沢と印刷再現性を確保するとともに、色上質の開発で培った紀州製紙ならではのカラーラインアップを揃えている。
商品名の『ソヴール』(SAUVEUR)は“救世主”を意味するもので、この製品にかける同社の並々ならぬ意気込みを窺わせる。無塩素漂白(ECF)パルプ70%と古紙パルプ30%をブレンドしたFSC認証紙ミックス品(SGS−COC−1910)で、環境対応性にも優れている。
色数はホワイト、ハイホワイト、ライトクリーム、ライトブルー、ライトピンクの5色。規格は四六判Y目の90s、110s、135s、180s、菊判Y目の62.5s、76.5s、93.5s、125sと使いやすい听量が揃っている(ただし菊判Y目はホワイト、ハイホワイトのみ)。
通常、この類の高級印刷用紙はホワイト系単色の品揃えが一般的で、多くてもナチュラルホワイト系との2本立てが常識だが、色上質のトップメーカーとして色にこだわる同社は、あえて最初から5色の品揃えとした。
いわゆるラフグロスタイプの高級印刷用紙とは質感・風合いを異にするが、片面13g(両面26g)の塗工を施すことにより、紙本来の地合を活かしつつオフセット印刷適性を高めることに成功した。
同社では「この5色で季節の移り変わりを表現したかった」としているが、作成した見本帳を見るとライトピンクに丸山千枚田、ライトブルーに雲海、ライトクリームに発心門、ハイホワイトに那智ノ滝、ホワイトに榊蔓と世界遺産にも登録された熊野(紀州)にちなんだ写真を用い、春夏秋冬を巧みに表現している。
生産は大阪工場。多品種小ロット型の工場なので、別色・別听量・片面塗工品などの別注にも極力対応したいとしている。主な用途として高級カタログやカレンダー、企業・団体の環境報告書などを想定しており、販売目標は年間500tと控えめだが、「色のバリエーションはまだ考えられる」としているので、今後の展開が楽しみだ。

(詳細は Future誌3月27日号 で)

リンテック/壁紙などのデザインラインアップを拡充
リンテックはこのほど、写真素材販売の大手、(株) データクラフト(札幌市)と提携し、インテリア装飾用デザインライブラリーのラインアップを拡充した。
リンテックはこれまで、全国約80店の出力・加工店と連携し、大判デジタルプリントによる壁紙や内装用化粧シートなどを提供してきた。一方データクラフトは、写真素材など各種デジタルコンテンツの企画・制作・販売を手がけ、約6万点のオリジナルコンテンツを所有している。
リンテックがこの3月下旬にラインアップした新シリーズ「ブリックレイヤーコレクション」は、データクラフトが制作・販売するロイヤルティーフリー写真素材集「素材辞典」から選定したもので、板目柄や網代柄などのアイテムで構成。リンテックが運営するインテリア装飾素材のサイト「ビジュアルマーキングドットコム(http://www.visualmarking.com)」を通じて注文できる。「ビジュアルマーキングドットコム」はこれまで、ベーシックデザインに加えて、東京国立博物館やルーヴル美術館、オルセー美術館が所蔵する絵画作品や、米国のデジタル壁紙デザインサイトを運営する4walls社の絵柄などを揃えていた。そこへ今回、「素材辞典」のシリーズが加わることとなる。

(詳細は Future誌4月3日号 で)

日本製紙のラベル製品『ジャンタック』を販売
またリンテックはこの4月、日本製紙から可変情報ラベルサプライ『ジャンタック』の販売を全面的に引き継ぐ。
『ジャンタック』は、ノーカーボン紙、上質紙、サーマル紙、インクジェット用紙など、日本製紙の各種情報用紙を使った可変情報ラベルサプライ。配送伝票をはじめ、FA管理ラベル、宛名ラベル、荷札ラベルなどに幅広く使用されており、リンテックはこの『ジャンタック』の粘着加工を行ってきた。
『ジャンタック』の販売継承に当たっては、現行の商標および販売ルートもリンテックがそのまま引き継ぐ。同社では、『LVIP』シリーズと合わせて可変情報ラベルサプライの品揃えを充実させると同時に、新しい販路およびユーザーを引き継ぐことで『LVIP』シリーズ拡販への相乗効果も期待している。これにより可変情報ラベルサプライの事業強化を図る考え。

