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大王製紙/主要工場の隣接地4ヵ所で大型物流センターを稼働


 大王製紙は、ホーム&パーソナルケア(=H&PC)主要生産工場の隣接地(愛媛県四国中央市、岐阜県可児市、静岡県富士宮市)で倉庫4棟を借上げ、大型物流センター「エリエールロジスティクスセンター(=ELC)四国中央、中部可児、富士北山、富士南陵」として、4月から7月にかけて順次稼働させる。また、生産設備を新設する川之江工場をはじめ、10月には衛生用紙の主要生産工場でパレット輸送を開始する。これにより輸送・荷役・保管を効率化し、トラック乗務員の作業負荷を軽減するとともに、製品の安定供給体制を強化する。
 トラック乗務員不足が深刻化し、年々輸送力の維持が難しくなっている物流環境下で、H&PC国内事業を支えるため構造改革を進めるのが狙い。4ヵ所のELCをH&PCの基幹物流センターとして、全国のユーザーへ生産工場から大型車輌で直接納品できる物流体制を強化する。ELC4棟は地上2階建てで、いずれも大型車輌が直接アプローチ可能なスロープを採用、4棟合計で延床面積17万4,517㎡(5万2,785坪)、保管能力240万ケースの規模となる。
 現状は生産工場周辺の小型倉庫に商品在庫を分散保管しているため、出荷時はトラック乗務員が3~4ヵ所の倉庫を巡回して積込み作業をしているが、ELC稼働後は商品在庫を集約して1ヵ所で積込みできる体制を整え、1階、2階それぞれのフロアで積込みを完結できる在庫レイアウトとする。これにより、複数倉庫を巡回する移動時間を短縮でき(60分→10分)、トラック乗務員の作業負荷軽減と車両稼働率の向上が図れる。また、各センターは屋内もしくは大型ひさしの下で荷役できるようにする。
 現状、衛生用紙のように嵩高で軽量の日用雑貨品は、車両積載率を上げるため乗務員による手積み・手降しを行っているが、積込みと積降しにそれぞれ約2時間かかるため、待機時間が発生する要因の一つとなっている。
 同社ではパレット輸送開始に当たり、1ケースの商品入数・ケース寸法を見直すとともに、新たなパレットサイズを採用し、車両積載率と保管効率を維持してフォークリフト荷役(機械荷役)を可能にした。これにより荷受け側の代理店倉庫でも、車両待機と荷役時間を軽減できる(120分→30分)。
 各センターの概要は次の通り(①所在地 ②敷地面積 ③延床面積 ④構造・階数 ⑤保管能力 ⑥稼働予定)。
■ELC可児…①岐阜県可児市土田字番田1500-8 ②2万3,900㎡(7,242坪) ③2万7,588㎡(8,345坪) ④鉄骨造2階建 ⑤40万ケース ⑥4月
■ELC四国…①愛媛県四国中央市三島中央1丁目字陣屋2333 ②4万7,591㎡(14,396坪) ③5万4,954㎡(1万6,623坪) ④鉄骨造2階建 ⑤75万ケース ⑥5月
■ELC北山…①静岡県富士宮市北山4242-7 ②2万1,461㎡(6,503坪) ③2万4,808㎡(7,504坪) ④鉄骨造2階建 ⑤35万ケース ⑥6月
■ELC南陵…①静岡県富士宮市南陵6 ②4万9,557㎡(1万5,017坪) ③6万7,166㎡(2万313坪) ④鉄骨造2階建(一部3階建) ⑤90万ケース ⑥7月

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