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日本製紙/石巻工場N6抄紙機を停機し家庭紙事業へシフト


 日本製紙は、洋紙事業の主力工場である石巻工場(宮城県石巻市)で塗工紙を生産するN6号抄紙機を、2022年5月末をもって停機する。同機の生産能力は年間27.1万tで、主な生産品種は軽量コート紙と微塗工紙。同工場は、23年度後半を目処に家庭紙事業への構造転換を図る。

 N6号抄紙機は、同社最大級の塗工紙生産設備として07年に稼働を開始し、高品質の製品を供給してきた。しかし、塗工紙を含む印刷用紙は近年、少子化やデジタル化の進展で需要が減少しており、そこにコロナ禍での生活様式の変化が重なった。需要減少は加速し、回復の見通しは立たなくなっている。成長事業への経営資源シフトを進める同社は、N6号抄紙機の停機によって生じる生産設備の余力や人材を、成長事業である生活関連事業に活用していく考え。なお、同機で生産している製品は、石巻工場ほか自社内での生産を継続する。

(FUTURE2021年6月7日号)

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