(詳細は Future誌3月27日号 で)

王子製紙 白板紙・包装用紙事業本部/白板紙を値上げ
王子製紙の白板紙・包装用紙事業本部は、原燃料の高騰を背景に、5月1日出荷分から白板紙の価格修正を実施する。
同社によれば、原燃料価格の高騰により05年度は、グループ全体で04年度比240億円のコストアップが見込まれている。これまで従業員数削減などの合理化に努めてきたが、自助努力だけで収益状況を改善するにはコストプッシュ額が大き過ぎることから、製品価格の修正を決めた。対象品種と値上げ幅は次の通り。
○高級板紙…+10%以上
○特殊板紙…+10%以上
○コート白ボール…+15%以上

(詳細は Future誌3月13日号 で)

王子特殊紙/白板紙などを値上げ
王子特殊紙は5月1日出荷分から、白板紙とその他板紙の価格修正を実施する。値上げに向け、このほど代理店各社と交渉を始めた。
原燃料価格の高騰により収益が悪化する中、合理化を進めてきたが、自助努力だけではコストアップ分を吸収できない段階にまで達していることが値上げの理由。上げ幅は次の通り。
○高級板紙…+10%以上
○特殊板紙…+10%以上
○コート白ボール…+15%以上
○ノーコート白ボール…+15%以上
○その他板紙…+15%以上

(詳細は Future誌3月20日号 で)

日本大昭和板紙/白板紙を値上げ
日本大昭和板紙は、5月1日出荷分から白板紙を値上げする。重油の価格高騰に加え古紙、パルプなどの原料価格も上昇する中、自助努力によるコストダウンだけでは原燃料のコストアップ分を吸収できず、コストアップ分の一部を製品価格に転嫁せざるを得ないと判断したもの。上げ幅は次の通り。
○高級板紙…10%以上
○特殊板紙…10%以上
○コート白ボール…15%以上

(詳細は Future誌3月27日号 で)

レンゴー/板紙・段ボールを新価格体系に移行
レンゴーは4月1日納入分から、段ボール原紙をはじめとする板紙製品および段ボール製品について、 新価格体系に移行する。対象製品と新価格は次の通り。
<段ボール関連製品 >
○段ボール原紙…現行価格の+5円/s
○段ボールシート…現行価格の+10%以上
○段ボールケース…現行価格の+6%以上
<その他板紙製品 >
○白板紙…現行価格の+15%
○その他板紙…現行価格の+10%
同社は値上げの理由について、「昨今の古紙・原油など主要原燃料の高騰に対して、生産効率化や経費節減など懸命なコスト吸収に努めてきたが、主要原燃料の一層の高騰に加え、副資材・物流コストが上昇し事業採算を大きく圧迫、品質向上と安定供給を継続するためには新価格体系に移行せざるを得ない」としている。

(詳細は Future誌3月6日号 で)

大王製紙/段ボール原紙を値上げ
大王製紙は、採算改善のため4月分から段ボール原紙価格を修正する。値上げ幅は現行価格の+10%以上。
同社では「原燃料費が高騰する中、生産の効率化・経費節減に努めてきたが、今後も原燃料費の上昇が予想され、品質向上と安定供給を継続するためには価格改定に踏み切らざるを得ない」と語っている。

(詳細は Future誌3月13日号 で)

富士フイルムビジネスサプライ/ノーカーボン紙を値上げ
富士フイルムビジネスサプライは、情報用紙の主力商品、感圧紙(ノーカーボン紙)の価格を4月1日出荷分から値上げする。上げ幅は12%。
感圧紙はクレジットや保険の申込書、領収書、入会申込書、納品書や請求書などの各種帳票などに使われている。同社は、「発売以来約40年間、最高の品質と安定供給を基本として事業展開してきた。近年の総需要縮小の中で、経費削減や生産効率化などコストダウンに努めているものの、原燃料費の高騰は企業努力の範囲を超える状況にあり、やむを得ず価格改定を実施する」と述べている。

