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王子ホールディングス/リン酸エステル化法によるCNF実証生産設備を導入


王子ホールディングスは、セルロースナノファイバー(=CNF)の新たな製法として、リン酸エステル化による化学処理法を用いた製造プロセスを開発した。
CNFは木質繊維(パルプ)を微細化して製造されるが、微細化エネルギーが大きいことが実用化へのハードルの一つ。王子HDは、この問題を解決する手法として各種化学処理法について検討を進め、その結果、もっとも実用化に有望と考えられるリン酸エステル化法を確立した。この技術を活用した製造プロセスの実証生産設備を導入し、今後は製造エネルギー低減効果の検証を行うとともに、ユーザーへのサンプル提供規模を拡大、事業化に向けた取組みを加速させる。
生産設備は徳島県阿南市の富岡工場に設置し、2016年後半の稼働予定。生産能力は40t/年。リン酸エステル化法の特徴は以下の通り。
(1) 高品質(高透明度、高粘度)なCNFを製造可能
(2) 化粧品などでも使用されている安全な薬品(リン酸など)のみを用いた製造プロセス
(3) CNF間の強い静電反発が期待でき、製造エネルギー削減の可能性がある

(Future 2015年12月7日号)

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