(詳細は Future誌3月6日号 で)

板紙代理店の05年国内販売/流通“非経由”で5年連続のマイナスに
板紙メーカーの“流通離れ”が進む中、代理店の販売は苦戦が続いている。日本板紙代理店会連合会の集計によると、05年の国内総販売量(会員間の仲間売りを除く)は対前年比(以下、特記しない限り%表示は対前年増減率)▲1.2%の615万7,000tで、01年以来5年連続のマイナス成長となった。最近のピークである00年の739万2,000tから見ると▲123万5,000t、率にして▲12%近いマイナスである。
この間、メーカーの国内出荷は00年の1,222万6,000tから05年の1,187万7,000tへと▲35万t=▲2.9%の減少にとどまっており、代理店販売の落ち込み方が際立っている。このギャップは板紙・段ボール業界の再編進行に伴って、流通の原紙売買に介在する余地が薄れてきたことにより生じたもの。
この10年間で、数え方にもよるが優に20を超える板紙・段ボール関連企業の名前が市場から消えている。これは流通企業にとっては、そのままビジネス機会の逸失を意味するものだ。特に01〜03年は商流の抜本的な変化をもたらす大型の再編が相次いだが、この間の代理店国内販売推移を見ると、01年が▲5.5%、02年が▲3.8%、03年が▲5.4%と、やはりマイナス幅が大きい。
昨年も王子製紙による森紙業グループの買収など大きな再編が行われたが、この影響は今年以降に出てくると思われる。つまり板紙代理店のマーケット縮小は、残念ながらまだ続くと考えざるを得ない。
ちなみに今年初め、東京地区で開かれた板紙・段ボール関連三団体の新年互礼会において、日本板紙代理店会連合会の鈴木光会長(国際紙パルプ商事社長)は次のように述べた。
「当連合会は今年11月に設立50周年という大きな節目を迎える。最近よくプラットホームという言葉を耳にするが、私が危惧するのは半世紀もの年月を経れば、プラットホームもいささか老朽化してくるのではないかという点だ。せっかく電車が停まっても乗降客が少ないプラットホームでは困るし、やがては単なる通過駅になってしまう。流通としては自らのプラットホームをより綺麗に快適なものとし、乗降客をして降りてみたいと思わせるような街並みを創り上げていかなければならない」

(詳細は Future誌3月20日号 で)

古紙センターの06年度事業計画/5番目の事業の柱に「品質安定対策」
古紙再生促進センター(堀川〓二理事長)は3月15日、都内で通常理事会を開催し、2006年度の事業計画や収支予算などを決めた。
まず06年度予算は、収入が一般会計11億5,480万円、債務保証事業会計2億8,317万円で合計14億3,797万円、支出がそれぞれ9億3,012万円、2億8,308万円で合計12億1,320万円となっている。05年度の当初予算と比べると、一般会計の方は収入で+7%弱、支出で+1%強の伸び率だが、債務保証会計は収入・支出とも90倍以上に膨れている。
これはセンターとして債務保証事業に要する基金のうち、国庫補助分の2億8,000万円を国へ返納し、今年度から全額センターの自己資金で賄うようにしたため。これに伴い06年度予算では、特定預金を取り崩して得た2億8,000万円を債務保証事業会計に充当している。
昨年、会計監査院が公益法人を対象に行った実地検査で、センターの債務保証事業は(1) 最近の保証実績が少ない (2) 保証残高が限度額に対し5.4%に過ぎない――ことから見直す必要があると指摘された。かねて見直しの必要を感じていたセンターも、これを受けて検討を進め、「古紙供給業者に対する債務保証制度を維持する必要はあるが、過去の実績や最近の申し込み状況からして現在の保証限度は過大であり、規模縮小が適当」と結論した。具体的には「保証限度は現行の半分(28億円)で十分なので、国庫補助金を返納してセンターの自己資金のみを財源とする自主事業として実施」することにしたもの。
一方、事業計画については、センターは長年(1)需給安定対策 (2)構造改善 (3)広報宣伝 (4)調査研究を4本柱としてきたが、06年度から新たに(5)古紙品質安定対策を加えた5本柱とした。
これは「国内での古紙回収が限界に近づきつつある中、古紙品質の維持向上を図ることは輸出市場の確保や新たな利用率目標(62%)を達成するために、きわめて重要」との問題意識に基づき新たに加わったもの。広報宣伝や調査研究の事業を通じて取り組んでいる品質対策のほか、(1) 古紙品質保証の研究 (2) 古紙品質のモニタリングと検討 (3) 自治体分別回収の実態把握と雑紙などの分別排出基準の普及――を進める。
このうち(1) では「古紙品質保証制度」(仮称)の創設について製紙メーカー、古紙業者、学識経験者らから成る研究会を設置し検討する。「06年度を目処に何らかの結論を得たい」(堀川理事長)。また(2) は、古紙主要品種の品質実態について定期的にモニタリングを実施し、古紙品質に関する検討を行うもの。
さらに(3) では、「地方自治体が取り組む雑紙(その他紙など)の分別回収方法について実態把握に努めるとともに、センターの分別排出基準の普及・励行に努める」としており、横浜市が進める簡易分別方式に対しては引き続き改善を求めていく考え。

(詳細は Future誌3月27日号 で)

2005年の主要港別紙・板紙輸入/東名大の3大港が4分の3を占める
昨05年の紙・板紙輸入は、ボリュームの大きい新聞用紙、中質コート紙の大幅減から前年比▲10.6%の175万6,000tと落ち込んだ。この全体実績を主要港別に眺めると、紙・板紙合計1,000t以上の港はトップの東京から小松島まで計26港ある。全体実績だけでは読み取れない傾向が窺えて興味深い。
輸入量の多かった上位5港は(1) 東京(シェア47%)、(2) 大阪(同19%)、(3) 名古屋(10%)、(4) 横浜(7%)、(5) 神戸(4%)となり、東名大の3港で75%、5港では90%近いシェアを占めている。以上は輸入物資全体の港別シェアとほぼ同じ傾向と推察されるが、紙・板紙で興味深いのは6位に清水港(シェア3%)が入っている点。また7位と8位には博多と門司という同じ福岡県の港がランクされており、両港のシェアを合算すると5%となって神戸を上回る。
次に26港から平均単価(円/s)の高い港を抽出すると、紙では(1) 小松島(149円)、(2) 清水(125円)、(3) 広島(113円)、(4) 松山(109円)、(5) 神戸(109円)の順となり、この5港のみが100円を超えている。一方、板紙は(1) 苫小牧(463円)、(2) 神戸(95円)、(3) 横浜(86円)の順で、非常に特殊な板紙を輸入していると思われる苫小牧を除けば、伝統的な貿易港が1、2位を占めている。

(詳細は Future誌3月27日号 で)

容リ法関連リサイクル8団体/推進連絡会を結成、自主行動計画も
容器包装リサイクル法(容リ法)が施行されて10年が経過、中央環境審議会と産業構造審議会で見直し改正案がまとめられ、国会に上程されたところである。この間、日本経団連は「実効ある容器包装リサイクル制度の構築に向けて」と題する提言をまとめ(05年10月)、また事業者側では素材グループごとに「自主行動計画」を策定、容器包装の3R(リデュース、リユース、リサイクル)の推進に一層努力することを確認した。
これに基づいて関連8団体は「3R推進団体連絡会」を結成し、同連絡会名で「容リ法の目的達成への提言」を行い、事業者としての決意を改めて表明した。この連絡会は、消費者への普及啓発や各種調査・研究事業など、関係団体の個別レベルを超えて共通する課題が多いことから、共同による効果を期待して結成したもの。構成団体は次の通り。
〔3R推進団体連絡会のメンバー〕▽ガラスびんリサイクル促進協議会▽PETボトルリサイクル推進協議会▽紙製容器包装リサイクル推進協議会▽プラスチック容器包装リサイクル推進協議会▽スチール缶リサイクル協会▽アルミ缶リサイクル協会▽飲料用紙容器リサイクル協議会▽段ボールリサイクル協議会
この連絡会が窓口となって共通の課題項目へのさまざまな活動を行っていく。具体的な取り組み目標は各関係団体ごとに設定するが、全体として3R推進は2010年度を目標年次とし、06年度を実行開始年とする。数値目標については04年度を基準年とすることが決まっている。また各団体が取り組む共通のテーマとしては、○情報提供・普及活動、○調査・研究――を挙げている。
以下、紙と段ボールについて「自主行動計画」の内容をダイジェストで紹介する。
〔紙製容器包装〕<リデュース>○実績を上げている各社の成果を波及させ、業界全体のレベルアップを図る ○包装の適正化を指導し、促進する ○すでに大手製紙メーカーを中心に実施しているが、軽量化、薄肉化のさらなる拡大を図る ○包装材を04年度実績で2%削減する
<リサイクル>○雑紙としての回収の普及促進を図り、回収率20%(回収量20万t)を達成する(一般家庭からの排出量を推定100万tとし、その20%)○高度なリサイクルがしやすいように複合材の見直しを図る ○アルミ付き飲料用紙パックについて自主回収やNPOなどの活動を応援する
<その他>○製紙原料古紙としての適合品とそうでないものの区別がつくような表示法を検討する
〔段ボール〕<リデュース>○事業者間の合理化努力により、1m2当たりの重量を04年度比1%軽量化する(90〜04年度間で3.5%の軽量化達成)
<リサイクル>○既存のリサイクル機構を活用し、回収率90%以上を維持する(04年=93.6%)○つぶしやすい、畳みやすい段ボールの開発・普及
<その他>容リ法対象外や輸入品も考慮し、識別表示率90%を目指す

(詳細は Future誌4月3日号 で)

日本生活情報紙協会調査/フリーペーパーは全都道府県に浸透
日本生活情報紙協会(JAFNA)がこのほど、第3回目となる「全国フリーペーパー実態調査」の結果をまとめた。98年、01年に続いての調査で、紙・誌数、版数、発行部数のいずれも前回より増加しているのが特徴。
今回調査によるとフリーペーパー類の紙・誌数は1,200(前回=1,182)、版数が2,245版(同=1,861版)、発行部数が2億9,375万1,880部(同=2億2,087部)となっている。各項目とも、構成比を見ると特に「フリーペーパー」が多くを占めており、紙・誌数で58.1%、部数で56.4%(1億6,561万6,341部)と、いずれも過半数を占めている。
種類別の比率では、ペーパータイプとマガジンタイプは、およそ6:3(その他が1)となり、依然としてペーパータイプがマガジンタイプより優勢な地位にあることが分かる。しかし、このところ伸びが目立つのはマガジンタイプで、「この勢いで行けば早晩、マガジンタイプがペーパータイプを凌駕するであろうことは十分に視野に入る」とJAFNAでは分析している。

(詳細は Future誌4月3日号 で)

アスクル/自社PPC用紙輸送にシートパレットを導入
アスクル(株) (本社・東京都江東区、社長・岩田彰一郎氏)は環境負荷低減の取組みの一環として、海外より輸入されるコピーペーパーの運搬に使用するパレットの一部を、従来使用していた木製パレットからシートパレットへ切り替え、06年3月より全国各物流センターでの入荷を順次開始した。
海外から商品を輸送する際に使用される木製パレットの多くは、その役割を終えると木くず(廃棄物)として処分されていたが、今回、以下のような環境保全面の目的によりシートパレットが採用された。
・排出される木くず(廃棄物)の削減
・商品のコンテナの積載率向上にともなう、輸送時のCO2排出量の削減
シートパレットとは、プッシュプル装置付きフォークリフトによって荷役されるシート状のパレットで、今回採用した“CLAFシート(R)”(新日本石油のグループ会社であ
る新日石プラスト)はポリオレフィン樹脂製のシートパレット。従来の構造体パレットと比べ、「軽量かつ省スペース」で「積載効率が高い」といった特徴がある。アスクルは今後も商品調達時のさまざまなプロセスにおける環境負荷低減の取組みを積極的に推進していく考え。

(詳細は Future誌3月14日号 で)

アジア不織布協会/ANEX06の開催規模・内容の詳細を発表
開幕が2ヵ月後に迫ったANEX2006(アジア国際不織布産業総合展示会・会議)の詳細が明らかになった。主催団体であるANFA(アジア不織布協会)と主催事務局のANNA(日本不織布協会)は2月28日、都内で記者発表会を開き、開催規模や併催コンファレンスの内容について発表した。
記者発表会で初めに挨拶に立った岩熊昭三ANFA名誉会長は、「不織布生産量では中国に倍以上の差をつけられたが、日本の不織布は質的には一方のリーダーである。6年ぶりに日本で開催されるANEXを、世界の3大不織布展にふさわしい、来場者の期待に応えられる感動的な展示会にしたい」と述べた。
続いて金井宏彰ANNA会長・ANFA副会長(金井重要工業・代表取締役副社長)が、初めに05年の日本の不織布生産量が、新しい製法や商品開発が奏功した結果、2000年に記録した過去最高の31万4,123tに迫る31万3,941tを達成したことに触れ、「このような良い状況で開催されるANEX06をぜひ成功に導きたい」と述べた。
さらに、ANEX06を昨今よく見られる形骸化した見本市にしないために、運営サイドが行ってきた今日に至るまでの準備経緯を説明。ANEX06から新しい情報を発信するために、以下の2つの新しい試みを採り入れたと述べた。
そのひとつが、会場を見学しやすくするいくつかの工夫をこらしたことで、来場者が目的の出展ブースや製品を探しやすいように受付近くに検索用パソコン5台を設置した「ANEX SALON」を設営。商談や会員同士の交流の場として利用できるスペースとしても開放する。
また出展社の展示内容を手軽に検索できるようタッチパネルを会場各所に10台配置する。さらにコンファレンス(会議)プログラムを大画面モニターを用いて会場に流すなど、展示会場とコンファレンス会場との連携も図る。
そしてもうひとつが、金井会長が就任以来主張してきた「産官学の連携」を進めるために、パネリスト7名の参加によるパネルディスカッションをコンファレンスの目玉として企画したことである。
金井会長はこのパネルディスカッション開催の目的について、「不織布は“産”主導で進んできた業界であり、質量とも成熟期に入った日本の不織布産業がもう一度原点に帰り、産官学の連携をもちながら新しい切口、新しい突破口を見つけたいという思いが根本にある」と述べている。
そして最後に“アジアから発信、次世代の不織布テクノロジー”をテーマに掲げるANEX06の開催に向けて、「世界のなかのアジアの位置づけと、アジアのなかの日本の位置づけが発信できる素晴らしい展示会にしたい」と締め括った。
続いて、吉村輝夫ANFA/ANNA事務局長が、現時点のANEX06の開催規模について説明を行った。
それによるとANEX06には現在、460小間(4,140m2)の出展申込みがあり、6年前の大阪開催の3,716m2より約11%上回っている。最終的に出展スペースは大阪より15%ほど増える見込みだが、03年の上海開催の5,739?を超えるのは難しい情勢という。
また、出展社は現在200社だが、これに台湾や韓国、EDANA(欧州不織布協会)などのパビリオンや共同出展による増加が見込まれるため、上海の253社に近い数字まで行くのではないかと予想している。
一方、国別による出展規模では、日本企業が1,791m2(全体の43%)で、大阪の同34%を上回っている。また日本以外のアジアが同28%、ドイツを中心とするヨーロッパが同25%の規模となり、全体としてはアジア70%、ヨーロッパ25%、その他5%という内訳である。
来場者は併催される「NEW環境展」などの相乗効果も手伝って、大阪の1万8,000人を上回る2万人前後を予想している。海外からの来場者も多く訪れると期待されており、中国からはすでに80人規模の団体が訪問を表明しているという。
展示会への入場料は1人3,000円だが、インターネット上の下記サイトから事前登録すれば無料になる(http://www.anex.info/)。
次いで、矢井田修ANNA技術委員会委員長(京都女子大学家政学部教授・学生部長)が、同時開催されるコンファレンスの概要について説明を行った。
5月24日午後に予定されている「産官学パネルディスカッション」では、「産官学連携ニーズと今後の方向性」(案)をテーマに、産官学それぞれを代表する2名に金井会長が加わった合計7名のパネリストの参加により、産官学研究のあり方や産官学連携の問題点、産官学連携の今後の課題などについて、矢井田委員長の司会進行により討議される。
基調講演には、小池百合子環境大臣と高原慶一朗ユニ・チャーム?会長の講演が予定されている。講演内容はまだ公表されていないが、不織布とも関連の深い環境関連の講演と、ANNA会員でもあるユニ・チャーム創業者の講演は人気を集めそうだ。
24のテーマで開催されるセミナーは、5月25・26日の2日間にわたり、2部屋に分かれて開催され、うち外国からの発表は7件である。
セミナー内容を大きく分類すると、不織布の製造技術関連が14件、用途開発関連が10件となる。不織布の製造技術関連をさらに詳しく分類すると、不織布用繊維の開発が5件、不織布製造技術が6件、不織布の仕上加工技術が3件となる。
一方、用途開発関連では、不織布が多く用いられているフィルターが3件取り上げられているほか、ジオシンセティックスや自動車内装材、カーペット、化粧品用不織布、ペット用品用不織布、電池関連、代替分野など不織布が多用される分野がテーマとなっている。
セミナーには300人の参加を予定しており、参加費は、「3日通し券」がANNA会員25,000円・非会員30,000円、「1日券」が同10,000円・同12,000円の予定。
矢井田委員長は最後に、「セミナー内容は、技術委員会を何度も開催して内容を詰め、最近の不織布に関する目新しい話題を多く盛り込んだ」と述べ、多数の参加を呼びかけた。 (1) ANEXとは?
ANEX(Asia Nonwovens Exhibition and Conference)とは、米国不織布協会(INDA)が主催するlDEA、欧州不織布協会(EDANA)が主催するlNDEXと並ぶ世界3大不織布展の一つとして、世界が注目するアジア最大の不織布産業総合展示会である。
これら3つの展示会は欧米亜3団体(INDA-EDANA-ANFA)間の相互協力契約に基づき、アジア(03年)、米国(04年)、欧州(05年)の順で開催されている。アジアでは00年5月に大阪、03年12月に上海で開催され、06年5月の東京開催は第3回めとなる。
同展示会は、欧米不織布団体からの協力はもとより、主催するアジア不織布協会(ANFA)を中心に、アジア各地域(日本、中国、韓国、台湾)の不織布団体の積極参画のもとに開催されており出展社数、展示内容においても回を追って充実してきている。
ANEX2006には現在、世界の20を超す国・地域から参加が見込まれ、全体の約6割が海外からの出展で占められるなど、世界の3大不織布にふさわしい内容である。さらにヨーロッパはじめ中国、韓国、台湾から大規模なパビリオン参加も決定しており、海外からの注目度も高い。 (2) ANEX2006(アジア国際不織布産業総合展示会・会議)開催概要
名 称;ANEX2006(アジア国際不織布産業絵合展示会・会議)
テーマ;アジアから発信、次世代の不織布テクノロジー
H P;http://www.anex.info
会 期;2006年5月24日(水)〜26日(金)10:00〜17:00
会 場;東京ビッグサイト 西1・2ホール
主 催;ANFA/アジア不織布協会
主催事務局;ANNA/日本不織布協会
運営事務局;日本イージェイケイ
後 援;INDA(米国不織布工業会)、EDANA(欧州不織布工業会)
展示規模;展示小間数 約460小間、出展社数 約200社、参加国教 20ヵ国以上
併催行事;ANEX2006産官学パネルディスカッション(会議棟レセプションホール)、ANEX2006基調講演(会議棟レセプションホール)、ANEX2006コンファレンス(会議棟6F)、全24セッション(全同時通訳付き:和英、英和)、出展社プレゼンテーション(展示会場内特設会場)

(詳細は Future誌2月28日号 で)


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